運動障害のあるお子さんへの対応
発達障害の子どもには運動が苦手な子どもも多くいます。
走るのが遅い、ボールをうまく投げられない、ラジオ体操がぎこちないなど様々です。
もちろん運動が得意な子どももいますが、運動が苦手な子どもは体育などの時間が苦痛です。
また、運動が苦手な子どもの中には日常動作の多くにぎこちなさを見せることもあります。
ボタンをうまくかけられない、文字が汚い、よく転ぶなどこれも様々です。
こういったぎこちなさには発達性協調運動障害が考えられます。
発達障害の子どもが併発する運動障害の一つです。
発達障害と同時に診断されることは少なく、後になって分かるパターンが多いです。
そういった運動障害のある子どもに対してできるアプローチの仕方をお話していきます。
大きく体を動かす練習
細かい動きが苦手なので、大きく体を動かす練習をしていきましょう。
一度の動作に複数の動作があるものが苦手です。
例えば、縄跳びのように①腕を回す②縄を見る③縄に合わせてジャンプする
ラジオ体操のように①ジャンプする②手を開く③同時に足を開く
そのため、まずは単一の簡単な動きをやりましょう。
腕を大きく開く、足を広げる、腕を大きく回す、体を大きくひねるなど複数の動きをなるべくしない動きをします。
声がけも、腕を大きく開く時に「ぐぅーっぱっ!」などと声を出すと子どもも楽しく行うことができます。
体の動きがぎこちないことで、運動に対してのイメージが良くない子どももいます。
体育が苦手などはここから来ていることが多いです。
体を動かすことが楽しいと思ってもらえるように、体を大きく動かしてのびのびできるようにしましょう。
子どもが小学校低学年くらいまでであれば、家庭用トランポリンでジャンプするということもできます。
体を動かすのが怖くならないように、楽しんで動かせるようにアプローチしていくのが大事です。
もし、子どもが嫌だと言い出したら無理せずに終わりにして、タイミングを見て改めてアプローチするのも必要です。
リトミックで体を動かす
リトミックとは、音楽に合わせて体を動かしたりすることで感覚などを養い、発達の支援にもなる音楽療法の一つです。
手遊びやダンスなどをするのですが、子どもに合わせてプログラムを組めるので発達に応じて行うことができます。
例えば、リズムに合わせて手を叩くリトミックでは、「ドーナツ」「マスカット」「ショートケーキ」などの言葉に合わせて手を叩きます。
そして、ピアノで同じリズムで音を出してどの食べ物のリズムかを当ててもらいます。
この際に使う動きは手の動きだけです。
また、別の動きだと低い音の音楽の時にはしゃがんで歩く、高い音の時は背筋を伸ばして歩くなど音に合わせて歩く姿勢を変える、というものもあります。
この時に必要な動きは歩く動作です。
簡単な動作を音楽と一緒に行うことで、体を動かすことの楽しさや、感覚・感性を養うこともできます。
最初は手を叩く・歩くなどの簡単な動作から初めて、できるようになってから簡単なダンスや手遊び歌などの複数の動きが混じった動きにシフトしていきます。
普通にリハビリのように動きの練習をするよりも、音楽があると楽しく感じやすく、取り組みやすくなります。
リトミックの専門のピアノ教室や療育センターなどのプログラムもありますが、なかなか自宅から通うことが難しければ、自宅でも行うことができます。
文字を書く練習
体の動きがぎこちないので、細かい動きも苦手な場合がほとんどです。
細かい動きの中には文字を書くということも含まれています。
手首の動きが丁寧にできないので、文字が角ばってしまったり丸く書けないなどがあります。
文字の練習の枠が小さいとうまく書けず、消しゴムで消したくても消したい部分だけ消すことも難しく、何度も書き直しをすることになります。
そうすることで自信がなくなり勉強が苦手になっていくことも多いです。
そこで、文字の練習の際は大きな枠の練習帳を使用し、大きく書く練習をします。
最初に文字を覚える時はA4サイズの紙に大きく書いて覚えていくのもありです。
また、磁気でお絵かきができる「お絵かきせんせい」などを使うと紙を無駄にすることなく練習することができます。
文字の練習でお手本の文字をなぞって書く際には、なるべく実際に書く文字に近いフォントで印刷することをおすすめします。
明朝体などのフォントで印刷して、それをなぞろうとすると自然な書き文字にならないので、自然なフォント(教科書体など)を使用するといいでしょう。
丸を多く使った絵をなぞる練習もすると改善に繋がります。
これは、一時期流行ったボールペン字で「綺麗に書く練習として、花丸・太陽・お団子・かたつむりを書く練習をすると、丸みのある文字が綺麗になる」というものを利用したものです。
すぐに効果が出るわけではありませんが、文字を綺麗に書く助けにはなります。
ただ運動が苦手・字が汚いだけと思っていても、これも発達障害の一部です。
もし、動きのぎこちなさが見えてきたら発達障害を診断してくれたところに相談をしに行ってみてください。
家庭でできるアプローチもたくさんあります。
子どもが動くことや字を書くことを嫌がる前に、行動してみてください。
発達障害をお持ちのお子さんは、お子さんによってそれぞれの特性がありますので、個別指導塾よりもマンツーマン指導で住み慣れたご自宅で勉強することができる家庭教師は学習効果が出やすい傾向にあります。
まずは、お気軽に体験授業をお試しいただき、アシストとの相性をご確認下さい!
ご質問などお気軽にお問い合わせください。
お子さんの特性(発達障害)に合わせた指導法を
発達障害があるなしに関わらず、お子さんの特性に合わせて勉強を教えていくことが成績アップややる気づくりには欠かせません。マンツーマンで指導をする家庭教師では、その特徴を最大限に活用しながらお子さんの得意を伸ばすことができると考えています。
やる気アシストでは、検査を受けたお子さんに関しては、その結果をもとに担当の家庭教師と一緒に指導方針や指導内容を工夫しています。もちろん、検査を受けていないお子さん、発達障害の診断がでなかったいわゆる「グレーゾーン」のお子さんに関しても、お子さん一人ひとりに合わせた指導をしていくことに変わりはありません。
お子さんの発達面で気になることや心配なことがあればお気軽にご相談ください。専門のスタッフがこれまでの経験や知識をもとに、お子さんにぴったりのやり方をアドバイスさせていただきます!
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発達障害コミュニケーション指導者の資格は、発達障害に関する正しい知識で、お子さんをサポートできる公的な認定資格です。
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ご質問などお気軽にお問い合わせください。
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