【国語】現代語訳あり!漢詩『論語』解説(後編)
前回から3編に渡って漢詩の『論語』について学んでいます。
前編では、『論語』の基礎知識と冒頭部分の「学びて時にこれを習う」を、
中編では「吾十有五にして学に志す」、「故きを温めて新しきを知る」について解説しました。
まだご覧になっていない方は前編はこちらから、中編はこちらからご確認ください!
また、レ点や一二点など漢詩の基礎知識は 覚えているでしょうか。
不安な方はこちらの記事で復習しておきましょう!
この記事では『論語』の「学びて思はざれば」と「己の欲せざる所」を解説しています。
書き下し文、現代語訳も掲載しているので是非参考にしてください!
ではさっそく見ていきましょう!
1.学びて思はざれば― 読み
ではここから「学びて思はざれば」の解説をしていきます。
まずはじめに白文と訓読文を見ていきましょう。
置き字 :置き字とは、書き下し文にするときに読まない字のことです。
置き字は白文や訓読文を読む際にも読み飛ばさなくてはいけません。
置き字は「於(オ)」「于(ウ)」「乎(コ)」「焉(エン)」「矣(イ)」の5種類があります。覚えておきましょう。
2.学びて思はざれば. ― 内容
つづいて書き下し文と現代語訳を見ていきます。
書き下し文
子曰はく、「学びて思わざれば則ち罔し。
思ひて学ばざれば即ち殆ふし。」と。
現代語訳
孔子が言うには、「学んでも考えなければ、理解できない。
考えるだけで学ばなければ、危険だ。」と。
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3.己の欲せざる所 ― 読み
4.己の欲せざる所― 内容
書き下し文
子曰はく、
「己の欲せざる所、
人に施すこと勿かれ」と。
現代語訳
孔子が言うには、
「自分のしてほしくないことは、
人にしてはいけない」と。
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最後に例題をいくつか紹介します。ここまでの内容がどれくらい頭に入ったのかチェックしましょう。
(問1) 次の訓読分を書き下し文ににしましょう。
(問2) 「『学びて思わざれば則ち罔し。」の「思わざれば」の意味として、正しいものを選びましょう。
1.人の気持ちが想像できなければ
2.心が動かされなければ
3.自分で考えなければ
4.実際に行動しなければ
(問3) 「『学びて思わざれば則ち罔し。」の「罔し」の意味として、正しいものを選びましょう。
1.視野が狭くなる
2.本当に理解できたとは言えない
3.判断を間違える
4.将来の見通しがつかない
(問4) 次の訓読分を書き下し文ににしましょう。
(問5) 「子曰はく、『己の欲せざる所、」の「己」の意味として、正しいものを選びましょう。
1.自分
2.先生
3.お前
4.相手
(問6) 「人に施すこと勿かれ」の現代語訳として、最も適当なものを選びましょう。
1.人に広めるべきだ
2.人にやってもらうべきではない
3.人に与えることはない
4.人にしてはいけない
-解答-
(問1) 学びて思わざれば則ち罔し。
(問2) 3
(問3) 2
(問4) 人に施すこと勿かれ」と。
(問5) 1
(問6) 4