横浜市青葉区の青少年活動拠点「あおばコミュニティ・テラス」

この記事は以下のサイトを参考にしています。
https://www.city.yokohama.lg.jp/kosodate-kyoiku/kyoiku/plankoho/plan/kyoikuplan/4th-kyouikuplan.files/0006_20230310.pdf
https://aobact.com/aboutact

横浜市は「横浜教育ビジョン 2030」を掲げ、多様な教育的ニーズに対応した教育を推進しています。このビジョンの一環として、特に青少年の居場所の確保と支援が重要視されています。不登校や日本語指導が必要なを含む、多様な背景を持つ子どもたちに対して、安全で安心できる学びの場を提供することが求められています。

青少年の居場所を確保することで、子どもたちが社会とつながり、自分の進路を主体的に考え、社会的に自立することを支援する取り組みが進められています。学校・家庭・地域・関係機関が連携・協働し、子どもたち一人ひとりに適した学びの場を提供することが横浜市の教育振興基本計画の柱となっています。

横浜教育振興基本計画における児童の居場所

不登校児童生徒への支援策

横浜市では、不登校児童生徒への支援を充実させるために、多様な取り組みを行っています。不登校児童生徒は令和3年度に6,166人と10年で約1.8倍に増加しており、全国的に見ても高い発生率を示しています。このため、教育機会の確保法に基づき、「不登校はどの子どもにも起こり得るもの」として捉え、問題行動とみなさないように配慮しています。登校という結果だけを目指すのではなく、子どもたちが自らの進路を主体的に考え、社会的に自立することを目指すことが重要とされています。

居場所・学びの支援の充実

学校内では、担任教諭、児童支援専任教諭、養護教諭による指導・支援が行われており、スクールカウンセラーによる相談も実施されています。また、校外では横浜教育支援センターやフリースクールなどの民間教育施設と連携し、不登校児童生徒の学習機会の確保と社会的自立に向けた支援が行われています。ハートフルスペースやハートフルルームの利用申込が増加しており、個別最適な学習機会や居場所の確保が求められています。

教育相談の充実

横浜市では、教育相談の充実にも力を入れています。各学校では、教職員やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーが児童生徒や保護者に寄り添い、適切な支援や助言を行っています。相談内容が多様化する中で、心理や医療に関する専門相談を教育総合相談センターや特別支援教育総合センターで受け付けており、相談件数は増加傾向にあります。新たな教育センターの整備にあたり、「教育総合相談センター」と「特別支援教育総合センター」のワンストップ化を検討し、相談窓口を充実させることが目指されています。

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横浜市青葉区の青少年活動拠点

横浜市青葉区にある「あおばコミュニティ・テラス」は、学校でも家庭でもない中高生世代のためのサードプレイスとして設立されました。この施設は、スタッフや他の利用者と交流できるフリースペース、一人で勉強や読書を楽しむパーソナルスペースなど、自由に過ごせる空間を提供しています。さらに、中高生が主体的に企画運営するイベントやボランティア活動など、社会参加プログラムのサポートも行っています。

「あおばコミュニティ・テラス」には、困難を抱えた中高生や家庭が安心して相談できるカウンセリングルームも併設されており、継続的な相談や関係機関との連携が可能です。

横浜市青葉区の「あおばコミュニティ・テラス」の活動内容

あおば未来プロジェクト

「あおば未来プロジェクト」は、青葉区在住または区内の学校に通学している中高生が主体的に取り組むまちづくりプロジェクトです。年間を通じて活動し、青葉区長への政策提言を行います。プロジェクトでは、地域ならではのリアルな学びと出会いを通じて、合意形成のプロセスを体験的に学び、協働的に活動する力を育みます。

Youth Wave

「Youth Wave」は、中高生が自主的に企画運営するイベントやワークショップを通じて、地域と連携しながら活動するプログラムです。このプログラムは、あおば未来プロジェクトの継続事業としても位置づけられており、チームとして主体的に活動します。

あおばユーストライ

「あおばユーストライ」は、夏休み期間中に地域ボランティア活動を行うプログラムです。地域での活動や人々との交流を通じて、自分と社会のつながりを実感し、社会に必要な力を育む機会となっています。

相談支援体制

「あおばコミュニティ・テラス」では、保護者や中高生・大学生自身の相談を受ける体制を整えています。フリースペースでの予約不要の相談「えんがわ相談」や、保護者向けの講座「思春期お茶の間会」など、さまざまな相談支援プログラムが提供されています。

横浜市青葉区の今後の取組展開

横浜市青葉区の取り組みのように、子どもたちの多様なニーズに応えるために、教育現場においても更なる発展が期待されています。不登校児童生徒や特別な支援が必要な子どもたちへの支援を一層強化し、彼らが安心して学び成長できる環境を提供することが求められています。
ハートフルスペースやフリースクールなど、個別最適な学習環境を提供することや、教育総合相談センターと特別支援教育総合センターのワンストップ化を進めて相談窓口を充実させることなど、地域社会全体が連携して子どもたちを支えることが重要だと言えます。

青葉区の「あおばコミュニティ・テラス」のようなサードプレイスは、その一例です。こうした居場所を増やし、子どもたちが自分のペースで学び、成長できる環境を整えることが、今後の重要な課題となります。

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