習い事の適正な数は?
習い事ランキングの結果では
習い事の数はいくつくらい、週何回くらいのが適切なのでしょうか。小学生の習い事は大きく「スポーツ活動の習い事」「学習活動の習い事」「芸術活動の習い事」の3つに区分できます。多くの小学生はこれらをバランスよく組み合わせながら、放課後や休日に決められたスケジュールで習い事を受けていきます。習い事ランキング1位の「水泳」は小学生の約35.5%が通っているという結果が出ています。つまり、小学生の3人に1人は水泳を習っており、かつ、水泳は週2回習う場合が多いので、小学生の3人に1人は最低週2日は習い事に時間を割いているとも考えられます。習い事ランキング2位「学習塾」と3位「通信教育」については、小学1年~4年に多いのが「通信教育」、小学4年~6年に多いのが「学習塾」と学年別に差別化される傾向があります。ただし、公文教室の場合も「学習塾」に該当するため、低学年の一定数は「学習塾」に通っているといえます。
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習い事の頻度と費用
小学生の習い事の数や頻度としては、数が3個くらいで、週に平日3日、休日1日ほど習い事を受ける場合が多いという印象です。小さい頃から通っている習い事は途中でやめるタイミングがつかみづらく、小学校高学年までずるずると継続してしまうご家庭も多いでしょう。とくに、習い事内で子どもどうしが友達になっている場合、友達と交流をする場としての役割も習い事にはあるため、親も決心しづらいところがあります。2020年度以降は小学校英語の教科化に加えて、プログラミング教育も必修化されることから、各地でプログラミング教室が増えています。内容も学校では学べないようなロボットを用いた実践的なプログラミング授業となるため、子どもの興味関心も高く、「プログラミングを習いたい!」と親にお願いする子どもも出てくるでしょう。問題なのはそうなった場合に、今習っている習い事を取捨選択できるかどうかです。もしも、今までの習い事を辞めきれず、新たな習い事をするようになって、週5~6日もの時間を習い事に割くようになってくると様々な負担や弊害が起きてきます。まず、習い事が多すぎることによる子どものストレスを考慮しなければなりません。たとえ、初めは自分から「習いたい」と親に懇願した習い事であっても、小学生の時分は様々な環境変化ですぐにモチベーションは上がり下がりします。子どもにとって行きたくもない習い事が放課後に待っていると、学校の授業から集中できなくなったり、一日の間で心を休める時間がなくなったりと精神的な負荷は大きいでしょう。習い事の費用もばかにできません。学習費調査によると、全国の小学生がいる家庭の習い事にかける費用の平均は、公立小学校が年間21.3万円、私立小学校が年間64.7万円となっています。(塾などの「補助学習費」も含みます)つまり、公立小学校でも平均で毎月約1.8万円を習い事に充てていることになり、習い事をしていない家庭も含めての平均を考え直すと、実態としては毎月3万円以上は習い事費用を負担している家庭が多いはずです。
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まとめ
これが一人ならまだしも、習い事は兄弟姉妹がいれば下の子も上の子と同じように習わす場合が多いので、2倍、3倍と家計を圧迫していきます。また、上記の習い事費用には、教室までの送り迎えのガソリン代や演奏会・大会参加費といったイレギュラーな出費は計上されていないことを考えると、家計における習い事費用の割合はかなりの額を占めるといえるでしょう。もちろん、子どもの成長や学力アップのためにも、多少の負荷は我慢してでも習わせたい習い事はあると思いますが、必要なものとそうでないものをしっかりと見極めることが保護者には求められます。子どもの肉体的な負担というよりも、精神的な負担、いわゆるメンタルケアが大事であるということをしっかりと認識し、子どもとコミュニケーションを図りながら、その子にとって必要な習い事を選択していきましょう。子どものためを思う保護者の方々からすれば、習い事はどれもが必要なものに見えてくるかもしれませんが、メリットだけでなくデメリットもあることを十分に理解したうえで、子どもの本音も上手く引き出しながら、適切な習い事の種類と数を調整していく必要があります。小学生だと、最初に示した「約3個、週3日が平均的」だと意識しながら、その地域のほかの子どもたちの実態も踏まえつつ、子どもに負荷がかかりすぎない範囲で習い事をしていってください。先ほどから述べてきたように、2020年以降は小学生の習い事ランキング上位にプログラミング教室が必ず入ってきます。なぜなら、小学校で習うプログラミング教育はあくまでも「プログラミング的思考」という問題解決のための考え方を習うのに対し、プログラミング教室では子どもが好きなロボットやコンピュータ、ゲームを活用した体験を通して、プログラミングに必要な力を実践的に伸ばせるからです。