【国語】漢字と熟語
今回は、漢字と熟語について学んでいきたいと思います。
漢字の成り立ちや熟語の読み方はテストの小問でよく出てくるだけでなく、これから色々な漢字を習っていくときに暗記を助けたり、日常で見たことがない漢字が出たときに意味を推測するのに役に立ちます。
目次
1.漢字の成り立ち
漢字は中国黄河文明の甲骨文字が起源だと言われています。
現代に伝わる形で大きく4つの成り立ちと、2つの使い方(転注・仮借)をあわせた六書(りくしょ)と呼ばれるものを許慎という人がまとめています。
ここでは4つの成り立ちを紹介していきます。
- 象形文字:物の形から作られた文字。代表的なものとして「山」や「川」があります。
- 指事文字:記号などから作られた文字。代表的なものとして「上」や「下」があります。
- 会意文字:漢字を組み合わせて作られた文字。代表的なものとして「森(木+木+木)」や「男(田+力)」があります。
- 形声文字:漢字を組み合わせて作られた文字。意味を表す部分を意符、音を表す部分を音符と呼びます。
例えば「板」や「清」という字は左側が意符、右側が音符になっています。
「板」は木に関係する「バン」と読む漢字だなと、「清」は水に関係する「セイ」読む漢字だなと分かります。
【コラム】転注文字と仮借文字
- 転注文字とはある漢字の元の意味が広がって、他の意味に使われているもの。
例えば「楽」という漢字は元々、「音楽」の意味を持つ象形文字でしたが、音楽を聴くことは「たのしい」ので「ラク」という音と「楽しい」という意味に転用されました。 - 仮借文字とは元の意味とは関係は無いが、音を借りた別の意味でつかわれるものです。
例えば「珈琲」という漢字は音だけを仮に借りて「コーヒー」と読みます。
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2.漢字の部首
ここでは代表的な漢字の部首について学んでいきます。
部首の分野はテストや検定試験に必ず出てきますので、しっかり覚えておきましょう!
2-1.へん
漢字を左右に分けたときに「左側」に来る部首のことを「へん」と呼びます。
部首 | 読み方 | 意味 | 例 |
言 | ごんべん | 言葉 | 話・語・説 |
氵 | さんずい | 水・川 | 海・津・流 |
2-2.つくり
漢字を左右に分けたときに「右側」に来る部首のことを「つくり」と呼びます。※一部例外もあります。
部首 | 読み方 | 意味 | 例 |
刂 | りっとう | 刀・切る | 刈・列・剣 |
隹 | ふるとり | 鳥 | 雄・雅・離 |
2-3.かんむり
漢字を上下に分けたときに「上側」に来る部首のことを「かんむり」と呼びます。
部首 | 読み方 | 意味 | 例 |
艹 | くさかんむり | 植物 | 花・芋・芽 |
宀 | うかんむり | 家屋 | 家・安・宝 |
2-4.あし
漢字を上下に分けたときに「下側」に来る部首のことを「あし」と呼びます。
部首 | 読み方 | 意味 | 例 |
灬 | れっか(れんが) | 火・熱 | 熱・点・焦 |
心 | したごころ | 心 | 志・忘・念 |
2-5.たれ
漢字の左上に来る部首のことを「たれ」と呼びます。
部首 | 読み方 | 意味 | 例 |
广 | まだれ | 屋根・建物 | 広・店・庭 |
疒 | やまいだれ | 病気 | 病・疲・痛 |
2-6.にょう
漢字の左下に来る部首のことを「にょう」と呼びます。
部首 | 読み方 | 意味 | 例 |
辶 | しんにょう | 道 | 道・辺・近 |
走 | そうにょう | 足の動き | 起・超・越 |
2-7.かまえ
漢字の全体を囲う部首のことを「かまえ」と呼びます。
部首 | 読み方 | 意味 | 例 |
囗 | くにがまえ | 囲む | 国・囲・団 |
門 | もんがまえ | 出入り | 閉・間・開 |
匚 | はこがまえ | 入れ物 | 区・医・匠 |
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3.熟語の構成
2つ以上の漢字を組み合わせて出来た語のことを熟語と呼びます。
ここでは二字熟語と三字熟語、さらに四字熟語の構成について見ていきたいと思います。
3-1.二字熟語の構成
- 似た意味の漢字を重ねたもの
例:善良・減少・学習 - 反対の意味の漢字を重ねたもの
例:強弱・断続・売買 - 主語、述語の関係にあるもの
例:国立(国が立つ)・雷鳴(雷が鳴る)・骨折(骨が折れる) - 上の漢字が下の漢字を修飾するもの
例:国歌(国の歌)・軽傷(軽い傷)・厳禁(厳しく禁じる) - 下の漢字が上の漢字を修飾するもの
例:登山(山に登る)・炊飯(飯を炊く)・握手(手を握る)
3-2.三字熟語の構成
- 独立した漢字一字を組み合わせたもの
例:松竹梅(松+竹+梅)・衣食住(衣+食+住)・市町村(市+町+村) - 漢字一字と二字を組み合わせたもの
例:不規則(不+規則)・無意識(無+意識)・初対面(初+対面)・手荷物(手・荷物)
※特に「未、無、不、非、否」の言葉を打ち消しの言葉と呼びます。 - 漢字二字と一字を組み合わせたもの
例:可能性(可能+性)・肯定的(肯定+的)・人情味(人情+味)
3-3.四字熟語の構成
- 独立した漢字一字を組み合わせたもの
例:春夏秋冬(春+夏+秋+冬)・花鳥風月(花・鳥・風・月) - 二字熟語を組み合わせたもの
例:完全無欠(完全+無欠)・質疑応答(質疑+応答)・古今東西(古今+東西)・大器晩成(大器+晩成)・国際交流(国際+交流)