植物・動物の生殖
こちらのページでは植物・動物の生殖について解説していきます。成長が成長する時や子孫を残す時に、細胞はどのような変化が起きるのでしょうか。図やイラストを用いて解説していきます。授業の予習復習や定期テスト対策にご活用ください!
1. タマネギの根の観察
ここでは、タマネギの根を用いて細胞の観察をしていきます。
図はタマネギの根を拡大したものです。
根の成長は主に根の先端付近で起こります。この部分を顕微鏡で観察すると、細胞1つひとつのサイズが小さいことが分かります。この部分を成長点といいます。
対して、根のつけねに近い部分の細胞はサイズが大きいです。ここはほとんど成長が見られません。また、根の最も先端もほとんど成長が見られません。ここは根冠といって、土をほって成長するときに根の先端を守るため、丈夫なつくりになっています。
根があまりのびていない所は細胞のサイズが大きく、一方で先端付近のとても成長している所は細胞のサイズが小さいのは、植物が細胞分裂という働きを 通して成長するからです。
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2. 細胞分裂
生物の体は、細胞が分かれて数を増やし、さらにその細胞が大きくなることで成長します。1つの細胞が分かれて2つになることを細胞分裂といいます。細胞分裂のサイクルは以下の通りです。
<細胞分裂のサイクル>
① 細胞分裂前の核は、染色体の量が2倍になっている。
② 細胞分裂がはじまると、核の中から染色体があらわれる。
③ 染色体は細胞の中央に集まる。
④ 染色体が2つに分かれる。
⑤ 細胞質も2つに分かれ、植物細胞では中央にしきりができて細胞が2つに分裂する。
⑥ 細胞分裂後、染色体が見えなくなり、核の形があらわれる。
⑦ 分裂した細胞が元の大きさになる。
3. 無性生殖
つづいて、生物の生殖について見ていきます。生殖とは、新しい個体を作り、増やすことを指します。
生殖には、両親が関わって子をつくる有性生殖と、両親を必要とせず、親の体の一部が分かれて同じ体の特徴を持った子ができる無性生殖があります。まずは無性生殖について詳しくご紹介します。
無性生殖とは、1つの個体から新たな個体が生まれる生殖で、具体的に3種類のケースがあります。
1.体細胞分裂による無性生殖
アメーバ やミカヅキモなどの単細胞生物は、体細胞分裂によって体が2つに分かれることで、なかまを増やします。
2.親の体から新しい個体が作られる無性生殖
ヒドラやプラナリアのような多細胞生物は、親の体が分かれて新しい個体をつくります。
3.栄養生殖という無性生殖
植物のなかまには、根や茎、葉から新しい個体ができるものもあります。これらも無性生殖のひとつで、「栄養生殖」といいます。
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4. 有性生殖
次に有性生殖について見ていきます。有性生殖は、無性生殖とは異なり2つの個体から1つの個体が生まれる生殖です。
無性生殖は親が1体だけなので、子が持つ染色体は親と同じです。対して有性生殖は親が2体いるため染色体も両方の親から半分ずつ引き継ぎます。
有性生殖に必要な生殖細胞をつくるときには、体細胞分裂とは異なる特別な減数分裂を行います。減数分裂は、染色体数が分裂前の細胞の半分になる細胞分裂です。
例えば、ヒトの染色体は46 本です。体細胞分裂後には、染色体の数は変わらない ので、46 本になります。
減数分裂後には、染色体の数は半分になるので、23 本になります。
植物の有性生殖
有性生殖を行う被子植物では、めしべの柱頭に花粉がつくことで、子房の中の胚珠が種子になります。花粉の中には精細胞、胚珠の中には卵細胞があり、2つの細胞が合体することを受精といいます。この2つの細胞は、子を残すための特別な細胞で、生殖細胞といいます。
<生殖の流れ>
① 被子植物の柱頭に花粉がつくと、花粉から花粉管が胚珠へと伸びていく。
② 花粉管の中を精細胞が移動し、卵細胞にたどり着くと、受精して受精卵となる。
③ 受精卵は細胞分裂をくり返し、やがて胚になる。胚珠全体は種子になる。
④ 種子から芽が出て、新しい個体ができる。
動物の有性生殖
多くの動物では、雌雄の区別があり有性生殖を行います。メスの卵巣では卵、オスの精巣では精子がつくられ、この2つの細胞が受精してできた新しい1つの細胞を受精卵といいます。
受精卵は、細胞分裂を繰り返して成長して成体へとなっていきます。最初の細胞分裂から自分で食物をとるようになるまでの状態を胚(はい) といい、受精卵が成体になるまでの過程を発生といいます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回は動物・植物の生殖について紹介しました。他にも理科の定期テスト対策の記事があるのでチェックしてみてください!他にも様々なお役立ち情報をご紹介しているので、ぜひご参考にしてください。質問などございましたら、お気軽にお問い合わせください!