【国語】「灯台もと暗し」の意味と使い方って?ことわざ・慣用句・故事成語
今回は、言葉について学んでいきましょう!
和語・漢語・外来語 の分類はできますか?
さらに、ことわざ・慣用句・故事成語についても説明いたします!
聞いたことのある言葉があると思います。
でも、正しい意味を理解している方は少ないかもしれません!
ぜひこの機会に確認しましょう!
クイズ形式でサクサクと読めるので、ぜひご覧ください!
1.和語・漢語・外来語
「和語・漢語・外来語」と言われると難しそうに見えるかもしれませんが、実は簡単です!
例を交えながら、一つずつ見ていきましょう!
和語(大和言葉)
- もともと日本で使われていた日本固有の語
- ひらがなや訓読みで表される
例:春、朝、心、物語、見る、美しい、とても、が、です
漢語
- 音読みで表される語
- 中国から伝わった語や、それをもとに日本で作られた語
例:人間、三味線、化学、鑑賞する、騒々しい、マンガ
外来語
- 中国以外の外国から伝わった語
- カタカナで表されることが多い
例:アイデンティティ、イメージする、スマートだ、合羽(カッパ)
〈おまけのクイズ〉
【問題】
次の外来語はどこの国の言葉が語源でしょう?
①スポーツ
②ガーゼ
③カステラ
④アトリエ
➄ピアノ
⑥ランドセル
⑦ジーパン
【解答】
①英語
②ドイツ語
③ポルトガル語
④フランス語
➄オランダ語
⑥イタリア語
⑦和製英語
この3つの和語・漢語・外来語どれを使うかによって、印象が大きく変わります。
文章によって適したものを選んでみてください!
例えば、「宿」というのか、「宿泊施設」というのか、「ホテル」というのかでイメージが変わりますよね。
この3種に含まれないのが混種語です。
いくつかの単語が組み合わせられて1つの単語になっています。
混種語
- 和語・漢語・外来語の組み合わせで作られた語
例:古新聞、粉ミルク、カップ麺、パン食い競争
\小・中・高校生の勉強にお悩みのあるお子さん・保護者様へ/
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2.ことわざ・慣用句
ことわざや慣用句はご存知でしょうか?
具体例を紹介しながら説明いたします!
ことわざ
- 古くから言い伝えられてきた、教訓や知恵が含まれた言葉
〈クイズ〉
次の意味に合うことわざは?
数字とカタカナを組み合わせなさい。
【問題】
①中途半端で訳に立たないこと
②指示する者が多くて、物事が順調に進まないこと
③いくら努力しても何の効き目もないこと
④身近なことはかえってわかりにくいものだということ
ア.ぬかに釘
イ.船頭多くして船山に登る
ウ.帯に短したすきに長し
エ.灯台もと暗し
【解答】
①ーウ
②ーイ
③ーア
④ーエ
【解説】
①ーウ
帯に短したすきに長し:中途半端で訳に立たないこと
たすきとは、着物のそでをまくるときに使う紐です。一般的に帯よりかなり短いです。
つまり、帯には短いが、たすきに長い紐というのは、とても中途半端なものの例えです。
②ーイ
船頭多くして船山に登る:指示する者が多くて、物事が順調に進まないこと
船頭は船を指示するリーダーのような人です。
方向を指示する人が多いために、結局船が山に登ったのです。
③ーア
ぬかに釘:いくら努力しても何の効き目もないこと
ぬかとは、漬物を作るときに野菜を入れるものです。イメージは味噌のようなものです。
味噌のような柔らかいものに釘を打っても、何の意味もないですよね。
それがこのことわざが示しているものです。
④ーエ
灯台もと暗し:身近なことはかえってわかりにくいものだということ
灯台とは、昔作っていた火を灯す道具です。ろうそくのようなものです。
これは手元を照らすものです。
慣用句
- 2語以上の単語が合わさって全く別の意味を表すもの。
〈クイズ〉
次の意味に合う慣用句は?
数字とカタカナを組み合わせなさい。
【問題】
①思ったより優れていて、油断できない
②物事が確かであると保証されていること
③相手の強い態度を軽く受け流すこと
④目上の人に認められたり、気に入られる
ア.柳に風
イ.隅に置けない
ウ.折り紙付き
エ.眼鏡にかなう
【解答】
①ーイ
②ーウ
③ーア
④ーエ
【解説】
①ーイ
隅に置けない:思ったより優れていて、油断できない
隅に置けると思ったが、置けないところから、油断できないという意味が出てきました。
②ーウ
折り紙付き:物事が確かであると保証されていること
ここでいう折り紙は、鶴を折る折り紙ではありません。
昔の公式の文書は紙を横に折っていました。それが折り紙です。
その後、折り紙が美術品などの鑑定書として使われるようになり、「物事が確かであると保証されていること」という意味になりました。
③ーア
柳に風:相手の強い態度を軽く受け流すこと
柳は風が吹いてもゆれるだけですよね。
その様子に例えて、軽く受け流す意味があります。
④ーエ
眼鏡にかなう:目上の人に認められたり、気に入られる
ここでの眼鏡は視力矯正に使うものではありません。虫眼鏡のことです。
つまり、物の善悪や良し悪しを鑑定する眼鏡に適合するという意味です。
\小・中・高校生の勉強にお悩みのあるお子さん・保護者様へ/
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3.故事成語
最後は、故事成語についてです。
故事成語
- 中国の古典に由来するもので、出来事や教訓をもとにつくられた言葉
〈クイズ〉
次の意味に合う故事成語は?
数字とカタカナを組み合わせなさい。
【問題】
①二者が争っている間に、第三者が利益を横取りすること
②人に疑われる行動は避けたほうが良い
③後戻りできない状況で物事に臨むこと
④一度してしまったことは取り返しがつかないということ
ア.漁夫の利
イ.覆水盆に返らず
ウ.背水の陣
エ.李下に冠を正さず
【解答】
①ーア
②ーエ
③ーウ
④ーイ
【解説】
①ーア
漁夫の利:二者が争っている間に、第三者が利益を横取りすること
貝を見つけた鳥がその貝を食べようとしました。
貝は食べられないように、その鳥のくちばしをはさみました。
すると両者ともに身動きが取れないようになりました。
そこにちょうど通りかかった漁師が、貝も鳥も捕まえていったという話から生まれた故事成語です。
②ーエ
李下に冠を正さず:人に疑われる行動は避けたほうが良い
「 李」はすもものことです。
すももの木の下で冠をかぶりなおそうとします。
すると、その様子は、すももを盗むように見えてしまいます。
そのような話から、「人に疑われる行動は避けた方がよい」という意味があります。
③ーウ
背水の陣:後戻りできない状況で物事に臨むこと
ある中国の武将が戦っており、背後には水、つまり、大きな川があります。
前には敵がいるが、後ろにも逃げられない状態です。
すると、武将は必死に戦い、たくさんの相手に勝ちました。
そのような意味から、「後戻りできない状況で挑むこと」という意味が生まれました。
④ーイ
覆水盆に返らず:一度してしまったことは取り返しがつかないということ
これはある夫婦の話です。
夫が怠け者で妻と離婚しました。しかし、その後、元夫が偉い人になりました。
そこで、元妻は再び結婚したいと伝えました。
すると、元夫は盆の中に水を入れて持ってきて、水を床にこぼして、元妻に対してその水を戻すように言いました。
そんなことを言われても、一度こぼした水を戻すことはできませんよね。
そのようなストーリーから「一度したことは取り返しがつかない」という意味があります。
いかがでしたか?
クイズは正解することができましたか?
意味やストーリーが分かると面白いですよね!
ぜひこの機会に日本語のいろいろな言葉に触れてみてください!