【公民】国会の仕事と日本の政党
今回は三権分立の一つ、立法権を持つ国会の仕事について見ていきたいと思います。
司法権を持つ裁判所との関係、行政権を持つ内閣との関係にも注目しながら解説していきます。
また、選挙の記事で紹介できなかった政党にも触れていきます。テレビのニュースなどでよく聞くワードが出てくると思います。
目次
1.国会の仕事
三権分立とは、立法権を持つ国会・司法権を持つ裁判所・行政権を持つ内閣が三すくみの関係となって民主主義を実現していくものです。
国会の大きな仕事は「法律の制定」と「予算の議決」の2つがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
1-1.法律の制定
それでは具体的に法律が制定されるまでの流れを簡単に紹介していきます。
- 法律案を作る
法律案を作れる機関は大きく分けて二つあります。
①内閣提出法案
ほとんどがこのパターンです。所轄の各省庁が原案を作成し、関係する省庁や、内閣を審査が通れば提出されます。
②議員立法
議員立法は、衆議院では20名以上、参議院では10名以上の賛成がないと提案することができないこととされています。また、予算を伴う場合はそれぞれ50名、20名以上の賛成が必要となります。 - 国会で審議する
衆議院に出された法案の場合、審議は以下のような流れで行われていきます。
①衆議院の委員会で話し合い・採決
②衆議院の本会議で採決
③参議院の委員会で話し合い・採決
④参議院の本会議で採決
※参議院に出された場合は①②と③④のステップが逆になります。 - 法律が成立する
衆議院と参議院の両方で可決されたら、法案は成立します。
もし、どちらかの院が否決した場合は大きく3パターンに分けられます。
①衆議院が可決、参議院が否決のパターン
この場合は、参議院否決後にもう一度衆議院に送り返され、そこで3分の2以上が賛成をすれば「可決」になります。3分の2以下であれば否決です。
このことを衆議院の優越といいます。
②参議院が可決、衆議院が否決のパターン
この場合は否決になります。
③先に審議したほうが否決のパターン
この場合はその時点で廃案となります。 - 法律の公布、施工される
法律は成立してから天皇に奏上し、30日以内に公布しなければならないと決まっています。
1-2.予算の議決
国家予算をどのように決めていくかも国会の仕事の一つです。
この場合も法律の制定と同じ様に「衆議院の優越」があり、衆議院に予算先議権があります。
このように、衆議院が優先される理由としては、参議院に比べて任期が短く、解散もあるので世論を反映できると考えられるからです。
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1-3.その他の分権と関連した仕事
内閣と関連した仕事
- 内閣総理大臣の指名(国会議員の中から指名される)
- 内閣不信任案の決議※衆議院のみ
- 条約の承認
- 国政調査権(国会への証人の呼び出し)
- 決算の承認
裁判所と関連した仕事
- 弾劾裁判所の設置(裁判官としてふさわしくないものを辞めさせる)
2.政党とは?
政党とは、政治について同じ考えを持つ人のグループのことです。
各政党は、選挙の際に公約(マニフェスト)を掲げて国民に投票してもらいます。
政党の中でも議会の最大政党で、内閣を組織する政党のことを与党、それ以外の政党のことを野党と呼びます。
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