【理科】地震のメカニズムと揺れの種類

日本に多くあって、他の国にあまりないものって言ったら、何と答えますか?

沢山ありそうですが、多くあって嬉しくないものを考えると、その代表例は自然災害でしょう。自然災害は様々な種類がありますが、夏から秋にかけて太平洋側の地域を中心に台風が来て暴風や豪雨がもたらされたり、冬は日本海側の地方で豪雪、雪崩、吹雪などに遭ったりしています。他にも、たまに火山が噴火したりもしますね。

そんな自然災害の中でも、特に甚大な被害を現在までもたらし続けているものがあります。それは地震です!
地震では地表が揺れて建物が倒壊したり、地割れが発生したり、津波と呼ばれる海から陸への水の流れを発生させたりします。

ここ30年の間でも、阪神淡路大震災や東日本大震災をはじめとした多くの大地震が発生していますし、小さい地震は日本中で毎日起こっています。

今回はそんな地震に着目して、

  • 地震ってどうやって(どうして)発生しているのか
  • 地震の揺れの種類

について勉強していきましょう!

目次

地震のメカニズム(地震ってどうして起こるの?)

さて、まずは地震が起こる原因について解説していきましょう。(いくつかありますが、今回は大地震が起こる際の最も代表的な原因について取り上げていきます!)

そもそも、地球の地面というのはプレートとよばれる岩盤で出来ています。
このプレートというのは地球全体にたくさんあり、それぞれが重なっています。1つのプレートが球の形で存在しているわけではありません。

プレート同士はパズルのようにガッチリ繋がっているわけではなく、重なって存在しています。なので、プレートは動くことが出来ます。

※これを証明するものとして、日本列島とハワイは1年に6~8センチメートルずつ近づいているというものがあります。冗談でも何でもなく、8千万年後にはくっつく計算のようです。これはハワイが乗っかっているプレートが日本のプレートに近づいているからなのです。

「1年に10cmも動いていないのでは、変わってないも同然じゃないか!」と思う人がいるかもしれませんが、プレートとプレートの重なり部分には重大な出来事が起こっています。

次の図を見て下さい。

重なり部は片方のプレートが下に沈み込む形になっていて、沈み込む側が沈んだり、上がっていったりすることで動きます。
ちなみに、図のように陸地のプレートに沈み込むところを海の溝(みぞ)と書いて海溝(かいこう)、といいます。

今回は沈みこんでいく場合を考えてみましょう。
プレートが沈んでいくとき、もう片方のプレートには何にも起こっていないように見えるのですが、実は先端部分が一緒に引きずり込まれていきます。くっついている状態に近いです。

ずっと引きずり込まれると、引きずり込まれた側のプレートはチューイングガムのように曲がるのでしょうか。
いや、曲がりはしません。めちゃくちゃ分厚い岩盤なので、とても堅いです。

曲がらないのに引きずり込まれる、という事は、いつかは限界が来ます。
定規の横向きに持って、片側を下向きに引っ張ると、上に戻ろうとする力が働きます。
それと同様に、プレートも上に戻ろうとします。

これが戻った瞬間こそが地震なのです。
プレートが戻ると、その先端を中心に大きく上下に動くことになります。
これがまさに地震でいう揺れとなるのです。

また、これによって津波が起こることも説明することができます。
プレートが力強く上側に戻ると、海の水も一時的に大量に持ち上げられるようになります。
これが陸の方に流れていくのが津波です。

ここまで説明してきたのが主に海洋プレートと呼ばれる海側にあるプレートと陸地側にある大陸プレートの間付近で起こる地震です。
今回は説明しませんが、断層が原因で陸地の真下で起こる地震などもあります。

地震ってどこで起こるの?

地震のメカニズムを見ると、プレート同士が重なり合うところで地震が起こりやすいと学びましたね。さて、地球全体を見ると、どのあたりにプレートの重なり部分があるでしょうか。

答えは、太平洋の沿岸部です!もちろん、日本も入っています。
日本にも太平洋からのプレートが日本の下に沈み込んでいるので、日本のすぐ東側には海溝があり、それによって地震がもたらされています。

\小・中・高校生の勉強にお悩みのあるお子さん・保護者様へ/

家庭教師のやる気アシストなら最短0日で家庭教師を体験!無料の体験授業を実施中です!

\小・中・高校生の勉強にお悩みのある方へ/

家庭教師のやる気アシストなら最短0日で家庭教師を体験!無料の体験授業を実施中です!

揺れの種類とは?(初期微動と主要動)

地震が発生するとき、実は2種類の揺れが続けて起こるようになっています。
1つは初期微動と呼ばれる、弱い揺れです。もう1つが主要動と呼ばれる揺れです。

大きい地震ほどその2つの差が明確に分かります。逆に言えば、弱い地震では主要動しか感じないかもしれません。

これらについて詳しく見てみましょう。

初期微動

初期微動とは、名前の通り初期(はじめ)にかに揺れくものをいいます。初期微動自体はどれだけ大きい地震のものでも”カタカタと音がする程度”の弱い揺れであることが特徴です。弱いために、小さい地震の時は気付かないことも多いです。初期微動が始まってから、主要動が始まるまでの時間の事を初期微動継続時間といいます。(詳しくは後述)

漢字ばかりで覚えにくそうに見えるかもしれませんが、初期微動継続(つづく)時間なので、漢字と意味が一緒です!これは必ず覚えておきましょう。

主要動

主要動とは、いわゆる地震のメインの揺れで、必ず初期微動よりも後にやってきます。

大きい地震で震度7(激震)など強烈な揺れは主要動によるものです。カタカタという揺れではなく、揺さぶられたり突き上げられたりする激しい揺れであることが特徴です。

\小・中・高校生の勉強にお悩みのあるお子さん・保護者様へ/

家庭教師のやる気アシストでは無料のパンフレットをご用意しています!資料請求はこちらから

\小・中・高校生の勉強にお悩みのある方へ/

家庭教師のやる気アシストでは無料のパンフレットをご用意しています!資料請求はこちらから

P波とS波

初期微動と主要動はくるタイミングが違うという話をしましたが、その違いは揺れを元となる波の速さによります。そもそも地震とは、大元の揺れによって発生したエネルギーが波となってプレートを伝わり、それが地表で揺れとして伝わるものです。

初期微動の場合はP波と呼ばれる波によって揺れるのですが、P波は一番早く進むので、最初の揺れとなります。ちなみにP波のPとは”primary”の略で日本語で”最初の”という意味があります。

一方、主要動の場合はS波と呼ばれる波によって揺れます。こちらはP波よりは遅いので、P波の後に届きます。このSとは”secondary”は”2番目の”という意味の英語を略したものです。P波とS波の意味のどちらかを覚えておけば、テストでどっちがどっちか分からなくなる心配はなさそうです!

この記事を書いた人
趣味:お城巡り

学習アドバイザー 広田

関西大学大学院を卒業後、小6・中3・高3の受験生を主に指導をしてきました。学生の悩み相談を受けているうちに勉強に悩む子を救ってあげたいという気持ちが強まり学習アドバイザーとなりました。勉強に悩む保護者さまやお子さんにお役に立てる記事を配信していければと思います。
Instagram・ⅹなどでも情報発信中ですので、ぜひフォローください!

関連記事

勉強に関するお悩みを持つお子さんへ 「頑張っているのに成績が上がらない」「苦手科目の勉強に苦戦している」「独学での勉強に限界を感じてる」 そんなお子さんほど、お役に立てる自信があります。まずはお気軽に体験授業をお試しください。
勉強に関するお悩みを持つお子さんへ 「頑張っているのに成績が上がらない」「苦手科目の勉強に苦戦している」「独学での勉強に限界を感じてる」 そんなお子さんほど、お役に立てる自信があります。まずはお気軽に体験授業をお試しください。
目次