【岐阜県】令和4年度/2022年度入学者高校入試選抜試験:国語
岐阜県の2022年3月実施の令和4年度(2022年度)入学者の公立高校入試問題の解説をしています。
受験勉強において、過去問を解くことはとても効果的な勉強法です。ぜひ、受験までに一度挑戦し、問題の傾向を掴んでおきましょう。合わせて、対策などをたてられるととても良いですね。
また、過去問で苦手な点が見つかった場合は、そこを中心に試験日当日までにしっかりと対策しておきましょう。
大問1
問題文
次の①~⑩の傍線部について、漢字はひらがなに、カタカナは漢字に改めなさい。
①包丁を研ぐ。
②すぐに事態を掌握する。
③昔からの戒めを守る。
④色彩が微妙に変化する。
⑤作品に意匠を凝らした。
⑥夕日で空が赤くソまる。
⑦飛行機をソウジュウする。
⑧父のキョウリは三重県だ。
⑨収穫した米をチョゾウする。
⑩木のミキから枝が伸びる。
解答・解説
①と(ぐ) 研究「けんきゅう」とも読む。
②しょうあく 掌「てのひら」とも読む。
③いまし(め) 十戒「じっかい」とも読む。
④びみょう 微かに「かす(かに)」とも読む。
⑤いしょう 匠「たくみ」とも読む。
⑥染(まる) 染料「センリョウ」という読み方もチェック。
⑦操縦 操る「アヤツ(る)」という読み方もチェック。
⑧郷里 郷「サト」という読み方もチェック。
⑨貯蔵 貯める「タ(める)」という読み方もチェック。
⑩幹 「カン」とも読む。
大問2
問題文
次の文章は、小学六年生の雪乃が曾祖父(父の祖父)である茂三と早朝から農作業をすると約束をしていたが、寝坊してしまった場面を描いたものである。これを読んで、後の問いに答えなさい。
問一 1すぐと同じ品詞の言葉を、ア~エから選び、符号で書きなさい。
ア:静かな環境で学習する。
イ:日が暮れるまで練習する。
ウ:部屋をそっと出る。
エ:早い時間に出発する。
問二 2茂三の言うとおりだとあるが、このときの雪乃の気持ちとして最も適切なものを、ア~エから選び、符号で書きなさい。
ア:初めは起こしてもらえなかったことに悲しさを感じていたが、ヨシ江から茂三の言葉を聞き、自分は茂三との約束を守れていたのだと気づき、満足している。
イ:初めは起こしてもらえなかったことにいらだちを感じていたが、ヨシ江から茂三の言葉を聞き、自分の言動の無責任さに気づき、後悔している。
ウ:初めは起こしてもらえなかったことに寂しさを感じていたが、ヨシ江から茂三の言葉を聞き、自分に対する期待の高さに気づき、嬉しくなっている。
エ:初めは起こしてもらえなかったことに怒りを感じていたが、ヨシ江から茂三の言葉を聞き、自分の思いが茂三に誤解されていたことに気づき、残念に感じている。
問三 3雪乃は、やっぱり走り出したとあるが、この時の雪乃の気持ちとして最も適切なものを、ア~エから選び、符号で書きなさい。
ア:ゆっくり行こうとしたが、体全体がすっかり冷えていたので、体を動かして早く温まろうと考えるようになった。
イ:ゆっくり行こうとしたが、あたりが充分に明るいことに気づき、このままでは朝ごはんが食べられないと焦りだした。
ウ:ゆっくり行こうとしたが、よその家の明かりを見て、薄暗い中を一人で歩くことを不安に感じだした。
エ:ゆっくり行こうとしたが、周囲の農家の様子がわかるにつれて、のんびりしてはいられないと思い直した。
問四 4立ち尽くしたままためらっているとあるが、雪乃が立ち尽くしたままためらっているのはなぜか。四十五字以上五十字以内でまとめて書きなさい。ただし、「声を」という言葉を使い、「茂三が自分に対して」という書き出しに続けて、「~から。」に続くように書くこと。
問五 5雪乃は、頷いたとあるが、次の文はこの時の雪乃の様子について、本文を踏まえてまとめた一例である。<A><B>に入る最も適当な言葉を、それぞれ本文中から抜き出して書きなさい。ただし、字数は<A><B>にそれぞれ示した字数とする。
茂三との約束を守れず落ち込んでいたが、自分で起きようと決めて、<A(十二字)>ことを誇りに思えばよいという茂三の言葉のお陰で、目標の<B(八字)>と感じることができ、自分の行動を肯定的に捉えてくれる茂三を、改めて大好きだと思っている。
解答・解説
問一 ウ
傍線部の品詞は動詞の「起きた」を修飾しているので副詞だと分かる。
ア:「静かな」は形容動詞
イ:「まで」は助詞
ウ:「そっと」は副詞
エ:「早い」は形容詞
問二 イ
「地団駄を踏む」と「心臓が硬くなる」という表現に注目。前者はいらいらしたり、怒ったりする意味。後者は後悔したり反省したりする意味。
これらに当てはまるのはイが最適。
問三 エ
消去法で解いていく。
ア:早く温まろうとするために走ったわけではないので不適。
イ:朝ごはんのために走ったわけではないので不適。
ウ:薄暗い中を一人で歩くことに不安を感じたわけではないので不適。
問四 (例)怒ったりあきれたりしているのではないかと思い、謝ろうにも、どのように声を掛ければよいかわからなかった
本文の「ヨシ江はあんあふうに~わからない。」をまとめればよい。簡単に述べると、「茂三が実は怒っているのではないか」という不安と、「声を掛けるきっかけ」が掴めないという現状が書かれていればよい。
問五 <A>いつもよりかは早く起きた <B>半分は達成できた
本文抜き出し問題は本文中の内容と照らし合わせると簡単に答えが導ける。
<A>「起きようと自分で決めて、いつもよりかは早く起きただもの、堂々と胸張ってりゃいいだわい。」
<B>「目標を半分しか達成できなかったのに、半分は達成できた、と言ってくれる曾祖父のことを、改めて大好きだと思った。」
大問3
問題文
次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。なお、①~⑬は、それぞれの段落番号を表している。
問一 1人間は生きてゆく限り、必ずなにか行為をしなければなりませんとあるが、筆者が述べる人間にとっての行為の説明として最も適当なものを、ア~エから選び、符号で書きなさい。
ア:人間は人間として生まれた以上、なんの行為もしないということはあってはならず、一日寝て暮らすということは許されないということ。
イ:人間は一見なにもしていないように見えても、寝たり呼吸したりするなど、本能的に生命を維持するために、なにかしらの行為をしているということ。
ウ:ブラブラするということは生きていくために重要な行為ではなく、人間は勉強したり、仕事に打ち込んだりする義務があるということ。
エ:人間にとってはなにもしないことを選択するのも一つの行為であり、生きている以上はなにかの行為をしないではいられないということ。
問二 2考えてみるの「考えて」と「みる」は、どのような関係か。最も適切なものを、ア~エから選び、符号で書きなさい。
ア:補助の関係
イ:並立の関係
ウ:主語・述語の関係
エ:修飾・被修飾の関係
問三 3他の動物と人間のあいだの本質的な相違があるといえましょうとあるが、筆者は他の動物と人間とのあいだにはどのような点に相違があると述べているか。二十字以上二十五字以内でまとめて書きなさい。ただし、「人間は」という言葉を使い、「他の動物は」という書き出しに続けて、「~をもっているという点」に続くように書くこと。
問四 4択と楷書で書いた場合の総画数が同じになる漢字を、ア~エから選び、符号で書きなさい。
ア:版
イ:防
ウ:衣
エ:母
問五 5哲学は、人間であるかぎりどんな人でも必ず持っているものだといえましょうとあるが、人間が哲学を必ず持っていると筆者が述べる理由として最も適切なものを、ア~エから選び、符号で書きなさい。
ア:哲学は自分の行為を選ぶための根本的な考え方であり、哲学がなければ生き方を決定することができないから。
イ:哲学は人間を自由に導くものであり、人間は哲学によってあらゆる場面で自己の利益をはかることができるから。
ウ:哲学は自由の刑に処せられている人間を不幸から解放し、思い悩まされることのない人生へと導いてくれるから。
エ:哲学は自ら行為を選択しなければならない宿命から人間を解放し、自分が従うべき全ての原理を示してくれるから。
問六 本文中における段落の関係についての説明として最も適切なものを、ア~エから選び、符号で書きなさい。
ア:③段落では、②段落で述べた筆者の主張を否定する意見を示すことで、異なる主題を新たに設定しようとしている。
イ:⑤段落では、④段落とは対照的な事例を示すことで、④段落の内容を否定しようとしている。
ウ:⑩⑪段落では、⑧⑨段落で述べた内容と異なる視点を示すことで、筆者の主張を明確にしようとしている。
エ:⑫段落では、⑩⑪段落で述べた筆者の主張の具体例を示すことで、筆者の主張を補強しようとしている。
解答・解説
問一 エ
④段落の「このさい重要なのは、~ということです」に注目。
「つまり」や「重要」などの後には筆者の考えが来ることが多く、その内容が設問の答えとなることが多い。
問二 ア
補助の関係とは。後の文節が前の文節に補助的な意味を付け加える関係のこと。
問三 (例)本能で行動しているだけだが、人間は行為を選ぶ自由
「他の動物」=「本能で動く」VS「人間」=「行為を選ぶ自由」という対立構造を読み解けばよい。
問四 イ
択は7画。アは9画、イは7画、ウは6画、エは5画
問五
「行為」と「行動原理」が密接な関係にあり、「行動原理」=「哲学」という論理を読み解く。選択肢の「哲学」を「行動原理」と読み替えてしっくり来るものが最適。
問六 ウ
消去法で解いていけばよい。
アは「異なる主題を新たに設定」が不適。
イは「否定しようとしている」が不適。
エは「具体例を示す」が不適。
ご質問などお気軽にお問い合わせください。
大問4
問題文
次の漢詩は、李白が友人の汪倫に対して、感謝の思いを詠んだものである。これを読んで、後の問いに答えなさい。
問一 この漢詩の形式として適切なものを、ア~エから選び、符号で書きなさい。
ア:五言絶句
イ:五言律詩
ウ:七言絶句
エ:七言律詩
問二 下線部を「及ばず汪倫我を送るの情に」と読むことができるように、返り点を書きなさい。
問三 次の文章は、この漢詩の鑑賞文の一例である。<A><B>に入る適切な言葉を、それぞれ現代語で書きなさい。ただし、字数は<A>は五字以内、<B>は五字以上十字以内とする。
この詩は、「送別」をテーマにしている。村を舟で出発しようとした李白は、<A>で汪倫が村人たちと一緒に別れを惜しんで歌う姿を見て、汪倫の友情の深さは、村を流れる桃花潭の<B>ものであると感じ、汪倫に感謝している。
解答・解説
問一 ウ
一句が7文字なので、七言。全部で四句なので絶句。
問二 回答略
「及」から「不」に一字返るので「不」にレ点。
「我」から「送」に一字返るので「送」にレ点。
問三 <A>崖のほとり <B>水の深さにも勝る
<A>本文「崖上踏歌」と現代語訳から、汪倫は崖のほとりから歌っていたことが分かる。
<B>本文「水深千尺 不及」より、深い桃花潭よりも深い友情があると言っている。
大問5
問題文
ある中学校で美化委員長を務める田仲みずきさんは、全校集会で、掃除への取り組みについて呼びかけるスピーチをすることになった。次のスピーチ原稿を読んで、後の問いに答えなさい。
みなさん、こんにちは。美化委員長の田中みずきです。今日は、みなさんにうれしいエピソードを紹介したいと思います。先日、学校にいらっしゃった地域の方から「校内がきれいだね」ということばをもらいました。その時、私はみんなで掃除に真剣に取り組んできたことが認められたのだと感じ、本当に嬉しかったです。
これからも校内をきれいに保ち、私たちが誇りに思える素敵な学校を作るため、積極的に掃除に取り組みましょう。
問一 もらいを「地域の方」に対する適切な敬語表現に直して書きなさい。
問二 美化委員会では、積極的に掃除に取り組むことを呼びかける標語を作ることになり、次の二つが候補となった。
<A>ひたむきに 一人一人が 動かす手
<B>声をかけ みんなで協力 すみずみキレイ
標語A,Bのどちらを掲示するのが良いと思うか。あなたの考えを書きなさい。段落構成は二段落構成とし、第一段落ではあなたの考えを、第二段落ではあなたがその標語を選んだ理由を答えなさい。
解答・解説
問一 いただき
謙譲語に直せばよい。
問二 解答・解説略。
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