【香川県】令和3年度/2021年度入学者高校入試選抜試験:理科

香川県の2021年3月実施の令和3年度(2021年度)入学者の公立高校入試問題の解説をしています。
受験勉強において、過去問を解くことはとても効果的な勉強法です。ぜひ、受験までに一度挑戦し、問題の傾向を掴んでおきましょう。合わせて、対策などをたてられるととても良いですね。

また、過去問で苦手な点が見つかった場合は、そこを中心に試験日当日までにしっかりと対策しておきましょう。

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大問1

問題文

次のA,Bの問いに答えなさい。

【A】天体に関して,次の⑴,⑵の問いに答えよ。
(1)下の図Ⅰは,日本のある地点で,1月1日の午後11時に見える北極星と,恒星Xの位置を,それぞれ示したものである。
 また,下の図Ⅱは,同じ地点で同じ時刻に見えるオリオン座の位置を示したものである。これに関して,あとの a, b の問いに答えよ。

a. 次の文は,恒星Xとオリオン座の動きについて述べようとしたものである。文中の2つの[  ]内にあてはまる言葉を,㋐,㋑から一つ,㋒,㋓から一つ,それぞれ選んで,その記号を書け。また,恒星Xやオリオン座がこのような向きに動いて見えるのはなぜか。
その理由をあとの文の下線を補って簡単に書け。

 同じ地点で,しばらく観察をすると,恒星Xは,図Ⅰ中の位置から北極星を中心に,[㋐Kの向き ㋑Lの向き]に動いて見える。
また,オリオン座は図Ⅱ中の位置から,[㋒Mの向き ㋓Nの向き]に動いて見える。
このような向きに星が動いて見えるのは,地球が【  】から【  】へ【  】ため。

b. 同じ地点で観察するとき,オリオン座を図Ⅱとほぼ同じ位置に見ることができるのは,次のア~エのうちのどのときか。最も適当なものを一つ選んで,その記号を書け。
 ア. この日から1か月後の日の午後9時ごろ
 イ. この日から1か月後の日の午前1時ごろ
 ウ. この日から2か月後の日の午後8時ごろ
 エ. この日から2か月後の日の午前2時ごろ

(2)次の図Ⅲは,太陽のまわりを公転する地球と,天球上の一部の星座を模式的に示したものであり,図Ⅲ中のP~Sは,春分,夏至,秋分,冬至のいずれかの日の地球の位置を示している。これに関して,次の a ~ c の問いに答えよ。

a. 図Ⅲ中のPは,春分,夏至,秋分,冬至のうち,いずれの日の地球の位置を示しているか。次のア~エのうち,最も適当なものを一つ選んで,その記号を書け。
 ア. 春分の日
 イ. 夏至の日
 ウ. 秋分の日
 エ. 冬至の日

b. 次のア~エのうち,日本のある地点での星座の見え方について述べたものとして,最も適当なものを一つ選んで,その記号を書け。
 ア. 地球が図Ⅲ中のQの位置にあるとき,真夜中に観察すると,南の空にはうお座が,西の空にはおうし座が見える。
 イ. 地球が図Ⅲ中のQの位置にあるとき,明け方に観察すると,南の空にはいて座が,西の空にはうお座が見える。
 ウ. 地球が図Ⅲ中のQの位置にあるとき,真夜中に観察すると,南の空にはふたご座が,西の空にはおひつじ座が見える。
 エ. 地球が図Ⅲ中のQの位置にあるとき,明け方に観察すると,南の空にはさそり座が,西の空にはおとめ座が見える。

c. 地球から見た太陽は,星座の星の位置を基準にしたとき,地球が公転しているために,図Ⅲの星座の中を移動し,1年でひと回りしてもとの星座にもどっているように見える。このような,星座の中の太陽の通り道は,何と呼ばれるか。その名称を書け。

【B】地層に関して,次の⑴,⑵の問いに答えよ。

(1)地層に興味をもった太郎さんは,クラスの友達と,学校の近くにある道路の切り通しへ出かけ,地層を観察した。
次の図Ⅰは,太郎さんが観察した地層をスケッチしたものである。これに関して,次の a ~ d の問いに答えよ。

a. 太郎さんは,地層の近くに転がっているれき岩を拾い,次の図Ⅱのようなルーペを用いて表面を観察した。次の文は,手に持ったれき岩を観察するときのルーペの使い方について述べようとしたものである。文中2つの[  ]内にあてはまる言葉を,㋐,㋑から一つ,㋒,㋓から一つ,それぞれ選んで,その記号を書け。

まず,ルーペをできるだけ[㋐手に持ったれき岩 ㋑目]に近づける。次に,[㋒ルーペ ㋓手に持ったれき岩]を動かしながら,よく見える位置をさがす。

b. 太郎さんが観察したれき岩は,まるみを帯びたれきの粒でできていた。れきの粒がまるみを帯びているのはなぜか。その理由を次の文の下線を補って簡単に書け。
れきの粒がまるみを帯びているのは,【  】ため。

c. 図Ⅰ中に示した石灰岩の層の中から,サンゴの化石が見つかった。サンゴの化石は,それを含む地層が堆積した当時の環境を知る手がかりとなる。サンゴの化石を含む石灰岩の層は,どのような環境で堆積したと考えられるか。次のア~エのうち,最も適当なものを一つ選んで,その記号を書け。
 ア. あたたかくて深い海
 イ. あたたかくて浅い海
 ウ. つめたくて深い海
 エ. つめたくて浅い海

d. 図Ⅰのスケッチを見ると,石灰岩の層の上には,れき岩,砂岩,泥岩の層が下から順に堆積していることがわかる。次の文は,れき岩が堆積してから砂岩が堆積を始めるまでの間に,この地域でおこった変化について述べようとしたものである。文中のX,Yの[  ]内にあてはまる言葉の組み合わせとして最も適当なものを,あとの表のア~エから一つ選んで,その記号を書け。
 図Ⅰ中のスケッチに示した,れき岩,砂岩,泥岩の層が海底でできたものとすると,れき岩が堆積してから砂岩が堆積を始めるまでの間に,この地域では[ X ]により,[ Y ]へと変わったと考えられる。
     [   X   ]      [   Y   ]
 ア 土地の隆起や海水面の低下  海岸から近い、浅い海
 イ 土地の隆起や海水面の低下  海岸から遠い、深い海
 ウ 土地の沈降や海水面の低下  海岸から近い、浅い海
 エ 土地の沈降や海水面の低下  海岸から遠い、深い海

(2)下の図Ⅲは,ある川の河口付近の地形を模式的に示したものである。図Ⅲ中に示したP~Sは,この川の河口付近の地層を調べるためにボーリングをおこなった地点を示しており,P~Sの各地点の標高は同じである。また,この地域では,断層やしゅう曲は見られず,凝灰岩の層が一定の厚さで平面状に広がっている。下の図Ⅳは,P~Sの各地点でおこなったボーリングによって得られた試料をもとにして作成した柱状図である。これに関して,次の a, b の問いに答えよ。

a. この地域の地層には,傾きがみられる。図Ⅲ,Ⅳから判断して,凝灰岩の層は,どの方位にいきにつれて低くなっていると考えられるか。次のア~エのうち,最も適当なものを一つ選んで,その記号を書け。
 ア. 北東
 イ. 南東
 ウ. 南西
 エ. 北西

b. 図Ⅳ中に示した泥岩の層の中からビカリアの化石を含む層が堆積した時代を決めるのに役立つ。次の文は,ビカリアのように,その化石を含む層ができた時代を決めるのに役立つ生物のなかまがもつ特徴について述べようとしたものである。文中の2つの〔   〕内にあてはまる言葉を,㋐,㋑から一つ,㋒,㋓から一つ,それぞれ選んで,その記号を書け。
 その化石を含む層ができた時代を決めるのに役立つ生物のなかまは,地球上の〔㋐広い範囲 ㋑せまい範囲〕にすんでいて,〔㋒長い期間にわたって栄えた ㋓短い期間にのみ栄えて絶滅した〕という特徴を持つ。

解答

【A】
(1)
a. 【正答 言葉:㋐,㋓ 理由:(例)順に,西,東,自転している】
b. 【正答 ア】

(2)
a. 【正答 イ】
b. 【正答 エ】
c. 【正答 黄道】

【B】
(1)
a. 【正答 ㋑,㋓】
b. 【正答 (例)流れる水で運ばれるときに角が削られた】
c. 【正答 イ】
d. 【正答 エ】

(2)
a. 【正答 エ】
b. 【正答 ㋐,㋓】

大問2

問題文

次のA,B,Cの問いに答えなさい。

【A】身のまわりの自然の中で生活している動物は,いくつかのなかまに分けることができる。これに関して,次の⑴~⑸の問いに答えよ。
(1)下の図Ⅰは,カブトムシ,イカ,コウモリ,メダカ,イモリ,トカゲ,ハトを,からだのつくりや生活のしかたなどの特徴をもとになかま分けしたものである。図Ⅰ中の観点①~③には,あとの表で示したア~ウのいずれかが,一つずつあてはまる。観点①~③にあてはまるものとして,最も適当なものを,表のア~ウから一つずつ選んで,その記号を書け。

(2)カブトムシのような節足動物は,からだをおおっている殻をもっている。からだを支えたり保護したりするはたらきをしているこの殻は,何と呼ばれているか。その名称を書け。

(3)次の図Ⅱは,イカを解剖し,からだの中のつくりを観察したときのスケッチである。図Ⅱ中にP~Sで示した部分のうち,呼吸器官はどれか。最も適当なものを一つ選んで,その記号を書け。

(4)次の文は,太郎さんと先生の会話の一部である。これに関して,あとの a, b の問いに答えよ。

太郎:昨日,学校周辺の野外観察会に参加しました。
先生:それはよかったですね。どのような生物を観察できましたか。
太郎:コウモリやハト,トカゲやイモリ,も観察できました。
   トカゲとイモリは見た目がよく似ていますが,同じ仲間なんですか。
先生:トカゲとイモリはよく観察すると違いが見られます。[    X    ]
   このように,ハ虫類は,両生類よりも乾燥に強く,陸上生活に合うようにからだのしくみを変化させたと考えられます。
太郎:そうだったのですね。よく理解できました。
   そういえば,去年の冬に参加した観察会では,トカゲやイモリは観察できませんでした。
先生:そうですね。どうしてか考えてみましょう。

a. 次の文は,会話文中のXの[   ]内にあてはまる,トカゲとイモリのちがいについて述べようとしたものである。次の文中2つ〔   〕内にあてはまる言葉を,㋐,㋑から一つ,㋒,㋓から一つ,それぞれ選んで,その記号を書け。
トカゲは,〔㋐湿った皮膚 ㋑うろこ〕でおおわれています。また,卵にもちがいがあり,トカゲは,〔㋒殻のある ㋓殻のない〕卵をうみます。

b. 太郎さんが,冬に参加した観察会で,トカゲやイモリが観察できなかったのは,トカゲやイモリが活動しなくなったからである。次の文は,トカゲやイモリが冬に活動しなくなる理由について述べようとしたものである。文中の Y, Z の[   ]内にあてはまる言葉の組み合わせとして,最も適当なものを,下の表のア~エから一つ選んで,その記号を書け。
トカゲやイモリのような動物は,[ Y ]と呼ばれ,冬に活動をしなくなるのは,[  Z  ]からである。

(5)ホ乳類であるコウモリ,クジラ,ヒトについて,コウモリの翼,クジラのひれ,ヒトのうでを調べてみると,骨格の形や並び方に,基本的に共通のつくりがみられる。このことは,共通の祖先から進化したことを示す証拠として考えられる。このように,形やはたらきはちがっていても,基本的には同じつくりで,起源が同じであると考えられる器官は何と呼ばれるか。その名称を書け。

【B】植物の呼吸と光合成について調べるために,次のような実験をした。
 まず,透明なポリエチレンの袋 a ~ c を用意し,下の図Ⅰのように,袋 a, c に新鮮なコマツナの葉を入れ,袋 b には植物を入れず,それぞれの袋に十分な空気を入れて口を閉じた。次に袋 a, b を光が当たらない暗いところに,袋 c を光が十分に当たる明るいところにそれぞれ3時間置いた。その後,下の図Ⅱのように,袋 a ~ c の中の空気をそれぞれ石灰水に通して,石灰水の変化を観察した。下の表は,その結果をまとめたものである。これに関して,あとの⑴,⑵の問いに答えよ。

(1)植物を入れた袋 a, c に加え,植物を入れず,空気だけを入れた袋 b を含めて実権をおこなうのはなぜか。その理由を次の下線部を補って簡単に書け。
【  】によるものだということを確認するため

(2)次の図Ⅲは,植物がおこなう呼吸と光合成における気体のでいりを模式的に示したものである。次の文は,袋 a, c の実験結果について述べようとしたものである。文中のP~Rの[    ]内にあてはまる言葉の組み合わせとして,最も適当なものを,下の表のア~エから一つ選んで,その記号を書け。

 袋 a 内のコマツナの葉では,[ P ]のみおこなわれているため,袋 a の中の空気を通すと石灰水が白くにごった。一方,袋 c 内のコマツナの葉では,[ P ]がおこなわれているが,同時に[ Q ]もおこなわれている。このとき,[ P ]によって放出される二酸化炭素の量よりも,[ Q ]によって吸収される二酸化炭素の量の方が[ R ]ため,袋 c の中の空気を通しても石灰水が変化しなかった。

【C】花子さんは,植物の体細胞分裂のようすを調べる実験をした。次のレポートは,花子さんがおこなったその実験についてまとめようとしたものの一部である。これに関して,あとの⑴~⑸の問いに答えよ。

【テーマ】タマネギの根の体細胞分裂.
【方法】
① タマネギの種子を,吸収させたろ紙の上にまき,20~25℃で暗いところに4日間置いた。
② 長さが10mm程度になった根の先端を,3mmぐらい切り取り,ⓐうすい塩酸に4分間ひたしたのち,取り出して水ですすいだ。
③ 水ですすいだ根をスライドガラスの上に置き,えつき針で細かくほぐし,ⓑ染色液を1滴落として10分間置いた。
④ カバーガラスをかけて,さらにその上をろ紙でおおい,親指でゆっくりと押しつぶした。
⑤ できあがったプレパラートを顕微鏡で観察し,いろいろな段階のようすをスケッチした。

【スケッチ】

(1)下線部ⓐにうすい塩酸に4分間ひたしたとあるが,体細胞分裂を観察しやすくするためにおこなうこの処理のはたらきを,次の文の下線部を補って簡単に書け。
 植物細胞どうしを【  】する働き

(2)下線部ⓑに染色液とあるが,次の㋐~㋓のうち,この実験で使用する染色液として,最も適当なものはどれか。一つ選んで,その記号を書け。
 ㋐ ヨウ素溶液
 ㋑ ベネジクト溶液
 ㋒酸性オルセイン溶液
 ㋓ フェノールフタレイン溶液

(3)レポート中のP~Uは,観察した体細胞分裂のいろいろな段階のようすをスケッチしたものである。Pを始まりとして,Uが最後になるように,P~Uを体細胞分裂の順に左から右に並べるとどのようになるか。次のア~エのうち,最も適当なものを一つ選んで,その記号を書け。
 ア. P→S→T→Q→R→U
 イ. P→S→T→R→Q→U
 ウ. P→T→S→Q→R→U
 エ. P→T→S→R→Q→U

(4)次の文は,細胞のつくりと体細胞分裂について述べようとしたものである。文中の[   ]内の共通してあてはまる最も適当な言葉を書け。
 細胞は,核とそのまわりの[   ]からできている。[   ]のいちばん外側には細胞膜があり,植物細胞ではさらにその外側に細胞壁がある。体細胞分裂では,まず,核からの染色体が生じ,それが分かれることで2個の核ができる。続いて,[   ]が2つに分かれ,2個の細胞ができる。

(5)体細胞分裂では,分裂が始まる前にそれぞれの染色体が複製され,同じものが2本ずつできる。染色体が複製される理由を次の文の下線部を補って簡単に書け。
 複製前の細胞と分裂直後の細胞の【  】ため。

解答

【A】
(1) 【正答 観点①:ウ, 観点②:ア, 観点③:イ】
(2) 【正答 外骨格】
(3) 【正答 R】
(4) 
 a. 【正答 ㋑,㋒】
 b. 【正答 イ】
(5) 【正答 相同器官】

【B】
(1) 【正答 (例)石灰水の変化が,植物のはたらき】
(2) 【正答 ウ】

【C】
(1) 【正答 (例)離れやすく】
(2) 【正答 ㋒】
(3) 【正答 イ】
(4) 【正答 細胞質】
(5) 【正答 (例)染色体の数を同じにする】

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大問3

問題文

次のA,Bの問いに答えなさい。
【A】次の実験Ⅰ,Ⅱをした。これに関して,あとの⑴~⑸の問いに答えよ。

実験Ⅰ. 5つのビーカーに蒸留水,食塩水,砂糖水,うすい塩酸,うすい水酸化ナトリウム水溶液をそれぞれとり,右の図Ⅰのような装置を用いて,ビーカー内の液体に電流が流れるかどうか調べた。下の表Ⅰは,その結果をまとめたものである。

(1)次の㋐~㋓のうち,砂糖のように蒸留水にとかしても電流が流れない物質として最も適当なものを一つ選んで,その記号を書け。
 ㋐ 塩化銅
 ㋑ 硝酸カリウム
 ㋒ レモンの果汁
 ㋓ エタノール 

(2)水酸化ナトリウムは,蒸留水にとけると陽イオンと陰イオンを生じる。水酸化ナトリウムから生じる陽イオンと陰イオンを,イオン式でそれぞれ書け。

実験Ⅱ. 亜鉛版,銅板,アルミニウム板をそれぞれ2枚ずつ用意し,そのうち2枚を金属板 X, Y として用い,右の図Ⅱのようにうすい塩酸を入れたビーカーに2枚の金属板 X, Y を入れて光電池用モーターをつなぎ,モーターが回るかどうかを調べた。次の表Ⅱは,金属板 X, Y をいろいろな組み合わせに変えて実験をおこない,モーターが回るかどうかを調べた結果をまとめたものである。

(3)実験Ⅱにおいて,金属板 X として亜鉛版を,金属板 Y として銅板を用いると,モーターが回った。しばらくモーターが回ったあとで亜鉛版と銅板をとり出すと,亜鉛版がとけているようすが見られた。次の文は,亜鉛版と銅板とうすい塩酸が電池としてはたらいているときのようすについて述べようとしたものである。文中の2つの〔   〕内にあてはまる言葉を,㋐,㋑から一つ,㋒,㋓から一つ,それぞれ選んで,その記号を書け。
 モーターが回っているとき,亜鉛は電子を失って亜鉛イオンになっている。このとき,電子は導線中を〔㋐亜鉛版→モーター→銅板 ㋑銅板→モーター→亜鉛版〕の向きに移動しており,亜鉛版は〔㋒+極 ㋓-極〕になっている。

(4)図Ⅱで,うすい塩酸のかわりに食塩水を入れたビーカーに2枚の金属板 X, Y を入れてモーターをつなぎ,金属板 X, Y の組み合わせを変えてモーターが回るか調べたところ,どの組み合わせにおいても表Ⅱと同じ結果が得られた。次に,食塩水のかわりに砂糖水を入れたビーカーに2枚の金属板 X, Y を入れてモーターをつなぎ,金属板 X, Y の組み合わせを変えて同じように実験をしたところ,金属板 X, Y の組み合わせをどのように変えてもモーターは回らなかった。これらの事から考えて,モーターが回るためにはどのような条件が必要であると考えられるか。次の文の下線部を補って簡単に書け。

【  】金属板と,うすい塩酸や食塩水のように,【  】が溶けてイオンが含まれている水溶液を用いる必要がある。

(5)身のまわりにある電池の多くは,物質がもつ化学エネルギーを,化学変化によって電気エネルギーに変換してとり出している。このような電池には,使いきりタイプで充電ができない一次電池と,充電によりくり返し使える二次電池がある。次の㋐~㋓のうち,一次電池はどれか。一つ選んで,その記号を書け。
 ㋐ 鉛蓄電池
 ㋑ アルカリ乾電池
 ㋒ ニッケル水素電池
 ㋓ リチウムイオン電池

【B】物質の分解について調べるために,次の実験をした。これに関して,あとの⑴~⑸の問いに答えよ。

実験. 次の図のように,酸化銅と乾燥した炭素粉末をよく混ぜ合わせた混合物を,試験管 a に入れて熱すると,気体が発生して試験管 b の石灰水が白くにごった。十分に熱して気体が発生しなくなってから,ガラス管を試験管 b から抜き,ガラスバーナーの火を消した。ゴム管をピンチコックでとめて冷ましてから,試験管 a の中に残った固体の質量をはかった。この方法で,酸化銅12.00gに対して,混ぜ合わせる炭素粉末を0.30g,0.60g,0.90g,1.20g,1.50gにして,それぞれ実験をした。下の表は,その結果をまとめたものである。炭素粉末を0.90g混ぜ合わせて反応させたときは,酸化銅と炭素粉末がすべて反応し,赤色の銅のみが残った。

(1)次の文は,実験についての花子さんと先生の会話の一部である。文中のP,Qの[   ]内に当てはまる最も適当な言葉を,それぞれ書け。

花子:どうしてガスバーナーの火を消す前にガラス管を石灰水から取り出さなければならないのですか。
先生:もし,ガラス管を石灰水から取り出さずにガスバーナーの火を消してしまうと,石灰水が[ P ]して,
   試験管 a が割れてしまうおそれがあるからです。
   そのため,火を消す前にガラス管を石灰水から取り出さなければなりません。
花子:そうなんですね。では,火を消したあと,ゴム管をピンチコックでとめるのはなぜですか。
先生:火を消すと熱された試験管 a が少しずつ冷めていき,空気が試験管 a に吸いこまれてしまいます。
   すると,試験管 a 内でどのようなことが起こると考えられますか。
花子:あ,試験管 a 内の銅が,吸いこまれた空気中の[ Q ]してしまい,
   試験管 a の中に残った固体の質量が変化してしまうかもしれません。
先生:そうですね。このように質量が変化することを防ぐために,火を消したあと,ゴム管をピンチコックでとめるのです。

(2)実験で発生した気体は,石灰水を白くにごらせたことから,二酸化炭素であることが分かる。次の文は,二酸化炭素について述べようとしたものである。文中の2つの〔   〕内にあてはまる言葉を,㋐,㋑から一つ,㋒,㋓から一つ,それぞれ選んで,その記号を書け。
 二酸化炭素は,無色,無臭の気体であり,水に少しとけ,その水溶液は〔㋐酸 ㋑アルカリ〕性を示す。空気よりも密度が大きいので,〔㋒上方 ㋓下方〕置換法で集めることができるが,水に少しとけるだけなので,水上置換法を用いることもできる。

(3)実験における,混ぜ合わせた炭素粉末の質量と,発生した二酸化炭素の質量との関係を,グラフに表せ。

(4)この実験で用いた酸化銅は,銅原子と酸素原子が1:1の割合で結びついたものである。この酸化銅が炭素粉末によって酸素をうばわれ,赤色の銅となり,二酸化炭素が発生するときの化学変化を,化学反応式で表せ。

(5)実験において,炭素粉末を0.60g混ぜ合わせて反応させたとき,反応後の試験管 a の中には,銅が何g生じていると考えられるか。

解答

【A】
(1) 【正答 ㋓】
(2) 【正答 陽イオン:Na⁺ 陰イオン:OH⁻】
(3) 【正答 ㋐,㋓】
(4) 【正答 (例)順に,異なる種類の,電解質】
(5) 【正答 ㋑】

【B】
(1) 【正答 P:(例)逆流 Q:(例)酸素と反応】
(2) 【正答 ㋐,㋓】
(3) 【正答 】
(4) 【正答 2CuO+C→2Cu+CO₂】
(5) 【正答 6.40g】

大問5

問題文

次のA, B,Cの問いに答えなさい。
A. 次の実験Ⅰ,Ⅱについて,あとの⑴~⑸の問いに答えよ。

実験Ⅰ. 次の図Ⅰのような装置を用いて,6V-3Wの電熱線P,6V-6Wの電熱線Q,6V-12Wの電熱線Rに電流を流したときの,水の上昇温度を調べる実験をした。6V-3Wの電熱線は6Vの電圧を加えたときに消費電力が3Wになる電熱線のことである。
まず,発泡ポリスチレンのカップの中に,85gの水を入れ,温室と同じくらいになるまで放置しておいた。
次に,スイッチを入れ,電熱線Pに6.0Vの電圧を加え,水をときどきかき混ぜながら,1分ごとに水温を測定した。このとき,電流計の値は0.50 Aを示していた。その後,電熱線Pを電熱線Q,電熱線Rにとりかえ,それぞれの電熱線に6.0Vの電圧を加えて,同じように実験をした。

次の図Ⅱは,電熱線P~Rを用いて実験したときの,電流を流した時間と水の上昇温度との関係をグラフに表したものである。

(1)電熱線Pの抵抗は何Ωか。

(2)次の文は,実験Ⅰの結果から考えて,分かることを述べようとしたものである。文中のX,Yの[   ]内にあてはまる最も適当な言葉を簡単に書け。
 どの電熱線においても,水の上昇温度は,[  X  ]。
 また,電流を流した時間が同じであれば,水の上昇温度は[  Y  ]。

(3)次の文は,電熱線Qと電熱線Rについて述べようとしたものである。文中の2つの〔   〕内にあてはまる言葉を,㋐,㋑から一つ,㋒~㋔から一つ,それぞれ選んで,その記号を書け。
 電熱線Qの抵抗は,電熱線Rの抵抗より〔㋐大きい ㋑小さい〕。また,電熱線Rに加える電圧を電熱線Qに加える電圧の1/2倍にしたとき,電熱線Rの消費電力は電熱線Qの消費電力と比べて〔㋒大きい ㋓変わらない ㋔小さい〕。

実験Ⅱ. 実験Ⅰで用いた電熱線Pと電熱線Qを用いて右の図Ⅲのように,電熱線Pと電熱線Qをつなぎ,電圧を加えて,水の上昇温度を調べる実験をした。まず,発泡ポリスチレンのカップの中に,水85gを入れ,温室と同じくらいになるまで放置しておいた。
次に,スイッチ②は切ったままでスイッチ①を入れ,電熱線Pに6.0Vの電圧を加え,水をときどきかき混ぜながら,水の上昇温度を調べた。スイッチ①を入れてから1分後に,スイッチ②をいれ,引き続き,水の上昇温度を調べた。このときも,電圧計の値は6.0Vを示していた。

(4)スイッチ②を入れたとき,電流計の値は何Aを示しているか。

(5)実験Ⅰの結果から考えて,実験Ⅱの電熱線P,Qを入れたカップの水温は,スイッチ①を入れて電流を流し,1分後にスイッチ①は入れたままで,スイッチ②を入れて,さらに4分間電流を流したとき,何℃上昇したと考えられるか。

B. 斜面上での小球の運動を調べる実験をした。これに関して,あとの⑴~⑸の問いに答えよ。

実験. 次の図Ⅰのように,なめらかな板で斜面をつくり,斜面上のK点に小球を置き,静かに手を離した。手を離してから0.1秒ごとの小球の位置をストロボ写真にとったところ,図Ⅰのようになった。図Ⅰ中のL~O点は,手を離してからの0.1秒ごとの小球の位置である。

(1)図Ⅰで,L点とN点の間の小球の平均の速さは何m/sか。

(2)次の文は,この実験において,小球にはたらく力と小球の運動について述べようとしたものである。文中の2つの〔   〕内にあてはまる言葉を,㋐~㋒から一つ,㋓~㋕から一つ,それぞれ選んで,その記号を書け。
 図Ⅰで,小球がL点を通過してからO点に達するまで,小球にはたらく斜面に平行な下向きの力は〔㋐大きくなっていく ㋑一定である ㋒小さくなっていく〕。また,小球がN点にあるときから斜面にそって5.0㎝下る時間は,小球がM点にあるときから斜面にそって5.0㎝下る時間に比べて〔㋓長い ㋔変わらない ㋕短い。〕

(3)図Ⅰにおいて,小球はK点では位置エネルギーだけをもており,この位置エネルギーは,小球が斜面を下るにつれて減少し,減少した分だけ,小球の運動エネルギーが増加する。小球がO点に達したときには,小球は運動エネルギーだけをもっている。小球がM点に達したとき,小球の位置エネルギーが小球の運動エネルギーの3倍であったとすると,M点での小球の運動エネルギーは,O点に達したときの小球の運動エネルギーの何倍であると考えられるか。

(4)図Ⅰの装置を用いて,はじめに小球を置く斜面上の位置だけをK点より低い位置に変えて,同じように実験したところ,小球は,手を離れてから0.3秒後にO点に達した。このとき,はじめに小球を置いた位置はK点から斜面にそって下向き何㎝の位置であったと考えられるか。

(5)太郎さんは,ジェットコースターのコースの模型を作り,小球を転がしてその運動を観察した。次の図Ⅱは,そのときのようすを示したものである。また,次の図Ⅲは,太郎さんが作成したジェットコースターのコースの模型を真横から見たときのようすを模式的に表したものである。P点に小球を置き,静かに手を離すと,小球はQ点,R点,S点,T点を通過し,P点と同じ高さになるU点まで達した。小球がQ点,R点,S点,T点にある時の小球の速さをそれぞれ q , r , s , t , とする。エネルギーの関係を考えて,q~ tを小球の速さが大きい順に並び変えたとき,1番目と4番目はそれぞれどれになると考えられるか。その記号を書け。

C. 音に関して,次の⑴,⑵の問いに答えよ。
(1)光は非常に速く伝わるが,音は光ほど速くは伝わらない。光の速さに比べて音の速さが遅いことが分かる身近な一つの例について,簡単に書け。

(2)次の図Ⅰのように,モノコードを用いて,弦の張りの強さを変えずにいろいろな大きさと高さの音を出す実験をした。次の文は,その実験結果について述べようとしたものである。文中の2つの〔   〕内にあてはまる言葉を,㋐,㋑から一つ,㋒,㋓から一つ,それぞれ選んで,その記号を書け。

 下の図のⅡ~Ⅴは,モノコードの弦をはじいていろいろな大きさと高さの音を出しているときのようすを模式的に示したものである。モノコードの弦をはじいて,下の図Ⅱと図Ⅲのように音を出しているときを比べると,より大きい音を出しているのは下の〔㋐図Ⅱ ㋑図Ⅲ〕のように振動しているときであり,下の図Ⅳと図Ⅴのように音を出しているときを比べると,より高い音を出しているのは下の〔㋒図Ⅳ ㋓図Ⅴ〕のように振動しているときである。

解答


【A】
(1) 【正答 12Ω】
(2) 【正答 Ⅹ:(例)電流を流した時間が長いほど大きい Y:電熱線の消費電力が大きいほど大きい】
(3) 【正答 ㋐,㋔】
(4) 【正答 1.5A】
(5) 【正答 6.5℃】

【B】
(1) 【正答 0.80m/s】
(2) 【正答 ㋑,㋕】
(3) 【正答 0.25倍】
(4) 【正答 14.0㎝】
(5) 【正答 (1番目)r,(4番目)q】

【C】
(1) 【正答 (例)いなずまの光が見えてから音が聞こえるまでに少し時間がかかること。打ち上げ花火の光が見えてから音が聞こえるまでに少し時間がかかること。などから1つ。
(2) 【正答 ㋑,㋓】

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