加古川市の未来を拓く学び – わかる学力・ことばの力の育成を目指して –
この記事は以下のサイトを参考にしています。
https://www.city.kakogawa.lg.jp/soshikikarasagasu/kyouiku/iinkai/gakuryokukojo/index.html
加古川市では、将来を生きる子どもたちに求められる資質・能力は、「わかる学力」と「ことばの力」であると考えています。
今回は、加古川市が行う「わかる学力・ことばの力」の育成を目指した取組について紹介していきます。
加古川市が推進する、地域総がかりの教育
加古川市では、学校園・家庭・地域が一丸となる地域総がかり教育で、子どもの学びや育ちを支えます。就学前(幼稚園や保育園)から中学校までの連携を担う学校園連携ユニット(タテの連携)と、地域との協働を進める学校運営協議会(ヨコの連携)が互いに密な連携を図りながら、その相乗効果を大切に取組を進めています。
学校園連携ユニットと学校運営協議会の連携について
就学前から小学校、中学校と進学していくときに、子どもたちは様々な要因によってつまずきや戸惑いが起こってしまいます。子どもたちのスムーズな発達のためには、すべての教員が、就学前教育から小学校・中学校へと連続した視点で一人ひとりの子どもを見守り育てることが大切です。
また、現在は学校や子どもたちが抱える課題が複雑化・多様化しています。その課題に対応していくために、加古川市では各学校に学校運営協議会を設置し、委員になった保護者や地域住民等が教員と一緒にどのような学校にしていけばよいのかを話し合います。
今まで応援団だった家庭や地域が今後は学校運営に参画し、協力してより良い学校を作っていく、学校園・家庭・地域のより一層の連携が必要であると考えられます。
それぞれの連携で期待される効果
学校園連携ユニット(タテの連携)
就学前から継続・一貫して指導を行うことで、子どもも保護者も戸惑うことなく指導を受け入れることができる他、子どもたちの連続した発達を支援することが可能になります。学校園が連携して事業を実施することで、地域の実態に応じた特色ある取組が行えます。
また、小1プロブレム※や中1ギャップ※の解消や緩和など、子どもたちの心身面でのサポートも期待できます。
とは
子どもたちが保育園や幼稚園を卒園後に、小学校での生活になかなかなじめず、落ち着かない状態になってしまうことを指す。
中1ギャップ とは
小学校を卒業して中学校へ進学した際、これまでの小学校生活とは異なる新しい環境や生活スタイルなどになじめず、授業についていけなくなったり、不登校やいじめが起こったりする現象のこと。
学校運営協議会(ヨコの連携)
学校園・家庭・地域がそれぞれの立場からできることを考えることで、学校で行える取組の幅が広がるとともに、これまで応援団だった家庭や地域が参画することで、協働者としてともに学校を創る役割を担うことができます。
他にも、地域住民が学校支援活動に参画することで、これまで培ってきた知識や経験を活かす場を広げ、自己実現や生きがいづくりにつながり、子どもたちに地域行事への積極的な参画を進めることで、ふるさとを愛する心を養い地域の担い手として成長することができます。
また、子どもたちが多様な知識や経験を持つ地域の大人と触れ合うことは、学習活動の幅が広がり、教育の充実が期待できます。
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加古川市が目指す「わかる学力」の育成
子どもたちは、これまでに得た知識や技能、様々な経験を関連づけて考え、多様な意見や答えを見出します。その思考の過程を自分の言葉で表現するとともに、他者と協力しながら課題解決に取り組み、より本質的な深い学びへ探究していく力を「わかる学力」と定義しています。
加古川市は、全国学力・学習状況調査での子どもたちの傾向として、答えや解き方が1つに定まらない問題に対して、多様な知識を関連づけて解決に迫り、その思考の過程や根拠を表現することに課題があると考えています。そこで、加古川市では「協同的探究学習※」による授業改善を行い、子どもたちの「わかる学力」の育成を目指します。
協同的探究学習 とは
問題を解決するための方法は多様にあり、自分の持っている知識と他者が持っている知識を活用しながら、問題解決法を自分で考案すること。
子どもたちの未来に必要な力を育成するために
これから先、実際の社会や生活で生きて働く知識及び技能にあたる「できる学力」と、予測困難な時代に主体的に対応できる思考力・判断力・表現力などにあたる「わかる学力」の2つの学力が求められてきます。バランスの取れた学力の向上を図るとともに、学んだことを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力、人間性など」の育成を図ることが大切です。
現在、加古川市内の学校では、漢字や計算、基礎的な知識など繰り返し学習しながら習得する「できる学力」の向上と、自分のもっている様々な知識や経験を関連づけて解決に迫ったり、その思考の過程や根拠を自分の言葉で表現したりする中で身につく「わかる学力」の向上を目指した授業づくりに取り組んでいます。合わせて、学級全体での探求を大切にし、多様な意見や考えを認め合って意見や考えの共通点や相違点を関連づけながら、課題解決に向け協同で学びを深めていくことができるように工夫を凝らしています。
こどもたちの「できた」という経験はより素早く正確に答えようとする意欲を、そして「わかった」という経験は、もっと深くわかりたい、知りたいという意欲を高め、学習意欲の向上にも繋がっていきます。
家庭での「わかる学力」の育成をめざして
「わかる学力」を育成するためには、学校・家庭・地域が連携して取り組むことが必要です。
保護者の皆様の働きかけが子どもの大きな原動力になるので、家庭では子どもの思いや考え、豊かな発想を引き出すような問いかけを行いましょう。大人は傾聴と共感、子どもの今できていることや具体的な行動を認めて褒めることを心がけ、子どもの頑張りを応援してあげることが最も大切です。
加古川市が取り組む「ことばの力」の育成
加古川市では、全教育活動を通して子どもたちの「ことばの力(話す・聞く・書く・読む)」の育成に取り組んでいます。
「目的に応じて文章や情報の内容を読み取り、自分の考えや意見をまとめさせること」と「自分の思考過程や理由を明確に表現したり、互いに意見を述べ合うこと」を重点に、言語活動を活かした授業の充実を目指しています。
加古川市がめざす子どもの姿
加古川市が取り組む「ことばの力」育成プログラムでは、自らの考えを深め他者とのコミュニケーションを円滑に行うために、「ことば」を上手く活用できる子どもの育成を目指しています。
加古川市がめざす子どもの姿
- ことば文化に関心を持つ子ども
- 自らの考えや思いを分かりやすく表現できる子ども
- 人との関わりあいを楽しむことが出来る子ども
- 学ぶ意義や目的を見出すことができる子ども
「ことばの力」育成プログラムの各達成目標
加古川市では、「めざす子どもの姿」を育成するために、「ことばの力」について「聞くこと・読むこと・話すこと・書くこと」の4つの領域別達成目標を設けました。「聞く」「読む」「話す」「書く」活動を総合的に取り入れた実践を行うことで、それぞれの目標が達成され、思考力・判断力・表現力等、「ことばの力」の育成につながるという形で作成しています。(赤マーカーの箇所は、各段階における重点目標です)
小学校の「ことばの力」育成プログラム
小学校の6年間で、「ことばの力」の基礎を培います。
小学校低学年(1~2年生)の領域別目標
聞くこと
人の話をしっかり聞くことができる。
読むこと
言葉のリズムを感じながら音読することができる。
話すこと
経験をもとに、自分の考えを発表することができる。
書くこと
経験したことや想像したことを、進んで書こうとする態度を身につけることができる。
小学校中学年(3~4年生)の領域別目標
聞くこと
話の中心に気を付けて聞くことができる。
読むこと
幅広く読書しようとする態度を身につけることができる。
話すこと
ルールを守り、話題に沿って話し合うことができる。
書くこと
語彙を増やすとともに、読んだり調べたりしたことを、短くまとめることができる。
小学校高学年(5~6年生)の領域別目標
聞くこと
相手の意図をとらえながら聞くことができる。
読むこと
様々な分野の本を読み、考えを広げたり深めたりしようとする態度を身につけることができる。
話すこと
調べて考えたことを、キーワードに基づき、プレゼンテーションをすることができる。
書くこと
自分の考えたことを、相手に分かりやすく伝わるように、短い文章に書くことができる。
中学校の「ことばの力」育成プログラム
中学校の3年間で、社会に通用する「ことばの力」を身につけさせます。
中学校1年生の領域別目標
聞くこと
様々な考えを、自分の意見を持ちながら聞くことができる。
読むこと
内容について自分の考えをもちながら、音読や朗読することができる。
話すこと
日常生活に関わる話題に対して、自分の言葉で話すことができる。
書くこと
本や新聞を読み、自分の考えを400字程度の文章で書くことができる。
中学校2年生の領域別目標
聞くこと
様々な考えを、比較しながら聞くことができる。
読むこと
新聞のコラムなどを読み、その文章の構成や工夫に注意しながら読むことができる。
話すこと
社会生活に関わる話題に対して、自分の言葉で根拠を示しながら話し合うことができる。
書くこと
必要な情報を集め、800字程度の文章を書くことができる。
中学校3年生の領域別目標
聞くこと
様々な考えや情報を、分析しながら聞くことができる。
読むこと
必要な情報を取り出し、自分の考えをまとめながら読むことができる。
話すこと
話し合いの中で、より良い考えを見出し、説得力のある根拠を示しながら表現することができる。
書くこと
情報を集めて考えを練り、1200文字程度の論述的な文章を書くことができる。
\小・中・高校生の勉強にお悩みのあるお子さん・保護者様へ/
\小・中・高校生の勉強にお悩みのある方へ/
加古川市で勉強に困っている保護者さま・お子さんへ
今回は加古川市が行う「わかる学力・ことばの力」の育成に向けた取組を紹介しました。今まで習得した知識や技能、経験を関連付けて考え、その思考の過程を自分の言葉で表現する力は大人になると必要になってきます。一朝一夕で身につく力ではないので、子どものうちからそのような力を育んでいくことはとても大切ですね。
家庭教師のやる気アシストは、加古川市で「定期テストや入試・受験対策に強い」家庭教師として、小学1年生から高校3年生のお子さんを対象に、ご自宅に伺い勉強の指導を行っています。
少しでも興味を持って下さった方はこのページをご覧いただけますと幸いです。
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