【国語】「尊敬語・謙譲語・丁寧語」の違いは?正しい敬語の使い方

皆さん、突然ですが、正しい敬語を使うことは出来ていますか?
敬語って普段何となく使ってはいますが、正しいかどうかって分からないですよね…
この機会に学んで、綺麗な敬語を使いましょう!

そもそも敬語には、「尊敬語・謙譲語・丁寧語」があることはご存知でしょうか?
「召し上がる」「差し上げる」「できます」「おっしゃる」はそれぞれどの敬語でしょうか?
この記事を読み終わるころには、これらの使い分けをマスターしちゃいましょう!
たくさん練習問題を用意したので解いてみて、実力を確かめましょう!

目次

1.敬語の種類

さて早速ですが、まずは敬語の種類について見ていきましょう!
「尊敬語・謙譲語・丁寧語」について順番に解説します!

そもそも敬語とは、相手に対して敬意を示す表現です。
その敬意の示し方によって、3つの種類に分かれます。

敬語の種類
【尊敬語】

  • 動作・行為をする人に敬意を表す表現
  • 動作している相手を上に持ち上げて敬意を示すイメージ
  • 例:仰る、召し上がる、お召しになる

【謙譲語】

  • 動作・行為の対象になる人に敬意を表す表現
  • 自分が行動しており、その行動をへりくだって相手に敬意を示すイメージ
  • 例:差し上げる、拝見する、いただく

【丁寧語】

  • 聞き手や読み手に対して、丁寧さを表す
  • 例:です、ます、でしょう

ややこしいですが、行動しているのがどちらかという視点で考えましょう。
敬意を示したい人物が行動している場合は尊敬語、敬意を示したい人物のために自分が行動している場合は謙譲語です。

 詳しく説明していくので、今わからない方も安心してください!

2.尊敬語

まずは、イメージが一番わきやすい尊敬語からです。

尊敬語

  • 動作・行為をする人に敬意を表す表現。
  • 通常の尊敬語への変え方と、特別な形に変化するものの2種類がある。

①通常「お(ご)~になる」「~れる・られる」「お(ご)~」

  • 例:教授がお席おかけになる。
  • 例:皆様がその事実に悲しまれた。 

②特別な形に変化するもの

  • 見る→ご覧になる
  • 食べる→召し上がる
  • 言う→おっしゃる
  • する→なさる
  • 行く・来る→いらっしゃる
  • 名前→芳名(ほうめい)
  • 会社→御社
  • 学校→貴校
  • 見る→ご覧になる

特別な形に変化するものには要注意です!
練習問題を解いてみましょう!敬語は実践していくことが大切ですよ!

〈練習問題〉
次の文を尊敬語を使った文にしなさい。
【問題】
①感想を言ってください。
②微生物について教授が研究している著書を読みました。
③今日は先生が家庭訪問に来る。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【解答】 
ご感想仰ってください。
②微生物について教授が研究されているご著書を読みました。
③今日は先生が家庭訪問にいらっしゃる。

\小・中・高校生の勉強にお悩みのあるお子さん・保護者様へ/

家庭教師のやる気アシストなら最短0日で家庭教師を体験!無料の体験授業を実施中です!

\小・中・高校生の勉強にお悩みのある方へ/

家庭教師のやる気アシストなら最短0日で家庭教師を体験!無料の体験授業を実施中です!

3.謙譲語

次は謙譲語です。

謙譲語

  • 動作・行為の対象となる人に敬意を表す表現。
  • つまり、動作・行為をしているのは自分(だれかに敬意を示す側の人物)。
  • 通常の謙譲語への変え方と、特別な形に変化するものの2種類がある。

①通常「お(ご)~する」「お(ご)~」

  • 例:お客様をお連れします。
  • 例:奥にいるスタッフがお席へご案内します。

②特別な形に変化するもの

  • 見る→拝見する
  • 食べる→いただく
  • 言う→申しあげる、申す
  • する→いたす
  • 行く・来る→参る、伺う
  • 会社→弊社(へいしゃ)
  • 著書→拙著(せっちょ)
  • 品→粗品(そしな)
  • お父さん→

特別な形に変化するものには要注意です!
練習問題を解いてみましょう!敬語は実践していくことが大切ですよ!

〈練習問題〉
次の文を謙譲語を使った文にしなさい。
【問題】
①話を聞きたい。
②資料を見させてください。
③お客さんが食べるものを作る。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【解答】 
①話を伺いたい/お聞きしたい
②資料を拝見させてください。
③お客さんが食べるものをお作りする。
 ※「食べる」も動詞だが、主語がお客さんで敬意を示さなくてはならない人物なので謙譲語にできません。

4.丁寧語

最後は丁寧語です!主語を考える必要がなく、分かりやすいです。

丁寧語

  • 聞き手や読み手に対して丁寧さを表す表現。
  • 「~です」「~ます」「~ございます」などがある。
  • 例:私は中学生です。
  • 例:いつも10時に寝ます。

シンプルですよね!
練習問題を解いてみましょう!敬語は実践していくことが大切ですよ!

〈練習問題〉
次の文を丁寧語を使った文にしなさい。
【問題】
①その問題に挑戦したい。
②みんなでアンケートに答える。
③こちらが百年前に作られた着物である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【解答】 
①その問題に挑戦したいです/ しとうございます。
②みんなでアンケートに答えます。
③こちらが百年前に作られた着物であります/ございます。

\小・中・高校生の勉強にお悩みのあるお子さん・保護者様へ/

家庭教師のやる気アシストでは無料のパンフレットをご用意しています!資料請求はこちらから

\小・中・高校生の勉強にお悩みのある方へ/

家庭教師のやる気アシストでは無料のパンフレットをご用意しています!資料請求はこちらから

5.敬語の注意点と練習

敬語の注意点を理解して、その後たくさん練習問題を解いていきましょう!

敬語の注意点

①自分自身や身内には尊敬語を使わない
例:お父さんが先生にお会いになる。
→「父が~にお会いする。」で良い。

身内だけのときには尊敬語を使用する相手にも、身内以外が居るときは尊敬語を使わないことがあります。(身内以外の尊敬語の優先度が高いということです。)
 例:弊社の社長が参りますので、お待ちくださいませ。

②敬語を重ねすぎない

例:女王様がスープをお召し上がりなられる。
→「召し上がる」のみで良い。

練習問題を解いてみよう!

〈練習問題〉
次の文の敬語を含む部分を抜き出して、その種類を答えよう。
【問題】
①国連で働かれている方にお時間をいただき、お話を伺いました。
②その店の手伝いをいたしましたところ、お菓子をいただきました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【解答】 
①国連で働かている方にお時間いただきお話伺いました。
「働かれ」の「れ」:尊敬語、お時間:尊敬語、いただき:謙譲語、お話:尊敬語、伺い:謙譲語、まし:丁寧語
②その店の手伝いをいたしましたところ、お菓子いただきました。
いたし:謙譲語、まし:丁寧語、お菓子:丁寧語、いただき:謙譲語、まし:丁寧語

〈練習問題〉
次の太字を適切な敬語(尊敬語または謙譲語)に書き換えよう。
【問題】
①父は家にいます。
②重い荷物を持っている方は私たちが持ちます。
③弊社の部長が、御社の方に話します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【解答】 
①おります
②お持ちになっている お持ちします
③お話しします/申します/申しあげます

〈練習問題〉
次の敬語の使い方が正しいか答えなさい。正しければ〇を、間違っていれば正しい表現に直しなさい。
【問題】
①先生が私の宿題を拝見している
②私は先輩に旅行のお土産を差し上げた
③生徒たちは感謝を込めて、校長先生にお礼を仰った
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【解答】 
ご覧になっている
主語は先生、敬意を示す対象も先生なので尊敬語を使う。「見る」の尊敬語である「ご覧になる」を使うのが正しい。「拝見する」は謙譲語。
②〇
主語は私、敬意を示す対象は先輩なので謙譲語を使う。「与える」の謙譲語である「差し上げる」使っているので正しい。
申し上げた
主語は生徒たち、敬意を示す対象は校長先生なので謙譲語を使う。「言う」の謙譲語である「申し上げる」を使うのが正しい。「仰る」は尊敬語。

今回はたくさん練習問題を用意して、敬語について学びました!
正しい敬語を使えるようにしていきましょう。

この記事を書いた人
趣味:カメラ

学習アドバイザー 早川

これまで学習アドバイザーとして沢山のお子さんのお悩みを解決してきました。そのノウハウや勉強のコツなどをこの記事を通して発信していきます。
Instagram・ⅹなどでも情報発信中ですので、ぜひフォローください!

関連記事

勉強に関するお悩みを持つお子さんへ 「頑張っているのに成績が上がらない」「苦手科目の勉強に苦戦している」「独学での勉強に限界を感じてる」 そんなお子さんほど、お役に立てる自信があります。まずはお気軽に体験授業をお試しください。
勉強に関するお悩みを持つお子さんへ 「頑張っているのに成績が上がらない」「苦手科目の勉強に苦戦している」「独学での勉強に限界を感じてる」 そんなお子さんほど、お役に立てる自信があります。まずはお気軽に体験授業をお試しください。
目次