






今回から古文の基本について勉強していきたいと思います。
最初に昔の日本語の勉強に使われた「いろは歌」を題材に、歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直すことを練習していきましょう!
いろは歌とは仮名を重複させずに使って作られた47字の歌です。手習いの手本として広く受容され、近代にいたるまで用いられました。
「いろは」は初歩に習得べき事という意味もあります。
この章では、いろは歌を詠んで昔のひらがながどんなものであったかを学んでいきましょう!
いろはにほへと
ちりぬるを
わかよたれそ
つねならむ
うゐのおくやま
けふこえて
あさきゆめみし
ゑひもせず
色はにおえど
散りぬるを
我が世たれぞ
常ならん
ういの奥山
きょう越えて
浅き夢みじ
えいもせず
所々濁点「゛」がついていますが、それ以外に大事なところは太文字にしました。
古文の文章を当時の読み方のまま書き表した表記(古い読み方)を歴史的仮名遣いと呼びます。
また、古文を現代の読み方で読んだ時の発音通りの表記を現代仮名遣いと呼びます。
それでは前章で行った、歴史的仮名遣いを、現代仮名遣いに直す練習を重ねていきましょう。
決まりが幾つかあるので早速見ていきましょう!
ゐとゑは現代は用いられない、ワ行の言葉です。歴史的仮名遣いではワ行は「わゐうゑを」となります。これを現代のア行「あいうえお」に変換して読めば大丈夫です!
(例)ゐぬ→いぬ、ゑびす→えびす、をしぼり→おしぼり
※いろは歌は「ちりぬるを」で変えないので注意してください。
これも簡単です。ハ行をほとんどア行に変えれば大丈夫です。「は」を「わ」と読むのは現代でも同じなのでなじみがあると思います。
(例)あはれ→あわれ、ひひらぎ→ひいらぎ、こたへ→こたえ
※いろは歌は「いろはにおえど」で変えないので注意してください。
少し難易度が上がります。「う」「ふ」の前の段(くならウ段、へならエ段)が「ア段」「イ段」「エ段」の時に注意が必要です。
(例)くゎぶとむし→かぶとむし
(例)しゃうぐゎつ→しょうがつ
(例)もみぢ→もみじ
(例)しづく→しずく
(例)常ならむ→常ならん
\小・中・高校生の勉強にお悩みのある方へ/
さてここでは1章で取り扱ったいろは歌の現代語訳をしていきたいと思います。
コラムに近い内容ですが、確認してみてください。
色はにおえど
散りぬるを
我が世たれぞ
常ならん
ういの奥山
きょう越えて
浅き夢みじ
えいもせず
(花の)色は美しく輝くけれども、
(いつかは)散ってしまう。それならば、
我々のこの世の誰が、
ずっと変わらないままであろうか。
色々なことが起こる人生の奥深き山を、
今日も越えていく。
浅い夢は見ないようにしよう。
心を奪われたりもしない。