【数学】比例
小学校の頃にやった比例の関係をおさらいしていきます。
ここから学んでいく関数の分野に繋がって行くように勉強していきましょう!
比例の意味や、比例定数、変域まで幅広く解説していきます。
1.比例の関係
早速ですが問題です。
縦の長さが4cmの長方形があり、この横の長さをxcm、面積をycm²とするとき、xとyはどのような関係にあるでしょうか?
まず、x、yを具体的な数字になる様に下表で確認してみましょう!
x | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
y | 0 | 4 | 8 | 12 | 16 | 20 |
このように、xが2倍、3倍となると、yも2倍、3倍となっています。
このような関係のことを「比例の関係」と呼びます。
例題1-1
底辺が6cm、高さがxcmの三角形の面積をycm²とするとき、x、yが比例の関係にあることを表を使って示せ。
解説1-1
下表のようにx、yを表にまとめると、
x | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
y | 0 | 3 | 6 | 9 | 12 | 15 |
上表のようになる。
xの値が2倍、3倍となると、yの値も2倍、3倍となっているので、
xとyは比例の関係にあることが分かる。
2.比例の式
前章の長方形を式にして表してみましょう。
長方形の面積=縦の長さ×横の長さ
で表せるので、y=4xと表すことができます。
このように比例の関係にあるx、yは
y=axと表すことができます。
この時の「a」は「比例定数」と呼びます。
この比例定数の意味は①xが1増えるときの、yの増える量と、②x=1のときのyの値という意味があります。
例題2-1
次のx、yの関係を式に表しなさい。
①底辺6cm、高さxcmの三角形の面積ycm²
②毎分60mでx分歩いたら、ym進んだ
③空の水そうに毎分4Lずつ水を入れたときの、x分後の水の量yL
解説2-1
①三角形の面積=底辺×高さ÷2で表せるのでy=3xとなる。
②道のり=速さ×時間で表せるのでy=60xとなる。
③表にして考えて見ましょう。
x | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
y | 4 | 16 |
比例定数がどのようになるかを考えていけばよいです。
比例定数は①xが1増えるときの、yの増える量と、②x=1のときのyの値のことでした。
①で考えると4ずつ増えることが分かります。②で考えても4であることが分かります。
以上より比例定数は4だということが分かります。
よって、答えはy=4xとなります。
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3.変域
前章の例題2-1③を例にしていきましょう。
新たに、空の水槽は40Lで満杯になるとする条件を追加します。
解説の通り、yとxの式はy=4xとなっていました。
この時のx、yは「変数」と呼ばれ、数の集合体であると考えます。
またこの変数が取りうる値のことを「変域」と呼びます。
まず、yに注目すると、最初は水が入っていないので0Lとなります。最大になるときは満杯になる時なので40Lであると分かります。
よって、yの変域は不等号を用いて、「0≦y≦40」と表せます。
この時にxの値は、y=4xの値に代入すると得ることができ、「0≦x≦10」と表せます。
例題3-1
y=-4xにおいて、xの変域が-6≦x≦2のとき、yの変域を求めよ。
解説3-1
y=-4xに代入して解いていけばよい。
x=-6の時、y=-4×-6=24
x=2の時、y=-4×2=-8
よって、-8≦y≦24となる。
※24≦y≦-8とミスをしないように気を付けてください。
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4.比例の式を求める
では実際に文章から比例の式を作ってみましょう!
あるバネは、のびる長さがおもりの重さに比例します。
このバネに8gのおもりをつり下げると、4cmのびました。
xgのおもりをつり下げると、ycmのびるとしてyをxの式で表す問題です。
y=axの式にx=8=【g】、y=4=【cm】を代入すると
8a=4となり、a=1/2となります。
よって、y=1/2xが答えとなります。
練習問題をいくつかやってみましょう!
例題4-1
次の文のyをxの式で表しなさい。
①同じ大きさのくぎがたくさんあり、その中から30本の釘を取り出し重さをはかると40gだった。この釘x本の重さをygとする。
②ある針金の3mの重さが100gだった。この針金xcmの重さをygとする。
解説4-1
両方とも単位にしっかりと注目することがポイントです。
①基本式であるy=axにx=30=【本】、y=40=【g】を代入すると
30a=40となり、a=4/3となる。
よって、答えはy=4/3xである。
②基本式であるy=axにx=3m=3000【cm】、y=100=【g】を代入すると
3000a=100となり、a=1/30となります。
よって、答えはy=1/30xである。