【栃木県】令和5年度/2023年度入学者高校入試選抜試験:理科の解説
栃木県の2023年3月実施の令和5年度(2023年度)入学者の公立高校入試問題の解説をしています。
受験勉強において、過去問を解くことはとても効果的な勉強法です。ぜひ、受験までに一度挑戦し、問題の傾向を掴んでおきましょう。合わせて、対策などをたてられるととても良いですね。
また、過去問で苦手な点が見つかった場合は、そこを中心に試験日当日までにしっかりと対策しておきましょう。
大問1 小問集合
問題文
次の1から8までの問いに答えなさい。
1 次のうち、子房がなく胚珠がむきだしになっている植物はどれか。
ア サクラ
イ アブラナ
ウ イチョウ
エ ツツジ
2 次のうち、空気中に最も多く含まれる気体はどれか。
ア 水素
イ 窒素
ウ 酸素
エ 二酸化炭素
3 下の図のように、おもりが天井から糸でつり下げられている。 このとき、おもりにはたらく重力とつり合いの関係にある力はどれか。
ア 糸がおもりにおよぼす力
イ おもりが糸におよぼす力
ウ 糸が天井におよぼす力
エ 天井が糸におよぼす力
4 下の図は、日本付近において、特定の季節に日本の南側に発達する気団 Xを模式的に表したものである。
気団Xの特徴として、最も適切なのはどれか。
ア 冷たく乾燥した大気のかたまり
イ 冷たく湿った大気のかたまり
ウ あたたかく乾燥した大気のかたまり
エ あたたかく湿った大気のかたまり
5 地震が起こると、震源ではP波とS波が同時に発生する。このとき、震源から離れた場所にはじめに到達するP波によるゆれを何というか。
6 熱いものにふれたとき、熱いと感じる前に、思わず手を引っこめるなど、ヒトが刺激を受けて、意識とは無関係に起こる反応を何というか。
7 100Vの電圧で1200Wの電気器具を使用したときに流れる電流は何Aか。
8 酸の陰イオンとアルカリの陽イオンが結びついてできた物質を何というか。
解答・解説
1 ウ
子房がなく胚珠がむき出しになっている植物は裸子植物と言い、マツやスギ、イチョウ、ソテツなどである。
2 イ
3 ア
つり合いの関係にある力は、同一直線状にあり、矢印の向きが反対である。
4 エ
日本の南側の気団はあたたかく、北側の気団は冷たい。同様に、東側の気団は湿っていて、西側の気団は乾燥している。
5 初期微動
6 反射
7 12A
電流(A)×電圧(V)=電力(W)の関係式より、A=W/V=1200/100=12(A)
8 塩
大問2 物理
問題文
ユウさんとアキさんは、音の性質について調べるために、次の実験(1)、(2)を行った。
(1) 図1のようなモノコードで、弦のPQ間の中央をはじいて音を発生させた。発生した音を、マイクとコンピュータで測定すると図2の波形が得られた。図2の横軸は時間を表し、1目盛りは200分の1秒である。縦軸は振動の振れ幅を表している。なお、砂ぶくろの重さにより弦の振り具合を変えることができる。
(2) 砂ぶくろの重さ、弦の太さ、弦のPQ間の長さと音の高さの関係を調べるために、モノコードの条件を表の条件A、B、C、Dに変え、実験(1)と同様に実験を行った。なお、砂ぶくろ1より砂ぶくろIIの方が重い。また、弦Iと弦IIは同じ材質でできているが、弦Iより弦IIの方が太い。
砂ぶくろ | 弦 | 弦のPQ間の長さ | |
条件A | 砂ぶくろⅠ | 弦Ⅰ | 40cm |
条件B | 砂ぶくろⅠ | 弦Ⅰ | 80cm |
条件C | 砂ぶくろⅡ | 弦Ⅰ | 40cm |
条件D | 砂ぶくろⅠ | 弦Ⅱ | 40cm |
このことについて、次の1、2、3、4の問いに答えなさい。
1 下の枠内の文は、弦をはじいてから音がマイクに伝わるまでの現象を説明したものである。( )に当てはまる語を書きなさい。
弦をはじくと、モノコードの振動が( )を振動させ、その振動により音が波としてマイクに伝わる。
2 実験(1)で測定した音の振動数は何 Hz か。
3 実験(2)で、砂ぶくろの重さと音の高さの関係、弦の太さと音の高さの関係、弦のPQ間の長さと音の高さの関係を調べるためには、それぞれどの条件をどの条件と比べるとよいか。条件A、B、C、Dのうちから適切な組み合わせを記号で答えなさい。
4 次の枠内の内容は、実験(2)を終えてからのユウさんとアキさんの会話である。①、②に当てはまる語句をそれぞれ( )の中から選んで書きなさい。また、下線部のように弦をはじく強さを強くして実験を行ったときに、コンピュータで得られる波形は、弦をはじく強さを強くする前と比べてどのように変化するか簡潔に書きなさい。
ユウ「弦をはじいて発生する音の高さは、砂ぶくろの重さや弦の太さ、弦の長さが関係していることがわかったね。」
アキ「たしかね。例えば、図2の波形を図3のようにするには、それぞれどのように変えたらよいだろう。」
図3
ユウ「実験結果から考えると、砂ぶくろを軽くするか、弦を①(太く・細く)するか、弦のPQ間の長さを②(長く・短く)すればよいことがわかるよ。」
アキ「ところで、弦をはじく強さを強くしたときはどのような波形が得られるのかな。」
ユウ「どのような波形になるか、確認してみよう。」
解答・解説
1 空気
2 100Hz
図2より、この波の周期は 2/200=1/100(秒)だと分かる。波の振動数は周期の逆数であるから、振動数は100[Hz]
3 砂ぶくろの重さと音の高さの関係:条件Aと条件C
弦の太さと音の高さの関係:条件Aと条件D
弦のPQ間の長さと音の高さの関係:条件Aと条件B
4 ①太く ②長く 波形の変化(例) 縦軸の振動の振れ幅が大きくなる。
図3は、図2より周期が長いため、振動数はより小さくなり、低い音であると分かる。弦でより低い音を出す方法は、弦の張りを弱くする、弦を太くする、弦を長くすることである。
弦を強くはじくと、音の高さは変わらず、音が大きくなるので、波の振幅が大きくなる。
ご質問などお気軽にお問い合わせください。
大問3 地学
問題文
3 霧が発生する条件について調べるために、次の実験(1)、(2)、(3)、(4)を順に行った。
(1) 室内の気温と湿度を測定すると、25℃、58%であった。
(2) ビーカーを3個用意し、表面が結露することを防ぐため、ビーカーをドライヤーであたためた。
(3) 図のように、40℃でのぬるま湯を入れたビーカーに氷水の入ったフラスコをのせたものを装置A、空のビーカーに氷水の入ったフラスコをのせたものを装置B、40℃でのぬるま湯を入れたビーカーに空のフラスコをのせたものを装置Cとした。
(4) すべてのビーカーに線香のけむりを少量入れ、ビーカー内部のようすを観察した。表は、その結果をまとめたものである。
装置A | 装置B | 装置C | |
ビーカー内部のようす | 白いくもりがみられた | 変化がみられなかった | 変化がみられなかった |
このことについて、次の1、2、3の問いに答えなさい。
1 次の枠内の文は、下線部の操作により、結露を防ぐことができる理由を説明したものである。
①、②に当てはまる語句をそれぞれ( )に当てはまる語を書きなさい。
ビーカーの表面付近の気温の湿度が、露点よりも①(高く・低く)なり、飽和水蒸気量が②(大きく・小さく)なるから。
2 装置Aと装置Bの結果の比較や、装置Aと装置Cの比較の結果から、霧が発生する条件についてわかることを、ビーカー内の空気の状態に着目して、
それぞれ簡潔に書きなさい。
3 次の枠内は、授業後の生徒と先生の会話である。①、②、③に当てはまる語をそれぞれ( )の中から選んで書きなさい。
生徒「『朝霧は晴れ』という言葉を聞いたことがありますが、どのような意味ですか。」
先生「人々の経験をもとに伝えられてきた言葉ですね。それは、朝霧が発生する日の昼間の天気は、晴れになることが多いという意味です。では、朝霧が発生したということは、夜間から明け方にかけて、どのような天気であったと考えられますか。つまり、朝霧が発生する理由を授業で学んだことと結びつけて説明できますか。」
生徒「天気は①(晴れ・くもり)だと思います。そのような天気では、夜間から明け方にかけて、地面や建物がよく冷却され、地面の温度とともに気温も下がります。気温が下がると、空気中の②(水滴・水蒸気)が③(凝結・蒸発)しやすくなるからです。」
先生「その通りですね。授業で学んだことを、身のまわりの現象に当てはめて考えることができましたね。」
解答・解説
1 ①高く ②大きく
ビーカーをあたためると、温度が高くなり、飽和水蒸気量が大きくなる。
2 装置Aと装置Bの結果の比較(例) (ビーカー内の)空気に、より多くの水蒸気が含まれること。
装置Aと装置Cの結果の比較(例) (ビーカー内の水蒸気を含んだ)空気が冷やされること。
3 ①晴れ ②水蒸気 ③凝結
気温が下がると、空気中の水蒸気が凝結しやすくなる。雲は空気中の水蒸気が集まってできるので、明け方の気温が低いと、水蒸気は凝結し、地表面付近に水となって表れるので、雲はできにくい。よって、晴れる。
大問4 生物
問題文
だ液によるデンプンの消化について調べるために、次の実験(1)、(2)を行った。
(1) 試験管を2本用意し、一方の試験にはデンプン溶液と水を、もう一方の試験管にはデンプン溶液と水でうすめただ液を入れ、それぞれの試験管を約40℃に保った。実験開始直後と20分後にそれぞれの試験管の溶液を新しい試験管に適量とり、試薬を加えて色の変化を調べた。表1は、その結果をまとめたものである。ただし、水でうすめただ液に試薬を加えて反応させても色の変化はないものとする。また、試薬による反応を調べるために、ベネジクト液を加えた試験は、ガスバーナーで加熱するものとする。
加えた試薬 | 試薬の反応による色の変化 | ||
直後 | 20分後 | ||
デンプン溶液 + 水 | ヨウ素液 | 〇 | 〇 |
ベネクト液 | × | × | |
デンプン溶液 + だ液 | ヨウ素液 | 〇 | × |
ベネクト液 | × | 〇 |
◯:変化あり
✕:変化なし
(2) セロハンチューブを2本用意し、デンプン溶液と水を入れたセロハンチューブをチューブA.デンプン溶液と水でうすめただ液を入れたセロハンチューブをチューブBとした。図のように、チューブA、Bをそれぞれ約40°Cの水が入った試験管C、Dに入れ、約40°Cに保ち60分間放置した。その後、チューブA、Bおよび試験管C、Dからそれぞれ溶液を適量とり、新しい試験管A’、B’、C’、D’に入れ、それぞれの試験管に試薬を加えて色の変化を調べた。表2は、その結果をまとめたものである。なお、セロハンチューブはうすい膜でできており、小さな粒子が通ることができる一定の大きさの微小な穴が多数あいている。
加えた試薬 | 試薬の反応による色の変化 | |
試験管A’ | ヨウ素液 | 〇 |
試験管B’ | べネジクト液 | 〇 |
試験管C’ | ヨウ素液 | × |
試験管D’ | べネジクト液 | 〇 |
◯:変化あり
✕:変化なし
このことについて、次の1、2、3、4の問いに答えなさい。
1 実験(1)において、ベネジクト液を加えて加熱し反応したときの色として、最も適切なものはどれか。
ア 黄緑色
イ 青紫色
ウ 赤褐色
エ 乳白色
2 実験(1)の結果から、だ液のはたらきについてわかることを簡潔に書きなさい。
3 実験(2)の結果から、デンプンの分子の大きさをR、ベネジクト液によって反応した物質の分子の大きさをS、セロハンチューブにある微小な穴の大きさをTとして、R、S、Tを左から大きい順に記号で書きなさい。
4 次の枠内の文章は、実験(1)、(2)の結果を踏まえて、「だ液に含まれる酵素の大きさは、セロハンチューブにある微小な穴よりも大きい」という仮説を立て、この仮説を確認するために必要な実験と、この仮説が正しいときに得られる結果を述べたものである。①、②、③に当てはまる語句をそれぞれ( )の中から選んで書きなさい。
【仮説を確認するために必要な実験】
セロハンチューブに水でうすめただ液を入れたものをチューブX、試験管にデンプン溶液と①(水・だ液)を入れたものを試験管Yとする。
チューブXを試験管Yに入れ約40°Cに保ち、60分後にチューブXを取り出し、試験管Yの溶液を2本の新しい試験管にそれぞれ適量入れ、試薬の反応による色の変化を調べる。
【仮説が正しいときに得られる結果】
2本の試験管のうち、一方にヨウ素液を加えると、色の変化が②(ある・ない)。もう一方にベネジクトを加え加熱すると、色の変化が
③(ある・ない)。
解答・解説
1 ウ
2(例)だ液には、デンプンを糖に分解するはたらきがあること。
ヨウ素液はデンプンに反応し、ベネジクト液は糖に反応する。
3 R、T、S
実験結果より、デンプンの分子はセロハンチューブを通過しないが、糖の分子はセロハン
チューブを通過したことが分かる。
4 ①水 ②ある ③ない
デンプンとだ液に含まれる酵素はセロハンチューブを通過しないので、チューブ X にはだ液に含まれる酵素のみ、試験管Yにはデンプンのみが含まれている。
ご質問などお気軽にお問い合わせください。
大問5 化学
問題文
塩化銅水溶液の気分解について開べるために、次の実験(1)、(2)、(3)を順に行った。
(1) 図1のように、電極に炭素棒を用いて、10%の塩化銅水溶液の気分解を行ったところ、陽極では気体が発生し、陰極では表面に赤色の固体が付着した。
(2)新たに10%の塩化銅水溶液を用意し、実験(1)と同様の装置を用いて、0.20Aの電流を流して電気分解を行った。その際、10分ごとに電源を切って陰極を取り出し、付着した固体の質量を測定した。
(3)電流の大きさを0.60Aに変えて、実験(2)と同様に実験を行った。
図2は、実験(2)、(3)について、電流を流した時間と付着した固体の質量の関係をまとめたものである。
このことについて、次の1、2、3の問いに答えなさい。
1 実験(1)について、気体のにおいを調べるときの適切なかぎ方を、簡潔に書きなさい。
2 実験(1)で起きた化学変化を、図3の書き方の例にならい、文字や数字の大きさを区別して、化学反応式で書きなさい。
3 実験(2)、(3)について、電流の大きさを0.40Aにした場合,付着する固体の質量が1.0gになるために必要な電流を流す時間として、最も適切なものはどれ
ア 85分
イ 125分
ウ 170分
エ 250分
解答・解説
1 例:手であおぎながらかぐ。
2
3 イ
図2を用いると、電流の大きさが0.40Aの時のグラフは、0.20A と0.60A のグラフの間を通ることが分かる。よって、50分電流を流すと、0.40gの固体が発生すると分かる。固体の質量が1.0gの時は、50×1.0/0.4=125分
大問6 物理
問題文
物体のエネルギーについて調べるために、次の実験(1)、(2)を順に行った。
(1) 図1のように、水平な床の上に、スタンドとレールを用いて斜面PQと水平面QRをつくり、水平面QRに速さ測定器を設置した。質量50gの小球を、水平な床から高さ20cmの点Aまで持ち上げ、レール上で静かにはなした後、水平面QRでの小球の速さを測定した。
(2) 図2のように、斜面PQの角度を変えながら、小球を点B、点C、点D、点Eから静かにはなし、実験(1)と同様に小球の速さを測定した。
なお、AQ間、BQ間、EQ間の長さは等しく、点A、点C、点Dは水平な床からの高さが同じである。
このことについて、次の1、2、3の問いに答えなさい。なお、小球の大きさ、摩擦や空気の抵抗は考えないものとする。また、レールはすべすべで、斜面と水平面はなめらかに接続しており、運動する小球はレールからはなれないものとする。
1 実験(1)において、小球を水平な床から点Aまで持ち上げたとき、小球にした仕事は何Jか。ただし、質量100gの小球にはたらく重力の大きさは1Nとする。
2 実験(1)、(2)で、小球を点A、点B、点C、点D、点Eから静かにはなした後、速さ測定器で測定した小球の速さをそれぞれa、b、c、d、eとする。aとb、aとd、cとeの大小関係をそれぞれ等号(=)か不等号(<、>)で表しなさい。
3 図3のように、点Rの先に台とレールを用いて斜面RSと水平面STをつくり、実験(1)と同様に小球を点Aから静かにはなしたところ、水平方面QRを通過した後、斜面RSをのぼり、点Tを通過した。図4は、水平な床を基準とした各位置での小球の位置エネルギーの大きさを表すグラフである。このとき、各位置での運動エネルギーの大きさと力学的エネルギーの大きさを表すグラフをそれぞれかきなさい。なお、図4と解答用紙のグラフの縦軸の1目盛りの大きさは同じものとする。
解答・解説
1 0.1J
小球50gにはたらく重力の大きさは0.5Nである。仕事は、0.5(N)×0.20(m)=0.1(J)
2 小球の速さの大小関係:a > b a = d c < e
小球の速度は、水平な床からの距離が大きいほど、速くなる。
3 力学的エネルギー保存の法則より、力学的エネルギーは一定であり、運動エネルギーと位置エネルギーの合計が力学的エネルギーである。
ご質問などお気軽にお問い合わせください。
大問7 化学
問題文
図1は、硝酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ホウ酸の溶解度曲線である。
このことについて、次の1、2、3、4の問いに答えなさい。
1 70℃の水100gに、塩化ナトリウムを25gとかした水溶液の質量パーセント濃度は何%か。
2 44℃の水20gに、ホウ酸を7g加えてよくかき混ぜたとき、とけずに残るホウ酸は何gか。ただし、44℃におけるホウ酸の溶解度は10gとする。
3 次の枠内の文章は、60℃の硝酸カリウムの飽和水溶液と塩化カリウムの飽和水溶液をそれぞれ30℃に冷却したときのようすを説明したものである。
①、②に当てはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。
それぞれの水溶液を30℃に冷却したとき、とけきれずに出てきた結晶は( ① )の方が多かった。この理由は、( ① )の方が温度による溶解度の変化が( ② )からである。
① | ② | |
ア | 硝酸カリウム | 大きい |
イ | 硝酸カリウム | 小さい |
ウ | 塩化カリウム | 大きい |
エ | 塩化カリウム | 小さい |
4 60℃の水100gを入れたビーカーを2個用意し、硝酸カリウムを60gとかしたものを水溶液A、硝酸カリウムを100gとかしたものを水溶液Bとした。次に、水溶液A、Bを20℃まで冷却し、とけきれずに出てきた結晶をろ過によって取り除いた溶液をそれぞれ水溶液A’、水溶液B’とした。図2は水溶液A、B、図3は水溶液A’における溶質の量のちがいを表した模式図であり、[ ]は溶質の粒子のモデルである。水溶液B’の模式図として最も適切なのは、次のア、イ、ウ、エのうちどれか。また、そのように判断できる理由を、「溶解度」という語を用いて簡潔に書きなさい。なお、模式図が表す水溶液はすべて同じ体積であり、ろ過ではとけきれずに出てきた結晶のう取り除かれる。ろ過ではとけきれずに出てきた結晶のふ取り除かれる。ろ過では体積や温度の変化はないものとする。
解答・解説
1 20%
質量パーセント濃度は、(溶質)/(溶媒+溶質)×100で求まる。よって、25/(100+25)×100=20(%)
2 5g
44℃におけるホウ酸の溶解度は10gより、44℃の水20gには、10×20/100=2g溶ける。ホウ酸を7g加えたとき、溶けずに残るホウ酸は7-2=5gである。
3 ア
4 記号イ 理由(例) 同じ温度での溶解度は等しいから。
大問8 生物
問題文
8 右の表は、ジャガイモの新しい個体をつくる二つの方法を表したものである。方法Xは、ジャガイモAの花のめしべにジャガイモBの花粉を粉させ、できた種子をまいてジャガイモPをつくる方法である。方法Yは、ジャガイモCにできた「いも」を植え、ジャガイモQをつくる方法である。
このことについて、次の1、2、3の問いに答えなさい。
1 方法Xと方法Yのうち、無性生殖により新しい個体をつくる方法はどちらか、記号で答えなさい。また、このようなジャガイモの無性生殖を何というか。
2 図は、ジャガイモA、Bの核の染色体を模式的に表したものである。ジャガイモPの染色体のようすとして、最も適切なものはどれか。
3 方法Yは、形質が同じジャガイモをつくることができる。形質が同じになる理由を、分裂細胞と遺伝子に着目して、簡潔に書きなさい。
解答・解説
1 方法Y 無性生殖(栄養生殖)
2 ア
親と子で染色体の数は同じであり、ジャガイモPはAとBから1つずつ染色体をもらう。
3 (例)新しい個体は体細胞分裂でふえ、遺伝子がすべて同じであるから。
ご質問などお気軽にお問い合わせください。
大問9 地学
問題文
9 太陽系の天体について調べるために、次の調査(1)、(2)を行った。
(1) コンピュータのアプリを用いて、次の(a)、(b)、(c)を順に行い、天体の見え方を調べた。なお、このアプリは、日時を設定すると、日本のある特定の地点から観測できる天体の位置や見え方を確認することができる。
(a) 日時を「2023年3月29日22時」に設定すると、図1のような形に月が確認できた。
(b) (a)の設定から日時を少しずつ進めていくと、ある日時の西の方向に満月を確認することができた。
(c) 日時を「2023年5月3日19時」に設定すると、金星の見え方を調べた。
(2) 惑星の特徴について調べ、次の表にまとめた。なお、表中の数値は、地球を1としたときの値である。
直径 | 質量 | 太陽からの距離 | 公転の周期 | 惑星の主成分 | |
水星 | 0.38 | 0.055 | 0.39 | 0.24 | 岩石、重い金属 |
金星 | 0.95 | 0.82 | 0.72 | 0.62 | 岩石、重い金属 |
地球 | 1 | 1 | 1 | 1 | 岩石、重い金属 |
火星 | 0.53 | 0.11 | 1.52 | 1.88 | 岩石、重い金属 |
木星 | 11.21 | 317.83 | 5.20 | 11.86 | 水素、ヘリウム |
土星 | 9.45 | 95.16 | 9.55 | 29.46 | 水素、ヘリウム |
天王星 | 4.01 | 14.54 | 19.22 | 84.02 | 水素、ヘリウム、氷 |
海王星 | 3.88 | 17.15 | 30.11 | 164.77 | 水素、ヘリウム、氷 |
このことについて、次の1、2、3、4の問いに答えなさい。
1 月のように、惑星のまわりを公転している天体を何というか。
2 図2は、北極側から見た地球と月の、太陽の光の当たり方を模式的に示したものである。調査(1)の(a)において、日時を進めて最初に満月になる日は、次のア、イ、ウ、エのうちどれか。また、この満月が西の方向で確認できる時間帯は「夕方」「真夜中」「明け方」のどれか。
ア 4月6日
イ 4月13日
ウ 4月20日
エ 4月27日
3 図3は、調査(1)(c)で設定した日時における、北極側から見た太陽、金星、地球の位置を表した模式図であり、図4は、このときに見られる金星の画像である。設定した日時から150日後(約0.41年)後の地球と金星の位置を、それぞれ黒でぬりつぶしなさい。また、このとき地球から見られる金星の画像として、最も適切なものを次のアからオのうちから一つ選び、記号で答えなさい。なお、金星の画像はすべて同じ倍率で示している。
4 図5は、太陽系の惑星の直径と平均密度の関係を表したものであり、惑星は大きさによって二つのグループX、Yに分けることができる。調査(2)の表と図5からわかることとして、最も適切なのはどれか。
ア XよりYの方が、質量、平均密度ともに小さい。
イ YよりXの方が、太陽からの距離、平均密度ともに小さい。
ウ YよりXの方が、平均密度が大きく、Xの惑星は主に岩石や重い金属でできている。
エ Yのうち、平均密度が最も小さい惑星は公転周期が最も短く、主に水素とヘリウムでできている。
解答・解説
1 衛星
2 記号:ア 時間帯:明け方
月を地球から見ると、一週間程度で新月→上弦の月→満月→下弦の月と変化する。よって、3 月29日に上弦の月が見えたので、満月になるのは4月6日である。図2より、満月は真夜中に真上に見えるので、満月が沈んで西の方角に見えるのは明け方。
3
150 日(約0.41 年)後、地球は半周より少ない程度公転する。表より、金星の公転周期は0.62 年である。よって、0.41年後までに、2/3週ほど公転する。このとき、地球と金星は近いため、金星の画像は大きい。また、地球から金星を見ると、左側だけ太陽に照らされて見えるので、エが正解。
4 ウ
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