【理科】光合成と呼吸
今回は、光合成について解説します。
光合成は小学校の時にも勉強しましたが、
覚えていますか?
光合成とは、葉に太陽の光が当たると、デンプンができることです。
中学校ではそれに加えて、
- 光合成に必要なものは何か
- デンプン以外の物質は出入りするのか
- できたデンプンはどこに行くのか
など、光合成の他の役割を学びます。
植物はなぜ光合成をするのでしょうか?
栄養を作って、成長するためです。
植物は動物のように口がないので、生きるために自分自身で栄養を作ります。
その栄養がデンプンです。
このデンプンを作るために光合成をしています。
では次に、光合成に必要なものを見ていきましょう。
1.光合成に必要なもの
光合成に必要なものを調べるために実験をします。
この実験はテストによく出てくるので覚えておきましょう!
実験
葉でヨウ素デンプン反応を調べる
【 順序】
①葉を1枚用意する(コリウスの葉や、朝顔の葉など)
緑色の部分と、「ふ」の部分(緑色でない部分)がある葉を用意する
②アルミはくで葉の一部を覆う
③葉を太陽に当てて、葉に光合成させる
④葉を熱湯に入れる
⑤葉を温めたエタノールに入れる
この際、ビーカーを重ね、熱湯を利用して間接的に温める … ※1
⑥葉をヨウ素液に入れる
- ふ…緑色の部分と比較するため。
- アルミはく…日光が当たらないようにするため。
- 熱湯…葉を柔らかくして、実験中にばらばらになってしまうのを防ぐため。
- エタノール…葉の色を取ることで、実験による色の変化を分かりやすくするため。
エタノールには引火性があるため。
普通はバーナーを使用して、直接温めるが、
エタノールの場合は、直接温めると火が付く可能性があり危険である。
そのため、熱湯を使って温める。
【 結果】
葉を条件の違う4つの部分(A~D)で比較します。
ヨウ素デンプン反応によって青紫色に変化した部分があるのが分かります。
まとめると下の表のようになります。
A | B | C | D | |
緑色の部分か | 〇 | 〇 | × | × |
日光が当たるか | 〇 | × | × | 〇 |
デンプンがあるか | 〇 | × | × | × |
ヨウ素液は、デンプンがあるかないかを調べるものです。
ヨウ素液は、元々こげ茶ですが、デンプンがある場合、青紫色に変化します。
この色の変化が、ヨウ素デンプン反応です。
この結果から、
光合成でデンプンが出来たのはAだけ
ということが分かります。
つまり、光合成には、
- 緑色の部分
- 日光(太陽の光でも蛍光灯でも可)
の両方が必要だと分かります。
では「緑色の部分」とは何でしょうか?
顕微鏡で拡大すると、緑色の粒が見えます。
これが緑色の部分の正体です。
これを葉緑体と言います。
葉緑体は、一つ一つ区切られた細胞のなかにあります。
実験のまとめ
光合成に必要なものは二つ。
光と葉緑体である。
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2.光合成で出入りする物質とそのゆくえ
光合成で出入りする物質
葉緑体に光を当てると、
二酸化炭素と水を材料として光合成が行われ、
デンプンと酸素ができます。
デンプンのゆくえ
では、光合成でできたデンプンはどこにいくのでしょうか?
デンプンは植物の中の管を通って、全身に行き、植物の成長に使われます。
また、一部は保存されます。
具体的な流れをみていきましょう!
①植物はデンプンを細かく刻み、糖にする
デンプンはそのままでは大きすぎて水に溶けないため、
細かく刻み、小さくて水に溶ける糖という物質にする
②栄養の通り道である師管を通って、植物の体全体に運ぶ
③一部は保存する
保存する場所は植物によって異なる
- エンドウ…種子
- ジャガイモ…地下茎
- サツマイモ…根
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3.植物の呼吸
実は、植物も人間と同様に呼吸をします。
つまり、酸素を吸って二酸化炭素を吐きます。
ここで注意する点は、呼吸は常にしているということです。
つまり、
光が当たっている場合は、植物は光合成も呼吸もします。
光が当たっていない場合は、植物は光合成はせず、呼吸のみをします。
また、光が当たっている場合、
光合成の働きは、呼吸の働きよりも大きいです。
まとめると下の表のようになります。
昼(光が当たっている) | 夜(光が当たっていない) | |
光合成 | 〇 | × |
呼吸 | 〇 | 〇 |
働きの大きさ | 光合成>呼吸 | 呼吸のみ |
気体の出入り | 全体としては、二酸化炭素を取り入れ、酸素を出す | 酸素を取り入れ、二酸化炭素を出す |
植物の光合成と呼吸の仕組みや働きはわかりましたか?
テストによく出る範囲なのでしっかりと確認しましょう!