【東京都】令和5年度/2023年度入学者高校入試選抜試験:国語の解説
東京都の2023年3月実施の令和5年度(2023年度)入学者の公立高校入試問題の解説をしています。
受験勉強において、過去問を解くことはとても効果的な勉強法です。ぜひ、受験までに一度挑戦し、問題の傾向を掴んでおきましょう。合わせて、対策などをたてられるととても良いですね。
また、過去問で苦手な点が見つかった場合は、そこを中心に試験日当日までにしっかりと対策しておきましょう。
大問1 漢字の読み書き
問題文
次の各文の傍線部をつけた漢字の読み仮名をかけ。
(1)麦の穂がまっすぐに伸びる。
(2)桜の植えられた河畔の堤を歩く。
(3)帰宅して上着をハンガーに掛ける。
(4)慕っている先輩に感謝の手紙を書く。
(5)狩猟に用いられた矢じりの石質を調査する。
解答・解説
(1)の(びる)
(2)かはん
(3)か(ける)
(4)した(っている)
(5)しゅりょう
大問2 漢字の読み書き
問題文
次の各文の傍線部をつけたかなの部分にあたる漢字を楷書でかけ。
(1)体力テストで、ハンドボールをナげる。
(2)惑星探査機がウチュウを航行する。
(3)平和がエイエンに続くことを願う。
(4)科学技術がイチジルしく進歩する。
(5)長距離走のタイムをビョウの単位まで計る。
解答・解説
(1)投(げる)
(2)宇宙
(3)永遠
(4)著(しく)
(5)秒
ご質問などお気軽にお問い合わせください。
大問3 小説文
問題文
次の文章を読んで、あとの各問いに答えよ。
問1
(1)いつまで続くのか分からないくらい、長い拍手をしてくれた。とあるが、この表現について述べたものとして最も適切なのは、次のうちではどれか。
ア:「私」のバレエの技術に感心する佐代子の様子を、拍手している時間の経過を明確に描くことで説明的に表現している。
イ:「私」のバレエの演技に満足し拍手を送る佐代子と、バレエを踊った後の「私」の様子とを描き分けることで対照的に表現している。
ウ:揺れている船上で無事に踊り終えた「私」に安心する佐代子の様子を、拍手の動作を順序立てて描くことで論理的に表現している。
エ:全力で踊り切った「私」に感動する佐代子の様子を、拍手の長さを強調して描くことで印象的に表現している。
問2
(2)「ふぅ…。」とあるが、この表現から読み取れる「私」の様子として最も適切なのは、次のうちではでれですか。
ア:突然の出来事に戸惑いながらも周囲の期待をしっかりと受け止めて、真剣に作品作りに向き合おうとしている様子。
イ:長年取り組んできたバレエと始めたばかりの習字との共通点を見付け、作品づくりの面白さを実感し始めている様子。
ウ:『亭』の字と片方の足で立っているバレリーナの姿が似ていることに気を取られたため、作品づくりの手順を確認しようとしている様子。
エ:佐代子からの申し出を嬉しく思い、これまでの練習の成果を出し切って佐代子を喜ばせたいと意気込んでいる様子。
問3
(3)でも違っていたのかもしれない。とあるが、「私」が「違っていたのかもしれない。」と思ったわけとして最も適切なのは、次のうちではどれか。
ア:この町で変化のない日々を送ると思ったが、港に降りる人々を見て、この人たちにも素敵な出会いがあることを願う気持ちが生まれたから。
イ:この町で変化のない生活を続けると思っていたが、自分の新たな可能性を発見したことで、これからは書の道を進んでいこうと決意したから。
ウ:この町にいても自分の人生は変わらないと思っていたが、人々との交流を通じて、この町の人々との生活にも魅力があると感じたから。
エ:この町で変わらない生活を送ると思っていたが、満足いく作品が仕上がったことで、この町を離れてもやっていけると自信がついたから。
問4
(4)そう言って私も笑った。とあるが、この時の「私」の気持ちに最も近いのは、次のうちではどれか。
ア:手首が痛くなった原因を聞いてはじめはがっかりしたが、自分の作品が喜ばれたため、佐代子を許そうと思う気持ち。
イ:ハッピーエンドで終わるゲームの話を聞いて、佐代子が将来に希望をもち始めていると受け止めて、 安心する気持ち。
ウ:看板の仕事を譲った理由を打ち明けられたことから、佐代子の優しい一面に気付き、今後も作品づくりに力を入れたいと思う気持ち。
エ:白鳥の湖の新しい結末について話したことで、佐代子も自分とおなじように未来を前向きにとらえていることを漢字、嬉しく思う気持ち。
問5
(5)でもこらえきれそうにない。とあるが、このときの「私」の気持ちに最も近いのは、次のうちではどれか。
ア:多くの人々からバレエの面白さを改めて気付かせてもらったことで、幸福感に満たされ、佐代子に感謝したい気持ち。
イ:周囲にいる素晴らしい人々の存在を実感できた喜びと、自分の作品が認められたことへの喜びが込み上げ、高揚する気持ち。
ウ:新たに作品の依頼を受けたことから、緊張を乗り越え作品づくりをやり遂げた達成感を自覚し、自分を誇りたいと思う気持ち。
エ:新しいリクエストを受けたことをきっかけに、バレエを続けたいという、自分の本心に正直になろうと思う気持ち。
解答・解説
問1 エ
ア:「時間の経過を明確に描く」が不適。
イ:「描き分けることで対照的に」が不適。
ウ:「安心する佐代子の様子」が不適。
問2 ア
イ:「始めたばかりの習字と共通点を見つけ」が不適。
ウ:全体的に不適。
エ:喜ばせたいよりも奮い立たせているイメージ。
問3 ウ
ア:「素敵な出会いがあることを願う気持ちが生まれた」が不適。
イ:「これからは書の道を進んでいこうと決意」が不適。
エ:「この町を離れてもやっていけると自信がついた」が不適。
問4 エ
ア:「手首が痛くなった原因を聞いてはじめはがっかりした」が不適。
イ:「佐代子が将来に希望をもち始めていると受け止めて、 安心する」が不適。
ウ:「看板の仕事を譲った理由を打ち明けられた」が不適。
問5 イ
少し難しいです。
ア:「多くの人々からバレエの面白さを改めて気付かせてもらった」が不適。
ウ:「緊張を乗り越え作品づくりをやり遂げた達成感」だけでは不十分。
エ:「新しいリクエストを受けたことをきっかけ」だけでは不十分。
大問4 論説文
問題文
次の文章を読んで、あとの各問いに答えよ。
問1
(1)そうだとすれば、そもそも行動に関係させないような情報など、何の意味もないのではないだろうか。とあるが、筆者がこのように述べたのはなぜか。次のうちから最も適切なものを選べ。
ア:フェイクニュースは人の行動を失敗させるものであるため、はじめから人はフェイクニュースを見ようとはしないと考えているから。
イ:情報は人の興味を引いて共感させることに意味があるため、信頼性だけでなく面白さも必要だと考えているから。
ウ:正しさによって人の行動を成功に導くことが情報の本質であるため、人の行動につながらない情報には価値がないと考えているから。
エ:フェイクニュースを多くの人が信じて行動したとしても「軽い」結果で終わると想定されるため、実害は生じないと考えているから。
問2
(2)いずれにせよ、情報を娯楽として消費する人は、情報を情報として真摯に受け止めていない。とあるが、「情報を娯楽として消費する」とはどういうことか。次のうちから最も適切なものを選べ。
ア:情報を、信頼性によって私たちを成功に導くものとして捉え、安全に行動するために使うということ。
イ:情報を、面白さを享受するためのものとして捉え、真偽にこだわらず楽しむために使うということ。
ウ:情報を、人生に潤いを与えるものとして捉え、私たちの生活の質を高めるために使うということ。
エ:情報を、自分に役立つものとして捉え、不確定性を減らして穏やかに生きていくために使うということ。
問3
この文章の構成における第八段の役割を説明したものとして最も適切なのは、次のうちではどれか。
ア:第七段で説明した内容を踏まえ、AIと人間との関係について新たな視点と疑問を示すことで、論の展開を図っている。
イ:第七段で説明した内容を踏まえ、AIと電脳空間との関係について新たな具体例を提示することで、話題の転換を図っている。
ウ:第七段で説明した内容を受けて、人間とアナログ情報との関係について順序立てて解説することで、論の妥当性を強調している。
エ:第七段で説明した内容を受けて、AIとアナログ情報との関係について簡潔に要約することで、論点を整理している。
問4
(3)そうなれば、おそらくアップロードされた私たちの心はもはや人間の心ではなくなり、私たちの消滅の憂き目に合うことになろう。とあるが、筆者が「アップロードされた私たちの心はもはや人間の心ではなくなる」と述べたのはなぜか。次のうちから最も適切なものを選べ。
ア:デジタル情報に変換された私たちの心は、記憶や知識などの重要な情報が消滅して新しい情報へ更新されると考えているから。
イ:デジタル情報の「名残」に置換された私たちの心は、電脳空間を生き延びる上で必要な情報を集めることはまだできないと考えているから。
ウ:アナログ情報の集合である私たちの心は、電脳空間に適応するためにアナログ性を保ちながら自由に形を変えられると考えているから。
エ:電脳空間に適した姿に変貌した私たちの心は、人間心を実現する生物媒体のアナログ性が失われていると考えているから。
問5
国語の授業でこの文章を読んだ後、「これからの情報社会をよりよく生きる」というテーマで自分の意見を発表することになった。このときにあなたが話す言葉を具体的な体験や見聞も含めて二百字以内(原稿用紙20字詰×10行=省略)で書け。なお、書き出しや改行の際の空欄、や。や「などもそれぞれ字数に数えよ。
解答・解説
問1 ウ
「情報とはただ正しいというだけではなく、情報に依拠した行動が成功を収めてはじめて意味をもつ」を参照。
問2 イ
筆者の考える情報のあるべき姿と異なる選択肢を選べばよい。
問3 ア
イ:「話題の転換を図っている」が不適。
ウ:「論の妥当性を強調している」が不適。
エ:「要約することで」が不適。
問4 エ
ア:自由の過程で変化を遂げるので、いきなり消滅はしないため不適。
イ:全体的に不適。
ウ:アナログ性を保ちながら適応することは難しいと論じられているため不適。
問5
回答・解説略
大問5
著作権者への配慮から現時点で掲載がされておりません。
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