解明のヒントはエンドウ豆? 遺伝の流れと規則性
こちらのページでは遺伝について解説しています!
遺伝や形質とは何かや、遺伝の規則性についてをイラストや図を用いて分かりやすく解説しています!
また、テストに出やすいポイントは赤文字やマーカーで表示しています。授業の予習復習や定期テスト対策にご活用ください!
それでは早速見ていきましょう!
1.遺伝とは
生物は生殖する時、必ず親の情報を受け継ぎます。親の形質(毛色・耳の形・目の色など、生物の形や性質のこと)を受け継ぐことを遺伝といいます。
形質の情報が集まったものを遺伝子といい、遺伝子が集まってできた染色体といいます。染色体は細胞の核の中に入っています。また、遺伝子はDNAという物質でできています。
ヒトは46本の染色体を持っています。これらの染色体は2本1組で対になっていて、両親から片方ずつもらった染色体が組になっています。
2.メンデルの実験(その1)
遺伝子の受け継ぎ方・遺伝の規則性を研究した人がいます。それがグレゴール・メンデルです。
メンデルは実験を通して遺伝の規則性を見つけました。
<メンデルの行った実験>
メンデルはエンドウを使って実験を行いました。
エンドウの種子にはツルツルなものとシワシワなものがあります。
【実験1】2つの異なる形質を持つエンドウ同士を交配させ、子を作る。このとき子の形質はツルツルかシワシワのどちらになるのかを調べる。
(ツルツルの形質とシワシワの形質を交配させたとき、子がその両方の形質をあわせ持った形になることはないです。これを対立形質といいます。)
親のエンドウは、ツルツルの形質を持つもの同士もしくはシワシワの形質を持つ者同士の交配しかしたことのないものとします。(このような個体を純系と呼びます。)
【実験の結果】子の形質は必ずツルツルになった。
対立形質をもつ純系どうしを交配させたとき、子が親のどちらか決まった一方の形質を表すことを顕性(優性)の法則といいます。また、子に現れる形質を顕性形質(けんせいけいしつ)、現れない形質を潜性形質(せんせいけいしつ)と呼びます。
\小・中・高校生の勉強にお悩みのあるお子さん・保護者様へ/
\小・中・高校生の勉強にお悩みのある方へ/
3.メンデルの実験(その2)
次に、実験でできた子同士を再び交配させ、その形質を調べます。
【実験2】実験1でできた子の種子同士を再び交配させ、できた個体の形質を調べる。
【実験の結果】ツルツルの形質を持つ個体とシワシワの形質を持つ個体の割合が3:1となった。
ツルツルの形質を現す遺伝子をA,シワシワの遺伝子を現す遺伝子をaとして、生殖の様子を図式化すると以下のようになります。
子の遺伝子は、両親の遺伝子を半分ずつもらって構成されます。(子から孫への生殖でも同様です。) よって、子の遺伝子はAとaになります。
ここで先ほど紹介した顕性の法則が登場します。ここではAが顕性形質、aが潜性形質であるため、子の形質はすべてツルツルでなるのです。
同様に子から孫の形質についても考えてみましょう。
Aとaの遺伝子を持つもの同士を掛け合わせると、そこから生まれる個体は AA, Aa, aA, aa となります。
4つのパターンのうち、3つはAが入っているため形質はツルツルになりますが、1つはaaな為シワシワの形質が現れるのです。
これがツルツルの形質を持つ個体とシワシワの形質を持つ個体の割合が3:1であるということになります。
\小・中・高校生の勉強にお悩みのあるお子さん・保護者様へ/
\小・中・高校生の勉強にお悩みのある方へ/
4.遺伝子と科学技術
DNAの本体
遺伝子の本体であるDNAはデオキシリボ核酸の略称です。DNAを細かく観察していくとアデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)という化学物質でできていることもわかっています。また、DNAは二重らせん構造をしていることも解明されています。
遺伝子の組み換え
ある生物に他の生物の遺伝子を導入するなどして、遺伝子に変化を加えることを、遺伝子組み換えといいます。例えば、バラの遺伝子に「パンジーの色」の遺伝子を導入することによって、「青いバラ」の開発に成功した事例があります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回は遺伝について紹介しました。その他の理科の定期テスト対策の記事はこちらからチェックしてみてください!他にも様々なお役立ち情報をご紹介しているので、ぜひご参考にしてください。質問などございましたら、お気軽にお問い合わせください!