【英語】不定詞の応用~不定詞を使った構文~
今回は、不定詞を使った構文について解説していきます。
不定詞の最大の特徴は、文脈によって訳し方を変える必要があることです。
前回の記事では、不定詞の3つの用法(名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法)について紹介しました。
(確認しておきたい方はこちらの記事をご覧ください。)
不定詞のもう一つの特徴として、不定詞を使った構文を作れることががあります。
構文というのは、あらかじめ決まった英文の型のことで、その型にあてはめる言葉を変えれば様々な表現ができるようになります。
構文を覚えると、スムーズに訳せるようになったり、英作文の幅を広げることができます。
本記事では、中でも頻出の6つの構文を紹介しますので、しっかり覚えていきましょう。
1.It is ~ for 人 + to不定詞
To study English at home by myself is hard for me.
英語は「主語 → 動詞」の順に並ぶので、「To study English at home by myself」の部分が主語、be動詞のisが動詞の役割をしていることになります。
主語になることができるのは品詞は名詞だけですから、主語に含まれるstudyという動詞はto studyという不定詞の形をとって、名詞的用法で使われているわけです。
この文で使われている「hard」は「難しい、大変だ」という意味ですから、訳すと「家で1人で英語を勉強するのは大変だ」となります。
みなさんも感じたかもしれませんが、この文の主語は非常に長いですね。
このように主語の長い文は、どこまでが主語で、どこからが動詞なのか分かりづらくさせてしまい、文意が伝わりにくくなってしまいます。
そこで、この文を主語が短い形に変えることができるんです。
まず、長い主語をitに置き換えてみると、It is hard for me となります。
こうすると主語はとても短くなりますが、置き変わったitの内容が消えてしまっています。
なので、すぐ後ろに持ってきてあげると、以下のような文が出来上がります。
It is hard for me to study English at home by myself.
このように長い主語に代わりに仮の主語のはたらきをするItのことを形式主語(仮主語)といいます。
(仮主語はあくまで仮の主語ですから、本当の主語はto study ~です。)
この「It is ~ for 人 + to不定詞」の形は頻出ですので、必ず覚えておきましょう。
※for 人の部分はない場合もあります。
2.ask 人 to不定詞
I want to see the new movie.
私は新しい映画を見たい
「want to ~」は「~したい」ですから、上の例文は「私は新しい映画を見たい」という意味になります。
では「私はあなたに新しい映画をみてほしい」という意味にするにはどうすればよいでしょうか。
答えはtoの前にyouを入れればよいのです。
I want you to see the new movie.
私はあなたに新しい映画を見てほしい
このように「動詞 + 人 + to不定詞」の順番にすると、人に何かをしていほしいというニュアンスの文を作ることができます。
この表現はwant以外でも成立します。
My mother asked me to go shopping
母は私に買い物に行くよう頼みました。
同じ形をとるのが「ask 人 to不定詞」という構文です。
askには「尋ねる、頼む」という意味があるので、「人に~するように頼む」という意味になります。
My mother told me to come home early
父は私に早く家に帰ってくるようにと伝えました。
tellをつかっても同じ構文を作れます。
tellは不規則変化をするため、過去形はtoldです。
このように、「人に何かしてほしい」という気持ちを伝えたいときには、「ask 人 to do」という形を使いましょう。
\小・中・高校生の勉強にお悩みのあるお子さん・保護者様へ/
\小・中・高校生の勉強にお悩みのある方へ/
3.疑問詞 + to不定詞
みなさんは疑問詞を覚えていますか。
疑問詞とは、What,Why,When,Where,Who,Howなど何かを尋ねるときに使う品詞です。
この疑問詞は不定詞と合わさって使われることが非常に多いです。
I don’t know how to start this game.
私はこのゲームの始め方が分かりません。
Howはどのようにという意味ですから、「How to start」で「どのように始めるか」という「How to ~」の形は、「どのように~するか」という意味になります。
I don’t know what to do.
私は何をするべきか分かりません。
「what to do」で「何をするべきか」という意味になります。
Did you decide where to go on school trip.
修学旅行でどこに行くか決めた?
「Where to不定詞」の形で、「どこで~するか」という意味になります。
4.too ~ to不定詞
This coffee is too hot to drink.
このコーヒーは熱すぎて飲めない
to不定詞には三つの用法がありました。
不定詞であるto drinkは、too hotを修飾していますから、副詞的用法といえます。
この文を訳すと、「このコーヒーは飲むには熱すぎる」という意味になりそうです。
これはつまり、コーヒーが飲めないほど熱い → コーヒーは熱すぎて飲めない、ということですから、
「too ~ to不定詞」の形は、「~すぎてto不定詞できない」と訳すことができます。
\小・中・高校生の勉強にお悩みのあるお子さん・保護者様へ/
\小・中・高校生の勉強にお悩みのある方へ/
5.~enough + to不定詞
John is rich enough to buy the house.
ジョンはとてもお金持ちなので、その家を買うことができます。
enoughは十分という意味です。
「John is rich enough」ということは、「ジョンは十分にお金持ちだ。」という意味になります。
そこを「to buy the house」の部分が後ろから修飾する構造なので、直訳すると
「ジョンは家を買うことができるくらい十分にお金持ちだ。」となります。
これだと若干文意が伝わりにくく、訳すのも大変です。
そこで、前から順番に訳すとこのように訳せます。
「ジョンはとても十分にお金持ちなので、その家を買うことができます。」
「~ enough to不定詞」で、「とても~なので、to不定詞することができる」と訳せることを頭にいれておきましょう。
6.let + 人 + 不定詞
let me try.
私にやらせて!
これまでに出てきた「ask 人 to do」や「want 人 to do」と似た形の表現ですが、少し違いがあります。
それは、to不定詞が使われていないことです。
代わりに動詞の原形をto不定詞と同じはたらきで使っています。
このような不定詞のことを原型不定詞といいます。
letは「させる」という意味なので、「人に~させる。」
letの他にも「動詞 + 人 + 原型不定詞」の形をとる動詞があります。
I helped my mother cook dinner
私は母が夕食を作るのを手伝った。
「助ける、手伝う」という意味を持つ「help」も「help 人 原型不定詞」の形をとります。
このとき、人 + 原型不定詞 のところを主語述語の関係で訳すと自然な訳をとることができます。
例文の場合、母が夕食を作ると訳すわけです。
まとめ
今回は、不定詞を使った頻出の6つの構文について紹介しました。
構文を覚えておくと、英文をよりスムーズに読めるようになります。
難しく感じられる不定詞ですが、英語学習の中でとても重要になってくる単元なので、少しづつ慣れていけるといいですね。