【愛知県】令和5年度/2023年度入学者高校入試選抜試験:国語

愛知県の2023年3月実施の令和5年度(2023年度)入学者の公立高校入試問題の解説をしています。
受験勉強において、過去問を解くことはとても効果的な勉強法です。ぜひ、受験までに一度挑戦し、問題の傾向を掴んでおきましょう。合わせて、対策などをたてられるととても良いですね。
また、過去問で苦手な点が見つかった場合は、そこを中心に試験日当日までにしっかりと対策しておきましょう。

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大問1 論説文

問題文

次の文章を読んで、あとの(一)から(五)までの問いに答えなさい。

(一)<A>にあてはまることばとして最も適切なものを、次のアからエまでの中から選びなさい。
ア:しかし
イ:それとも
ウ:つまり
エ:なぜなら

(二)①とあるが、その説明として最も適当なものを、次のアからエまでの中から選びなさい。
ア:自然や環境が絶えず変化していくという事実に気づく力
イ:人の活動が自然や環境に負荷をかけていることを感じ取る力
ウ:自然や環境が変化していく姿を数世代先まで予測する力
エ:人の活動が自然や環境に与えている負荷をすぐに取り除く力

(三)次の文章は、ある生徒が第三段落と第四段落の内容をまとめたものである。この文章に対する評価として適当でないものを、あとのアからオまでの中から一つ選びなさい。

人間は、自然をほどほどに受け入れつつ、適度に排除しながら暮らしており、そのバランスを整える営みが掃除である。また、日本の庭は、人為と自然がせめぎあう「ほどほどの心地よさ」を探し当てることを本質としている。だから、日本の庭は、人為と自然のバランスを整える掃除という営みを、技芸に仕上げたものであると言うこともできる。

ア:本文にある具体例や比喩を省略して端的に記している。
イ:掃除の本質を述べた部分を本文から適切に抜き出している。
ウ:接続語を使用することで論理の構造を明確にしている。
エ:掃除と日本の庭に共通している点を的確に述べている。
オ:日本の庭が技芸に仕上げられた理由を簡潔にまとめている。

(四)次のアからエまでの中から、その内容がこの文章に書かれていることと一致するものを一つ選びなさい。
ア:環境に現れた危機の予兆に接した私たちは、地球という資源の限界に気づき、持続可能な社会について考えるようになった。
イ:掃除という営みと切り離せない日本の庭は、日本的な他者への思いやりを表現しており、海外でも高く評価されている。
ウ:環境問題を解決するためには、文化や文明の力を最大限に引き出し、人為と自然のバランスを回復させる必要がある。
エ:日本の空港で居心地の良さを感じるのは、床が隅々まで磨き上げられ、シミひとつない新しさが保たれているからである。

(五)あとのアからオまでは、本文と参考文を踏まえて筆者の考えをまとめたものである。その内容が本文と参考文に書かれた筆者の考えに近いものを一つ選びなさい。
ア:本文も参考文も、自然の猛威から人々の生活をいかにして守るかということが共通のテーマになっている。
イ:本文も参考文も、人工的なものはできるだけ排除して自然を後世に残そうという考えが柱になっている。
ウ:「庭」も「沈下橋」も、自然の持つ荒々しさを受け入れて環境を整えながら生きる暮らしを象徴している。
エ:「沈下橋」は「庭」と異なり、自然の猛威から逃れようとすることのむなしさが表現されている。
オ:「庭」と同様に「沈下橋」は、自然との共生を図りつつデザイン性を高めることを意図して作られている。

解答・解説

(一)ウ
順接で、さらに後に要約や具体例があるので、ウが最適。

(二)イ
第一段落の最初「生きて活動する~本能的に自覚している。」
本来持っている=本能的という読み替えに気づけばイが答えだと分かる。

(三)オ
日本の庭が技芸に仕上げられた理由はお茶を飲んだり、花を立てたりという行為を茶の湯や生け花などに仕立てるのが得意だから。

(四)ア
消去法で解いていけばよい。
イ:「海外でも高く評価されている」という記述はない。
ウ:「文化や文明の力を最大限に引き出し、人為と自然のバランスを回復させる必要」が誤り。
エ:「シミひとつない新しさが保たれている」が誤り。

(五)ウ
こちらも消去法で解いていけばよい。
ア:「自然の猛威から人々の生活をいかにして守るか」がテーマではない。
イ:「人工的なものはできるだけ排除して自然を後世に残そうという考え」は誤り。「バランスが大事」であると主張している。
エ:「自然の猛威から逃れようとすることのむなしさ」という記述はない。
オ:「自然との共生を図りつつデザイン性を高めること」という記述はない。

大問2 漢字の読み書き・熟語

問題文

次の(一)から(三)までの問いに答えなさい。

(一)次の文中の傍線部①、②に用いる漢字として正しいものを、それぞれあとのアからエまでの中から一つ選びなさい。
①ヒ ②ヨク な大地が広がる。
①ア:肥 イ:被 ウ:非 エ:比
②ア:浴 イ:翼 ウ:翌 エ:沃

(二)次の文中の傍線部と同じ意味で用いられている漢字として正しいものを、あとのアからエまでの中から一つ選びなさい。
厳かな雰囲気の中で卒業式が行われた。
ア:厳選
イ:厳粛
ウ:厳禁
エ:厳守

(三)次の文中の<A>にあてはまる最も適当なことばを、あとのアからエまでの中から一つ選びなさい。
科学技術は<A>の発展を続けている。
ア:東奔西走
イ:不易流行
ウ:一触即発
エ:日進月歩

解答・解説

(一)①ア ②エ
言葉の意味を考えればよい。肥沃は養分などが豊かであふれているさまのこと。

(二)イ
イ以外は厳しくという意味になる。

(三)エ
ア:あちこち忙しくかけまわること。
イ:いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと。
ウ:ちょっと触れれば爆発しそうな状態。
エ:たえまなく、どんどん進歩すること。

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大問3 小説文

問題文

次の文章を読んで、あとの(一)から(六)までの問いに答えなさい。

(一)<A>、<B>にあてはまる最も適当なことばを、次のアからカまでの中からそれぞれ選びなさい。
ア:いたずらに
イ:いぶかしげに
ウ:うっとりと
エ:こっそりと
オ:しなやかに
カ:とっくりと

(二)①とあるが、その説明として最も適当なものを、次のアからエまでの中から一つ選びなさい。
ア:「僕」が和也の絵を見たいと奥さんに申し出たということ
イ:「僕」が藤巻先生と二人で和室に残ったということ
ウ:「僕」が藤巻先生に借りている本の話をしたということ
エ:「僕」が奥さんと和也の姿を目で追ったということ

(三)②とあるが、和也がこのような行動をとるまでの心情の説明として最も適当なものを、次のアからエまでの中から一つ選びなさい。
ア:父親に対してわだかまりを抱いていたが、父親が自分を認める発言をしたことをきっかけに心が浮きたった。しかし、絵を持ってきた際の父親の反応に傷つき、その感情は失望へと変化した。
イ:父親に対して卑屈になっていたが、父親が自分を評価していたことを知って自尊心が回復した。しかし、父親の発言が本心ではなかったことがわかり、その感情は落胆へと変化した。
ウ:父親に対して尊敬する気持ちを伝えられずにいたが、父親が自分を認めてくれたことをうれしく感じた。しかし、「僕」と話す父親の親しげな様子に、その感情は憎しみへと変化した。
エ:父親に対して不愉快な気持ちを抱いていたが、気象研究の無意味さを指摘して父親をやりこめたことで心が晴れた。しかし、幼い頃の失敗を持ち出されて、その感情は恥ずかしさへと変化した。

(四)③という発言に込められた「僕」の心情として最も適当なものを、次のアからエまでの中から一つ選びなさい。
ア:空や雲が大好きだった和也が、実は今でも父親を慕っていることをほほえましく思いつつ、息子に対して素直になれない藤巻先生の思いを代弁しようと思っている。
イ:和也の絵を見たいと言っていたのに、絵を持ってきた和也を無視する藤巻先生の真意が理解できず、自分も和也と同じ気持ちであることを示そうと思っている。
ウ:藤巻先生は気象研究にしか興味がなさそうに見えるが、実は和也の将来を考えており、単純には理解できない魅力をもった人物であることを伝えようと思っている。
エ:幼い頃の和也が空や雲に強い関心をもっていたにもかかわらず、気象学の道を歩ませようとしない藤巻先生に疑問を感じ、所属する研究室を変わろうと思っている。

(五)次のアからオは、この文章を詠んだ生徒五人が、登場人物について、意見を述べあったものである。その内容が本文に書かれていることに近いものを二つ選びなさい。
ア:和也の父親である藤巻先生のユニークな人柄が大変興味深く描かれていると感じます。先生は、気象の仕組みを知りたいという純粋な好奇心の持ち主として描かれており、だからこそ、わからないからおもしろいという先生のことばには説得力を感じます。
イ:先生の奥さんは、夫である先生に理解があるのでしょう。先生が和也の気持ちに気づいていないときも、いつものことだと冷静に対応しています。本文に描かれた場面でも、先生が自分の研究分野について一方的に話をするのを当然のことのように受け入れています。
ウ:和也は対称的な考え方をもつ両親の下で複雑な思いを抱いています。ふだんは陽気で活発な性格ですが、両親に対しては反抗的で、皮肉っぽい言動が目立ちます。時折、甘えた態度は示しますが、いらいらした気持ちを解消することはできていないように見えます。
エ:先生は、和也の気持ちに気づかない時があるようですね。悪気があるわけではなく、ひとつのことに集中すると他のことに気が回らないようです。先生はそのことを自覚して反省しているようですが、和也には自分が悪かったという思いを伝えきれていません。
オ:和也に対する先生の態度にはもどかしいところがあります。また、息子から見たら先生はよくわからない人なのでしょう。母親も二人のことを心配しているものの、間をうまく取り持てていないようです。家族とはいえ、人と人との関係は難しいものです。

(六)この文章の表現の特徴として適当なものを、次のアからオまでの中から二つ選びなさい。
ア:作者から登場人物への評価を挿入することにより、場面全体に奥行きをもたらしている。
イ:擬態語を随所に用いることにより、登場人物の心情が理解しやすい描写になっている。
ウ:専門的な用語を平易なことばに言い換えることにより、全体を通してわかりやすい印象を与えている。
エ:登場人物の一人が語り手となることにより、読者がその人物の心情を追体験できるようになっている。
オ:隠喩を効果的に用いることにより、登場人物の心情が直感的に理解できるようになっている。

解答・解説

(一)<A>イ <B>カ
イ:うたがわしそうに カ:念を入れて十分に
という意味である。

(二)ウ
藤巻先生がせきをきったように話し出したのは、「僕」が藤巻先生に借りている本の話をしたから。

(三)ア
消去法で解いていけばよい。
イ:「父親の発言が本心ではなかった」という記述はない。
ウ:「その感情は憎しみへと変化した。」妬みに近い感情は持っているかもしれないが「憎しみ」は誇張表現。
エ:全体的に不適。

(四)ウ
こちらも消去法で解いていけばよい。
ア:「代弁しよう」とまでは思っていない。
イ:「同じ気持ちである」ことを示そうとはしていない。
エ:「所属する研究室を変わろう」という記述はない。

(五)ア、オ
消去法で解いていけばよい。
イ:「いつものことだと冷静に対応しています」が不適。
ウ:「両親に対しては反抗的で、皮肉っぽい言動が目立ちます」が不適。むしろ珍しいとまで記述されています。
エ:「先生はそのことを自覚して反省している」が不適。

(六)イ、エ
こちらも消去法で解いていけばよい。
ア:「作者から登場人物への評価を挿入することにより」が不適。
ウ:「専門的な用語を平易なことばに言い換える」が不適。
オ:「隠喩を効果的に用いること」が不適。

大問4 漢文

問題文

次の漢文(書き下し分)を読んで、あとの(一)から(四)までの問いに答えなさい。

(一)①とあるが、その説明として最も適当なものを、次のアからエまでの中から選びなさい。
ア:徳の高い人間ではなく、法律の専門家を重んじているということ
イ:人民の徳が高まらないため、刑罰に頼っているということ
ウ:刑罰に頼らず、徳による教えで世を治めているということ
エ:世の安定よりも、自分の徳を高めることを優先しているということ

(二)太線部アからカまでの中から、主語が同じものを全て選びなさい。

(三)②とあるが、何を疑っているのか。その内容として最も適当なものを、次のアからエまでの中から選びなさい。
ア:害虫による被害をまぬがれた県の中で、魯恭が治める県だけは穀物が実らなかったこと
イ:魯恭が治める県には害虫が侵入せず、穀物の被害が生じなかったこと
ウ:害虫が発生したことにより、魯恭が治める県でも多くの人々が飢餓に苦しんだこと
エ:多くの県が害虫の対策に取り組む中、魯恭が治める県が最も早く駆除に成功したこと

(四)次のアからエまでの中から、その内容がこの文章に書かれていることと一致するものを一つ選びなさい。
ア:袁安は視察に向かった先で魯恭に出会えたことを喜んだ。
イ:袁安は魯恭が治める県が自然の豊かな土地であることに驚いた。
ウ:肥親は子供からひなを守ろうとした親鳥の姿を見て感動した。
エ:肥親は魯恭の善政が県全体に及んでいることに感心した。

解答・解説

(一)ウ
「刑罰に任ぜず」は刑罰に頼らないという意味。

(二)エ、カ
エ、カの主語は肥親である。アは袁安、イは魯恭、ウは雉、オは児

(三)イ
「実」は「真実」という意味。害虫が魯恭の県に入らなかった事実調査がしたかった。

(四)エ
消去法で解いていけばよい。
ア:視察に出向いたのは肥親。
イ:袁安が自然の豊かな土地であることに驚いた描写はない。
ウ:肥親は親鳥の姿を見て感動したわけではない。

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