【東京都】令和5年度/2023年度入学者高校入試選抜試験:理科の解説
東京都の2023年3月実施の令和5年度(2023年度)入学者の公立高校入試問題の解説をしています。
受験勉強において、過去問を解くことはとても効果的な勉強法です。ぜひ、受験までに一度挑戦し、問題の傾向を掴んでおきましょう。合わせて、対策などをたてられるととても良いですね。
また、過去問で苦手な点が見つかった場合は、そこを中心に試験日当日までにしっかりと対策しておきましょう。
大問1 小問集合
問題文
次の各問いに答えよ。
問1
次のA~Fの生物を生産者と消費者とに分類したものとして適切なのは、下の表のア~エのうちではどれか。
A:エンドウ B:サツマイモ C:タカ D:ツツジ E:バッタ F:ミミズ
生産者 | 消費者 | |
ア | A,B,D | C,E,F |
イ | A,D,F | B,C,E |
ウ | A,B,E | C,D,F |
エ | B,C,D | A,E,F |
問2
図1の岩石Aと岩石Bのスケッチは、一方が玄武岩であり、もう一方が花こう岩である。岩石Aは岩石Bより全体的に白っぽく、岩石Bは岩石Aより全体的に黒っぽい色をしていた。岩石Aと岩石Bのうち玄武岩であるものと、玄武岩のでき方とを組み合わせたものとして適切なのは、次の表のア~エのうちではどれか。
玄武岩 | 玄武岩のでき方 | |
ア | 岩石A | マグマがゆっくりと冷えて固まってできた。 |
イ | 岩石A | マグマが急激に冷えて固まってできた。 |
ウ | 岩石B | マグマがゆっくりと冷えて固まってできた。 |
エ | 岩石B | マグマが急激に冷えて固まってできた。 |
問3
図2のガスバーナーに点火し、適正な炎の大きさに調整したが、炎の色から空気が不足していることが分かった。炎の色を青色の適正な状態にする操作として適切なのは、次のア~エのうちではどれか。
ア:Aのねじを押さえながら、BのねじをCの向きに回す。
イ:Aのねじを押さえながら、BのねじをDの向きに回す。
ウ:Bのねじを押さえながら、AのねじをCの向きに回す。
エ:Bのねじを押さえながら、AのねじをDの向きに回す。
問4
図3のように、凸レンズの二つの焦点を通る一直線上に、物体(光源付き)、凸レンズ、スクリーンを置いた。
凸レンズの二つの焦点を通る一直線上で、スクリーンを矢印の向きに動かし、凸レンズに達する前にはっきりと像が映る位置に調整した。図3のA点、B点のうちはっきりと像が映るときのスクリーンの位置と、このときスクリーンに映った像の大きさについて述べたものとを組み合わせたものとして適切なのは、下の表のア~エのうちではどれか。
スクリーンの位置 | スクリーンに映った像の大きさについて述べたもの | |
ア | A点 | 物体の大きさと比べて、スクリーンに映った像の方が大きい。 |
イ | A点 | 物体の大きさと比べて、スクリーンに映った像の方が小さい。 |
ウ | B点 | 物体の大きさと比べて、スクリーンに映った像の方が大きい。 |
エ | B点 | 物体の大きさと比べて、スクリーンに映った像の方が小さい。 |
問5
次のA~Dの物質を化合物と単体とに分類したものとして適切なのは、下の表のア~エのうちではどれか。
A:二酸化炭素 B:水 C:アンモニア D:酸素
化合物 | 単体 | |
ア | A、B、C | D |
イ | A、B | C、D |
ウ | C、D | A、B |
エ | D | A、B、C |
問6
図4はアブラナの花の各部分を外側にあるものからピンセットではがし、スケッチしたものである。図4のA~Dの名称を組み合わせたものとして適切なのは、次の表のア~エのうちではどれか。
A | B | C | D | |
ア | がく | 花弁 | めしべ | おしべ |
イ | がく | 花弁 | おしべ | めしべ |
ウ | 花弁 | がく | おしべ | めしべ |
エ | 花弁 | がく | めしべ | おしべ |
解答・解説
問1 ア
中学生の範囲では植物=生産者として覚えておけば大丈夫です。
問2 エ
岩石Aは白っぽく等粒状組織を持つので深成岩の花こう岩、岩石Bは黒っぽく斑状組織を持つので火山岩の玄武岩。
問3 ウ
Aは空気調節ねじ、Bはガス調節ねじ。「上空」と覚えるとよいです。
右ねじで閉まる方向なので、開くためには反時計回りのCの方向に回す。
問4 イ
光源からまっすぐ出た光は焦点を通り、光源の中心を通る光は直進する。
点Aでは実像よりも小さい像がはっきりと見える。(倒立実像)
問5 ア
化学式で表してみるとわかりやすい。
二酸化炭素:CO₂、水:H₂O、アンモニア:NH₃、酸素:O₂
問6 イ
がくが一番外側にあり、めしべが一番内側にある。
大問2 小問集合
問題文
生徒が、南極や北極に関して科学的に探求しようと考え、自由研究に取り組んだ。生徒が書いたレポートの一部を読み、次の問いに答えよ。
【レポート1】雪上車について
雪上での移動手段について調べたところ、南極様に設計され、-60℃でも使用できる雪上車があることが分かった。その雪上車に興味を持ち、大きさが約40分の1の模型を作った。
図1のように、速さを調べるために模型に旗をつけ、1mごとに目盛りをつけた7mの直線コースを走らせた。旗をスタート地点に合わせ、模型がスタート地点を出発してから旗が各目盛りを通過するまでの時間を記録し、表1にまとめた。
表1
移動した距離[m] | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
通過するまでの時間[秒] | 0 | 19.8 | 40.4 | 61.0 | 81.6 | 101.7 | 122.2 | 143.0 |
問1
【レポート1】から、模型の旗が2m地点を経過してから6m地点を通過するまでの平均の速さを計算し、小数第三位を四捨五入したものとして適切なものは、次のうちではどれか。
ア:0.02m/s
イ:0.05m/s
ウ:0.17m/s
エ:0.29m/s
【レポート2】海氷について
北極圏の海水について調べたところ、海水が凍ることで生じる海氷は、海面に浮いた状態で存在していることや、海水よりも塩分の濃度が低いことが分かった。海氷ができる過程に興味をもち、食塩水を用いて次のようなモデル実験を行った。
図2のように、3%の食塩水をコップにいれ、液面上部から冷却し、凍らせた。凍った部分を取り出し、その表面を取り除き残った部分を二つに分けた。その一つを溶かし食塩の濃度を測定したところ、0.84%であった。また、もう一つを3%の食塩水に入れたところで浮いた。
問2
【レポート2】から「3%の食塩水100gに含まれる食塩の量」に対する「凍った部分の表面を取り除き残った部分100gに含まれる食塩の量」の割合として適切なのは、下の【①】のアとイのうちではどれか。また、「3%の食塩水の密度」と「凍った部分の表面を取り除き残った部分の密度」を比べたときに、密度が大きいものとして適切なのは、下の【②】のアとイのうちではどれか。ただし、凍った部分の表面を取り除き残った部分の食塩の濃度は均一であるものとする。
【①】ア:約13% イ:約28%
【②】ア:3%の食塩水 イ:凍った部分の表面を取り除き残った部分
【レポート3】生物の発生について
水族館で、南極海に生息している図3のようなナンキョクオキアミの発生に関する展示をみて、生物の発生に興味を持った。発生の観察に適した生物を探していると、近所の池で図4の模式図のようなカエル(ニホンアマガエル)の受精卵を見つけたので持ち帰り、発生の様子をルーペで継続して観察したところ、図5や図6の模式図のように、細胞分裂により細胞数が増えていく様子を観察することができた。なお、図5は細胞数が2個になった直後の胚を示しており、図6は細胞数が4個になった直後の胚を示している。
問3
【レポート3】の図4の受精卵の染色体の数を24本とした場合、図5及び図6の胚に含まれる合計の染色体の数として適切なのは、次の表のア~エのうちではどれか。
図5の胚に含まれる合計の染色体の数 | 図6の胚に含まれる合計の染色体の数 | |
ア | 12本 | 6本 |
イ | 12本 | 12本 |
ウ | 48本 | 48本 |
エ | 48本 | 96本 |
【レポート4】北極付近での太陽の動きについて
北極付近での天体に関する現象について調べたところ、1日中太陽が沈まない日に来たの空を撮影した連続写真には図7のような様子が記録されていた。
地球の公転軌道を図8のように模式的に表した場合、図7のように記録された連続写真は、図8のAの位置に、地球があるときに撮影されたことが分かった。
問4
【レポート4】から、図7のXとYのうち太陽が見かけ上動いた向きと、図8のAとBのうち日本で夏至となる地球の位置とを組み合わせたものとして適切なのは、次の今日のア~エのうちではどれか。
図7のXとYのうち太陽が見かけ上動いた向き | 図8のAとBのうち日本で夏至となる地球の位置 | |
ア | X | A |
イ | X | B |
ウ | Y | A |
エ | Y | B |
解答・解説
問1 イ
$(122.2-40.4)/4=0.048=0.05m/s$
問2 ①イ ②ア
①3%の食塩水100gに含まれる食塩の量は、$100\times\frac{3}{100}=3g$
凍った部分の表面を取り除き残った部分100gに含まれる食塩の量は、$100\times\frac{0.84}{100}=0.84g$
よって、$\frac{0.84}{3}\times100=28%$
②密度が小さい方が浮く
問3 エ
胚に含まれる細胞1つが24本の染色体を持っているので、
図5:$24\times2=48$
図6:$24\times4=96$
問4 ウ
地球の公転方向を考えると、図7はYとなる。
日本が夏至になるとき、地軸の北極側が太陽の方に向いているはずなので、図8はAとなる。
ご質問などお気軽にお問い合わせください。
大問3 地学
問題文
露点及び雲の発生に関する実験について、次の各問いに答えよ。
【実験1】を行ったところ、【結果1】のようになった。
【実験1】
(1)ある日の午前10時に、あらかじめ実験室の室温と同じ水温にしておいた水を金属製のコップの半分くらいまで入れ、温度計で金属製のコップ内の水温を測定した。
(2)図1のように、金属製のコップの中に氷水を少しずつ加え、水温が一様になるようにガラス棒でかき混ぜながら、金属製のコップの表面の温度が少しずつさがるようにした。
(3)金属製のコップの表面に水滴がつき始めたときの金属製のコップ内の水温を測定した。
(4)【実験1】の(1)~(3)の操作を同じ日の午後6時にも行った。
なお、この実験において、金属製のコップ内の水温とコップ表面付近の空気の温度は等しいものとし、同じ時刻における実験室内の湿度は均一であるものとする。
【結果1】
午前10時 | 午後6時 | |
【実験1】の(1)で測定した水温[℃] | 17.0 | 17.0 |
【実験1】の(3)で測定した水温[℃] | 16.2 | 12.8 |
問1
【実験1】の(2)で、金属製のコップの表面の温度が少しずつ下がるようにしたのはなぜか。簡単に書け。
問2
図2は、気温と飽和水蒸気量の関係をグラフに表したものである。
【結果1】から午前10時の湿度として適切なのは、下の①のアとイのうちではどれか。また、午前10時と午後6時の実験室内の空気のうち、1m³に含まれる水蒸気量の多い空気として適切なのは、下の②のアとイのうちではどれか。
① ア:約76% イ:約95%
② ア:午前10時の実験室内の空気 イ:午前6時の実験室内の空気
次に【実験2】を行ったところ、【結果2】のようになった。
【実験2】
(1)丸底フラスコの内部をぬるま湯でぬらし、線香のけむりを少量入れた。
(2)図3のように、ピストンを押し込んだ状態の大型注射器とデジタル温度計を丸底フラスコに空気がもれないようにつなぎ、装置を組み立てた。
(3)大型注射器のピストンをすばやく引き、すぐに丸底フラスコ内の様子と丸底フラスコ内の温度の変化を調べた。
(4)【実験2】の(3)の直後、大型注射器のピストンを元の位置まですばやく押し込み、すぐに丸底フラスコ内の様子と丸底フラスコ内の温度の変化を調べた。
【結果2】
【実験2】の(3)の結果 | 【実験2】の(4)の結果 | |
丸底フラスコ内の様子 | くもった。 | くもりは消えた。 |
丸底フラスコ内の温度 | 26.9℃から26.7℃に変化した。 | 26.7℃から26.9℃に変化した。 |
問3
【結果2】から分かることをまとめた次の文章の①~④にそれぞれ当てはまるものとして適切なのは、下のアとイのうちではどれか。
ピストンをすばやく引くと、丸底フラスコ内の空気は①し丸底フラスコ内の気圧は②。その結果、丸底フラスコ内の空気の温度が③、丸底フラスコ内の④に変化した。
① ア:膨張 イ:収縮
② ア:上がる イ:下がる
③ ア:上がり イ:下がり
④ ア:水蒸気が水滴 イ:水滴が水蒸気
さらに、自然界で雲が生じる要因の一つである前線について調べ、【資料】を得た。
【資料】
次の文章は、日本のある場所で寒冷前線が通過した時の気象観測の記録について述べたものである。
午前6時から午前9時までの間に、雨が降り始めるとともに気温が急激に下がった。この間、風向きは南寄りから北寄りに変わった。
問4
【資料】から、通過した前線の説明と、前線付近で発達した雲の説明とを組み合わせたものとして適切なのは、次の表のア~エのうちではどれか。
通過した前線の説明 | 前線付近で発達した雲の説明 | |
ア | 暖気が寒気の上をはい上がる。 | 広い範囲に長く雨を降らせる雲 |
イ | 暖気が寒気の上をはい上がる。 | 短時間に強い雨を降らせる雲 |
ウ | 寒気が暖気を押し上げる。 | 広い範囲に長く雨を降らせる雲 |
エ | 寒気が暖気を押し上げる。 | 短時間に強い雨を降らせる雲 |
解答・解説
問1
(例)水滴がつき始めるときの温度を正確に読み取るため。
問2 ①イ ②ア
①【結果1】より、午前10時の気温が17.0℃、露点が16.2℃なので、図2から読み取ると、$\frac{13.8}{14.5}\times100=95.1$よって、95%。
②午前10時の方が、午後6時よりも湿度が高いので、水蒸気の量は多い。
問3 ①ア ②イ ③イ ④ア
空気が膨張すると気圧は下がり、温度が下がることで露点に達して水蒸気が水滴になる。
問4 エ
寒冷前線が通過したと考えられる。
大問4 生物
問題文
ヒトの体内の消化に関する実験について、次の各問いに答えよ。
【実験】を行ったところ、【結果】のようになった。
【実験】
(1)図1のように、試験管A、試験管B、試験管C、試験管Dに0.5%のデンプン溶液を5cm³ずつ入れた。また、試験管A、試験管Cには唾液を1cm³ずつ入れ、試験管B、試験管Dには水を1cm³ずつ入れた。
(2)図2のように、試験管A、試験管B、試験管C、試験管Dを約40℃に保った水に10分間つけた。
(3)図3のように、試験管A、試験管Bにヨウ素液を入れ、10分後、溶液の色の変化を観察した。
(4)図4のように、試験管C、試験管Dにベネジクト液と沸騰石を入れ、その後、加熱し、1分後、溶液の色の変化を観察した。
【結果】
試験管A | 試験管B | 試験管C | 試験管D | |
色の変化 | 変化しなかった。 | 青紫色になった。 | 赤褐色になった。 | 変化しなかった。 |
問1
【結果】から分かる唾液のはたらきについて述べたものとして適切なのは、次のうちではどれか。
ア. 試験管Aと試験管Bの比較から, 唾液にはデンプンをデンプンではないものにするはたらきがあることが分かり, 試験管Cと試験管Dの比較から, 唾液にはデンプンをアミノ酸にするはたらきがあることが分かる。
イ. 試験管Aと試験管Dの比較から, 唾液にはデンプンをデンプンではないものにするはたらきがあることが分かり, 試験管Bと試験管Cの比較から, 唾液にはデンプンをアミノ酸にするはたらきがあることが分かる。
ウ. 試験管Aと試験管Bの比較から, 唾液にはデンプンをデンプンではないものにするはたらきがあることが分かり, 試験管Cと試験管Dの比較から、唾液にはデンプンをブドウ糖がいくつか結合した糖にするはたらきがあることが分かる。
エ. 試験管Aと試験管Dの比較から, 唾液にはデンプンをデンプンではないものにするはたらきがあることが分かり, 試験管Bと試験管Cの比較から, 唾液にはデンプンをブドウ糖がいくつか結合した糖にするはたらきであることが分かる。
問2
消化酵素により分解されることで作られた、ブドウ糖、アミノ酸、脂肪酸、モノグリセリドがヒトの小腸の柔毛で吸収される様子について述べたものとして適切なのは、次のうちではどれか。
ア.アミノ酸とモノグリセリドはヒトの小腸の柔毛で吸収されて毛細血管に入り, ブドウ糖と脂肪酸はヒトの小腸の柔毛で吸収された後に結合してリンパ管に入る。
イ. ブドウ糖と脂肪酸はヒトの小腸の柔毛で吸収されて毛細血管に入り, アミノ酸とモノグリセリドはヒトの小腸の柔毛で吸収された後に結合してリンパ管に入る。
ウ. 脂肪酸とモノグリセリドはヒトの小腸の柔毛で吸収されて毛細血管に入り, ブドウ糖とアミノ酸はヒトの小腸の柔毛で吸収された後に結合してリンパ管に入る。
エ.ブドウ糖とアミノ酸はヒトの小腸の柔毛で吸収されて毛細血管に入り, 脂肪酸とモノグリセリドはヒトの小腸の柔毛で吸収された後に結合してリンパ管に入る。
問3
図5は、ヒトの体内における血液の循環の経路を模式的に表したものである。図5のAとBの場所のうち、ヒトの小腸の毛細血管から吸収された栄養分の濃度が高い場所と、細胞に取り込まれた栄養分からエネルギーを取り出す際に使う物質とを組み合わせたものとして適切なのは、次の表のア~エのうちではどれか。
栄養分の濃度が高い場所 | 栄養分からエネルギーを取り出す際に使う物質 | |
ア | A | 酸素 |
イ | A | 二酸化炭素 |
ウ | B | 酸素 |
エ | B | 二酸化炭素 |
解答・解説
問1 ウ
ヨウ素液はデンプンと反応して青紫色になり、ベネジクト液はブドウ糖がいくつか結合した糖に反応して赤褐色になる。
問2 エ
この記事をご覧ください
問3 ア
小腸の毛細血管から吸収されたブドウ糖とアミノ酸はAの血管を通って肝臓に送られる。
ご質問などお気軽にお問い合わせください。
大問5 化学
問題文
水溶液の実験について、各問いに答えよ。
【実験1】を行ったところ、【結果1】のようになった。
【実験1】
(1)図1のように、炭素棒、電源装置をつないで装置を作り、ビーカーの中に5%の塩化銅水溶液をいれ、3.5Vの電圧を加えて、3分間電流を流した。電流を流している間に、電極A、電極B付近の様子などを観察した。
(2)【実験1】の(1)の後に、それぞれの電極を蒸留水(精製水)で洗い、電極の様子を観察した。
電極Aに付着した物質をはがし、その物質を薬さじでこすった。
【結果1】
(1)【実験1】の(1)では、電極Aに物質が付着し、電極B付近から気体が発生し、刺激臭がした。
(2)【実験1】の(2)では、電極Aに赤い物質の付着が見られ、電極Bには見られなかった。その後、電極Aからははがした赤い物質を薬さじでこすると、金属光沢が見られた。
次に【実験2】を行ったところ、【結果2】のようになった。
【実験2】
(1)図1のように、炭素棒、電源装置をつないで装置を作り、ビーカーの中に5%の水酸化ナトリウム水溶液を入れ、3.5Vの電圧を加えて、3分間電流を流した。電流を流している間に、電極Aとその付近、電極Bとその付近の様子を観察した。
(2)【実験2】の(1)の後、それぞれの電極を蒸留水で洗い、電極の様子を観察した。
【結果2】
(1)【実験2】の(1)では、電流を流している間に、電極A付近、電極B付近からそれぞれ期待が発生した。
(2)【実験2】の(2)では、電極A、電極Bともに変化は見られなかった。
問1
塩化銅が蒸留水に溶けて陽イオンと陰イオンに分かれた様子を表したモデルとして適切なのは、下のア~オのうちではどれか。
ただし、モデルの●は陽イオン1個、○は陰イオン1個とする。
問2
【結果1】から、電極Aは陽極と陰極のどちらか、また、回路に流れる電流の向きはCとDのどちらかを組み合わせたものとして適切なのは、次の表のア~エのうちではどれか。
電極A | 回路に流れる電流の向き | |
ア | 陽極 | C |
イ | 陽極 | D |
ウ | 陰極 | C |
エ | 陰極 | D |
問3
【結果1】の(1)から、電極B付近で生成された物質が発生する仕組みを述べた次の文の①と②にそれぞれ当てはまるものを組み合わせたものとして適切なのは、下の表のア~エのうちではどれか。
塩化物イオンが電子を①、塩素原子になり、塩素原子が②、気体として発生した。
① | ② | |
ア | 放出し(失い) | 原子1個で |
イ | 放出し(失い) | 2個結びつき、分子になり |
ウ | 受け取り | 原子1個で |
エ | 受け取り | 2個結びつき、分子になり |
問4
【結果1】から電流を流した時間と水溶液中の銅イオンの数の変化の関係を模式的に示した図として適切なのは、下の①のア~ウのうちではどれか。また、【結果2】から、電流の流した時間と水溶液中のナトリウムイオンの数の変化の関係を模式的に示した図として適切なのは、下の②のア~ウのうちではどれか。
解答・解説
問1 ア
塩化銅水溶液は電離すると、銅イオンとその2倍の塩化物イオンに分かれる。
問2 エ
電極Aには電子が供給されるので陰極、電流は+から-に流れるのでDの向きになる。
問3 イ
2Cl²⁻→Cl₂+2e⁻の反応が起きる。
問4 ①イ ②ウ
①では銅イオンが電子を受け取って析出するので、イオン数は減っていく。
②ではナトリウムイオンの数は変わらないので、ウとなる。
大問6 物理
問題文
電流の実験について、次の各問いに答えよ。
【実験】を行ったところ、【結果】のようになった。
【実験】
(1)電気抵抗の大きさが5Ωの抵抗器Xと20Ωの抵抗器Y、電源装置、導線、スイッチ、端子、電流計、電圧計を用意した。
(2)図1のように回路を作った。電圧計で測った電圧の大きさが1.0V、2.0V、3.0V、4.0V、5.0Vになるように電源装置の電圧を変え、回路を流れる電流の大きさを電流計で測定した。
(3)図2のように回路を作った。電圧計で測った電圧の大きさが1.0V、2.0V、3.0V、4.0V、5.0Vになるように電源装置の電圧を変え、回路を流れる電流の大きさを電流計で測定した。
【結果】
【実験】の(2)と【実験】の(3)で測定した電圧と電流の関係をグラフに表したところ、図3のようになった。
問1
【結果】から、図1の回路の抵抗器Xと抵抗器Yのうち、「電圧の大きさが等しいとき、流れる電流の大きさが大きい方の抵抗器」と、【結果】から、図1の回路と図2の回路のうち、「電圧の大きさが等しいとき、流れる電流の大きさが大きい方の回路」とを組み合わせたものとして適切なのは、次の表のア~エのうちではどれか。
電圧の大きさが等しいとき、流れる電流の大きさが大きい方の抵抗器 | 電圧の大きさが等しいとき、流れる電流の大きさが大きい方の回路 | |
ア | 抵抗器X | 図1の回路 |
イ | 抵抗器X | 図2の回路 |
ウ | 抵抗器Y | 図1の回路 |
エ | 抵抗器Y | 図2の回路 |
問2
【結果】から、次のA,B,Cの抵抗器の値の関係を表したものとして適切なのは、下のア~カのうちではどれか。
A:抵抗器Xの抵抗の値
B:抵抗器Xと抵抗器Yを並列につないだ回路全体の抵抗の値
C:抵抗器Xと抵抗器Yを直列につないだ回路全体の抵抗の値
ア:A<B<C イ:A<C<B ウ:B<A<C エ:B<C<A オ:C<A<B カ:C<B<A
問3
【結果】から、【実験】の(2)において抵抗器Xと抵抗器Yで消費される電力と、【実験】の(3)において抵抗器Xと抵抗器Yで消費される電力が等しい時の、図1の回路の抵抗器Xに加わる電圧の大きさをS、図2の回路の抵抗器Xに加わる電圧の大きさをTとしたときに、最も簡単な整数の比でS:Tを表したものとして適切なのは、次のア~オのうちではどれか。
ア:1:1 イ:1:2 ウ:2:1 エ:2:5 オ:4:1
問4
図2の回路の電力と電力量の関係について述べた次の文の【 】にあてはまるものとして適切なのは、下のア~エのうちではどれか。
回路全体の電力を9Wとし、電圧を加え電流を2分間流した時の電力量と、回路全体の電力を4Wとし、電圧を加え電流を【 】間流した時の電力量は等しい。
ア:2分 イ:4分30秒 ウ:4分50秒 エ:7分
解答・解説
問1 ア
図1のときは並列回路なので同じ大きさの電圧がかかる。電流は電圧/抵抗なので、抵抗が小さい方が流れる電流は大きい。
また【結果】のグラフより、同じ電圧なら図1の回路のほうが電流は大きくなる。
問2 ウ
並列につなぐ時が一番抵抗の大きさは小さくなり(各抵抗の逆数の和になる)、直列につなぐときは大きさは大きくなる(各抵抗の和になる)
問3 ウ
回路全体の抵抗の値は、図1は$\frac{4.0}{1.0}=4[Ω]$、図2は$\frac{5.0}{0.2}=25[Ω]$
図2で電流計が示す値は$\frac{T}{5}[A]$より、電圧計が示す値は$25 \times \frac{T}{5}=5T[V]$
よって、$S \times \frac{S}{4}=5T \times \frac{T}{5}$より$(\frac{S}{2})^2=T^2$
よって、$S=2T$より、$S:T=2:1$
問4 イ
電流を流した時間をx[s]とすると、$9\times2\times60=4\times x=270[s]$
よって、4分30秒
ご質問などお気軽にお問い合わせください。
大問7
問題文
解答・解説
大問8
問題文
解答・解説
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