【数学】資料の活用
前回は空間図形の体積や表面積の求め方について学んでいきました。
今回は資料の活用の分野について学んでいきたいと思います。
中学校1年生の数学もこの分野で最後です。頑張っていきましょう!
1.度数分布表
用語の勉強からしていきましょう。
統計資料を幾つかの区間に分けると数量のちらばりが分かりやすくなります。
分けられた区間のことを「階級」といい、階級に属する資料の個数を「度数」といいます。階級ごとの度数を表した表のことを「度数分布表」といいます。
度数分布表を整理して、柱上のグラフにしたものを「ヒストグラム」、ヒストグラムのそれぞれの中点を結んだ折れ線を「度数折れ線」といいます。
例題1
15人の50m走のタイムから度数分布表を作成せよ。
各タイムは以下の資料を参考にすること
7.4 | 9.8 | 7.6 | 8.8 | 7.9 |
8.2 | 8.7 | 9.2 | 9.6 | 7.1 |
8.8 | 8.1 | 7.7 | 9.0 | 8.3 |
解答1
階級を7.0以上7.5未満から0.5刻みに作成していきます。
50mのタイム(秒) 以上~未満 | 度数(人) |
7.0~7.5 | 2 |
7.5~8.0 | 3 |
8.0~8.5 | 3 |
8.5~9.0 | 3 |
9.0~9.5 | 2 |
9.5~10.0 | 2 |
計 | 15 |
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2.度数分布表と相対度数、累積度数
ここでも色々な用語が出てきます。ややこしいのでしっかり整理しておきましょう。
統計資料を階級で分けたとき、その値の幅を「階級の幅」といい、階級の区間の中央にあたる値を「階級値」といいます。その階級の度数が資料全体で、どれくらいの割合になるかは、階級の度数を、資料全体の個数で割った「相対度数」で調べることができます。
相対度数は、度数分布表の「階級の度数」を「資料の個数」で割って求めることができます。すべての階級の相対度数を足すと1になります。
度数分布表のある階級までの度数を合わせたものを「累積度数」といいます。累積度数を資料全体の個数で割ったものを「累積相対度数」といいます。
例題2
あるクラスの100点満点の数学のテストの結果を度数分布表にしたものをみて、以下の問いに答えなさい。
階級(点) 以上~未満 | 度数 |
0~20 | 2 |
20~40 | 4 |
40~60 | 13 |
60~80 | 11 |
80~ | 6 |
(1)度数の一番小さい階級の階級値を答えよ。
(2)点数が下から12番目の人はどの階級にいるか答えよ。
(3)60点以上の人は何人いるか求めよ。
(4)80点以上の階級の相対度数を求めよ。
(5)40点以上80点未満の累積度数、累積相対度数を求めよ。
解答2
(1)階級値とは階級の区間の中央にあたる値でした。
度数が一番小さい階級は0~20の階級なので、答えは10になります。
(2)点数の下から度数の足しあげをすればよいので2+4+13=19となるので、12番目の人は40~60の階級にあります。
(3)同じ様に度数の足しあげをすればよいので11+6=17、よって17人となります。
(4)相対度数とは階級の度数を資料全体の個数で割った値でした。
6÷36=0.166・・・が答えとなります。
(5)累積度数とはある階級までの度数を合わせた値、累積相対度数とは累積度数を資料全体の個数で割った値のことでした。
累積度数は13+11=24です。
累積相対度数は24÷36=0.666・・・が答えとなります。
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3.平均値、最頻値、中央値
今回も用語の整理からしていきましょう!
資料の数値の合計を資料の個数で割ったものを「平均値」、資料の大きさの順に並べたとき、中央にくる数値を「中央値(メジアン)」、度数分布表において、度数が最大である階級の階級値を「最頻値(モード)」といいます。
例題3
以下の数値の平均値・中央値・最頻値を求めよ。
4,6,7,2,3,5,9,4,1,10,3,4,5,5,8,7,2,3,4,9,8,6,10,2,4
解答3
平均値は資料の数値の合計を資料の個数で割った値でした。
(4+6+7+2+3+5+9+4+1+10+3+4+5+5+8+7+2+3+4+9+8+6+10+2+4)÷25=524
中央値は資料の大きさの順に並べたとき中央にくる数値でした。
今回は25個の数値があるので半分の13番目に来るものが5のため、中央値は5です。
最頻値は度数分布表において度数が最大である階級の階級値でした。
今回の場合は度数が5である、4が答えとなります。