怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」
ASDの特性を持つお子さんは感情の起伏が激しく、自分で感情をコントロールするのが苦手です。
そのため、「何でこんなことで?」ということで癇癪を起こし怒りのコントロールができなくなります。
感情を自分でコントロールできないということは、一緒に過ごす家族や友達などにも迷惑がかかってしまいます。
家庭や学校の中で抑えられないならまだしも、外に出たときに抑えられなくなってしまうと他のお客さんたちに迷惑をかけることになってしまいます。
子どもは他人に迷惑をかけて育つなどと言うこともありますが、できるだけ最小限にしたいものです。
そこで、今回は子どもの怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」についてお話していきます。
6秒チャレンジをしてみる
アンガーマネジメントは「怒りを少しだけ我慢するとその怒りが収まる」ということが前提です。6秒チャレンジはその我慢する時間に由来しています。
6秒チャレンジとは
数えることで怒りの原因になるものから思考をずらして落ち着かせます
例えば、気に入っているパジャマを洗って着ることができない、と怒って癇癪を起こしそうになったら声をかけてみてください!
落ち着くことができたら「やったね、怒らないでできたね」とたくさん褒めてください。
最初はなかなか6秒数えることが難しいですが、無理矢理数えさせるのではなく徐々にやらせてみてください。
感情を出したいときに無理矢理抑え込むことは最初はストレスになってしまいます。
どうしても難しいときは感情を出し切ってもらい、大丈夫そうなときに6秒チャレンジをしてみてください。あくまでチャレンジ、と考えると重く考えずにできると思います。
イライラのアウトプットをする
怒りのコントロールがある程度できるようになったら、「どうしてイライラしてしまったのか」ということを落ち着いたときに話してみましょう。
「どんな気持ちだったの?」「どうして怒ったの?」とゆっくり聞いてみます。
自分で言葉に出せる子どもであれば言葉で聞いてみて、まだ言葉が出ない子どもであれば「はい」か「いいえ」で答えられる内容で聞いてみます。
「パジャマが違うのが嫌なの?」「こっちがよかった?」と簡単に質問していきます。
このときに何度も質問してしまうと、嫌なことをまた思い出してしまうのでなるべく1,2問で終わるようにしてください。
そのため、こちら側に求められるのは「状況を的確に判断する」ということです。
見当違いな判断をしてその質問をしてしまうと「何で自分のことをわかってもらえないんだろう」と悲しくなり、自己肯定感や自己愛が下がってしまいます。
こちら側への信頼度も落ちてしまうので、急いで解決しようとして間違わないように気をつけていきましょう。
更に、言葉を紙に書き出せる場合は紙に書き出してみて、客観的に怒りに向き合ってみます。
これはアンガーマネジメントだけでなくとも、思考を紙に書き出すことで頭の中を整理することができる、ということを利用しています。子どもだけでなく、健常児でも大人でも使える方法です。客観的に見ることでより落ち着くことができます。
落ち着いた後のご褒美を用意しておく
健常者以上に発達障害児は感情をコントロールすることにものすごいエネルギーを使います。
上記のようなアンガーマネジメントを行った後は、子どもの好きなもの・好きなことを用意しておきましょう。
「6秒我慢できたから今日はプリン食べようか」「イライラを自分で言えたから30分ゲーム延長していいよ」など、簡単にできて且つ子どもが嬉しくなるご褒美をあげてください。
毎回ご褒美を上げるのはちょっと…と思うのであれば、我慢できたときにシールを貼っていき、5回貯まったらケーキを食べる・一日ゲームしていていいなどの思いっきりなご褒美をあげる、というのでもいいでしょう。
それだけ発達障害のお子さんのアンガーマネジメントは難しいのです。
そのため、一回一回我慢できたりアウトプットできたりしたら、盛大なご褒美がなくてもしっかりと褒めてあげることが必要です。
褒めることで自己肯定感が上がり、「自分は我慢できるんだ、自分のことは自分でできるんだ」と自信に繋げることができます。
これを繰り返していくことでどんどん癇癪を起こす回数を減らすことができ、大人がいなくても自分で感情をコントロールするようになるので、自分が大人になってから困らなくなります。
大人でも会社の研修でアンガーマネジメントをするくらい難しいものです。
それを、感情のコントロールが苦手な発達障害児に行うのはもっと大変なことです。
少しずつ、本人の調子に合わせてゆっくりとやってみてください。
療育センターや福祉窓口などでも相談に乗ってくれるので、疑問に思うことやどうやればいいのか迷ったら相談してみるのも一つの方法です。1人で抱え込まずにやってみてください。
発達障害をお持ちのお子さんは、お子さんによってそれぞれの特性がありますので、個別指導塾よりもマンツーマン指導で住み慣れたご自宅で勉強することができる家庭教師は学習効果が出やすい傾向にあります。
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