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模擬試験や進学塾の広告などで「偏差値」という単語を目にしたり耳にすることがあるかと思います。
よく聞く言葉ではあっても、実際どんなものか聞かれると分かるようでわからない・・・という方も多いのではないでしょうか。
そこでこのページでは「偏差値」とはどのようなものか、受験勉強にどのように活用していくといいかについてお話ししていきます。
偏差値とは、あるテストで自分が取った点数がどれだけ平均から離れているかを表す指数です。受験生全体のうち、自分がいる位置を知ることができます。
平均点をとった場合の偏差値が50ということを覚えておきましょう!平均点よりも低い点数を取るにつれて偏差値も49,48・・・と下がっていき、平均点よりも高い点数を取るにつれて51,52・・・と上がっていきます。
偏差値は下のよう計算方法で割り出されます。
( 自分の点数 - 平均点 )÷ 標準偏差 × 10 + 50
ここで気になるのが「標準偏差」という単語です。標準偏差は簡単にいうと、点数の「ばらつき具合」のことです。標準偏差が大きければ大きいほどばらつきが多く、小さければばらつきも少ないということです。
「ばらつきが少ない」ということは同じ点数を取った人がたくさんいるということなので、その分1点の違いが偏差値にも大きく影響します。
偏差値の大きな特徴は「点数」や「順位」とは違い、この「ばらつき具合」が考慮されている点です。ばらつき具合は「教科」や「難易度」によっても変わりますし、「誰が受けたか」「どのくらいの規模(人数)が受けたか」によっても左右されます。
例えば、数学と英語で同じ70点を取ったとしても、偏差値が大きく異なる場合もあるということです。
偏差値を見るときに、まず気を付けてほしいのが、偏差値は母集団が違えば比較の対象にできないという点です。偏差値には点数の「ばらつき具合」が影響します。だから、そのテストをどのレベルの人が受けたのか、どのくらいの規模で行われたものなのかなどが偏差値には影響します。
例えば、【進学塾の内部模試】【どの子も参加できる県が主催した模試】だと、受験者のレベルも異なるので、偏差値を比較することはできません。
偏差値を見るときは数字だけではなく、その偏差値が何をもとに出されたものなのかを見るようにしましょう。
自分の偏差値と志望校の偏差値が同じ数字の場合、「今のペースのまま勉強すると80%の確率で合格することができます」という意味になります。なので、偏差値に届いたからと言って間違いなく合格できるというわけでもなく、届かなかったからと言って「この学校は無理なんだ」とあきらめる必要もありません。
気を付けてほしいのは、「今のままで」という部分です。受験を控えて、わざわざ勉強のペースを落とす人はいませんよね。みんな入試に向けてどんどんペースを上げていきます。その流れに乗って、自分もペースを上げていかないと80%の確率からはどんどん遠のいていってしまいます。
テストの点数と同じように、偏差値も上がり下がりで一喜一憂してしまいがちですが、目の前の勉強をひとつずつ進めていくことが大切です。一般的に、今やっている勉強が偏差値に影響してくるのはだいたい「3か月後」と言われています。偏差値だけにとらわれずに、今後の勉強の目安の一つとしてとらえるようにしましょう!