数学の受験勉強のコツ
小学校から「算数」として触れる数字は、お金や時間など、私たちの生活から切っても切り離せないもの。しかし、中学校に入って「数学」になると、取り扱う内容がいきなり高度且つ抽象的になるのでつまずいてしまうお子さんが非常に多い教科です。お父さんお母さんのなかにも、「数学」と聞くと、苦い記憶を思い出してしまう方も少なくないのではないでしょうか。
しかし、そうは言っても数学は5教科のなかでも英語と同じように授業数も多く設置されていて、理系へ進学する場合はもちろん、国公立大学を目指すのであれば理系文系問わず大学受験まで長く付き合っていかなければならない教科です。今回は高校受験の数学における勉強で大切にしてほしいことをお伝えします!
数学はずっとつながっている
数学の基本的な考え方のほとんどは中学1年のうちに学習してしまいます。そこから、どんどん内容を複雑化、発展させて2年3年、高校数学へとつながっていくので、中学の数学が理解できていないと、高校でほぼ100%つまずきます。中学校数学の苦手は中学のうちに克服しておきましょう!
高校入試に向けた勉強は、中学での苦手やつまずきに気付くための絶好の機会です。ここでは分野ごとに大切にしたいポイントを紹介していきます!
例えば「式の計算」という分野の場合、中学1年生では「正負の数」「文字式」、中学2年生では「式の計算」、中学3年生では「多項式」「平方根」と名前を変えて、内容も複雑になって学習していきます。こうして見ると、1年生からいきなり難しい内容まで進むのではなく、2年3年と徐々に厚みを増していくのが日本の数学教育の進め方なんです。
式の計算
式の計算は他の単元と比べても特に基本的な内容が多く、「この『式の計算』の分野が特に苦手・・・」という人は少ないように思います。
しかし、この分野の知識は、下でお話ししていく「方程式」や「図形」など、どの分野でも欠かすことのできないものです。単純で簡単だからといっておろそかにするのではなく、むしろほかの分野でつまずいてしまっている場合、基礎であるこの分野であいまいな部分がある可能性もあります。
計算問題をこなすことが中心になりますが、気を緩めずに何度も繰り返し練習しましょう。
方程式
方程式は、1年「一次方程式」、2年「連立方程式」、3年「二次方程式」と進んでいきます。方程式では、計算問題だけではなく、文章問題や図形の分野と絡めた問題が出されることがあります。
出題のされ方が変わったときにつまずいてしまわないように、計算の基本を確実にできるようにしてから、文章問題に移るようにします。
関数
関数は、1年「比例と反比例」、2年「一次関数」、3年「二次関数」と進みます。関数は、一見すると単なる計算で、上で話した「式の計算」と同じように思えますが、変数の入ってくる「関数」は全くの別物です。
グラフの読み取りや、式の仕組みから理解するように勉強しましょう。
図形
図形は、1年「平面図形・空間図形」、2年「合同」「三角形と四角形」、3年「相似」「三平方の定理」を学びます。図形は大きく、角度や長さ、面積を求める「計算問題」と、合同や相似を「証明する問題」の2つに分けられます。
計算問題の場合は、公式や基本知識が必要になるので、暗記が中心になります。
証明問題は、苦手意識を持ってしまうお子さんも多いですが、計算問題と同じように、公式や図形の定義を正しく知っておいたうえで回答をしていくということには変わりありません。問題の出し方にもパターンがあるので、練習問題に何度も挑戦して、様々なパターンに出会う機会を増やすようにするのがおすすめです。
資料
資料を用いた学習は、1年「資料の活用」、2年「場合の数・確率」と進みます。資料の活用では、数学における言葉の定義がたくさん出てくるので、それぞれの意味をしっかり理解して、覚えるようにします。
場合の数や確率は、計算で答えを出しますが、「どうしてこの計算で出されるのか」を論理的に理解していないと、他の問題になると応用が利かなくなってしまいます。計算式を考える前に、図や絵をうまく活用して、状況を深く理解できるように習慣づけましょう。
他の学年とのつながりが強い数学
数学は、1度でその分野を一気に学んでしまうのではなく、毎年少しずつ深く掘り下げて学習していきます。
そのため、一度つまずくとその先になかなか進めなくなってしまうというお子さんが多いです。
そういったお子さんの場合、1年生の基本的な内容まで戻らないと理解が進まない根気の必要な教科です。ただ、数学の勉強は高校に入ったあとも続くというお子さんがほとんどなので、受験勉強を機に、しっかりと苦手を克服しましょう!
教科ごとの受験勉強のコツ
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