【国語】現代語訳あり!漢詩『論語』解説(中編)
前回から3編に渡って漢詩の『論語』について学んでいます。
前編では、『論語』の基礎知識と冒頭部分の「学びて時にこれを習う」について解説しました。
まだご覧になっていない方はこちらからご確認ください!
また、レ点や一二点など漢詩の基礎知識は 覚えているでしょうか。
不安な方はこちらの記事で復習しておきましょう!
この記事では『論語』の「吾十有五にして学に志す」と「故きを温めて新しきを知る」を解説しています。
書き下し文、現代語訳も掲載しているので是非参考にしてください!
ではさっそく見ていきましょう!
1.吾十有五にして学に志す― 読み
ではここから「吾十有五にして学に志す」の解説をしていきます。
まずはじめに白文と訓読文を見ていきましょう。
置き字 :置き字とは、書き下し文にするときに読まない字のことです。
置き字は白文や訓読文を読む際にも読み飛ばさなくてはいけません。
置き字は「於(オ)」「于(ウ)」「乎(コ)」「焉(エン)」「矣(イ)」の5種類があります。覚えておきましょう。
2.吾十有五にして学に志す ― 内容
つづいて書き下し文と現代語訳を見ていきます。
書き下し文
子曰はく、「吾十有五 にして学に志す。
三十にして立つ。
四十にして惑はず。
五十にして天命を知る。
六十にして耳順ふ。
七十にして心の欲する所に従えども、矩を踰えず」と。
現代語訳
孔子が言うには、「私は十五歳の時に学問をやろうと決めた。
三十歳の時に (学問)を確立した。
四十歳で(の時に)迷わなくなった。
五十歳で天からの使命を知った。
六十歳で人の意見を聞くようになった。
七十歳で自分の思うままに行動しても、人の道理を外れないようになった。」と。
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3.故きを温めて新しきを知る ― 読み
4.故きを温めて新しきを知る― 内容
書き下し文
子曰はく、
「故きを温めて新しきを知る。
以て師と為るべし」と。
現代語訳
孔子が言うには、
「古い知識を大切に、新しい知識を得る。
そうすれば師となれるでしょう。」と。
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また、この文章がもととなって四字熟語が生まれました。
温故知新 (おんこちしん):昔あったことを研究して、そこから新しい知識・考えを見つけること
最後に例題をいくつか紹介します。ここまでの内容がどれくらい頭に入ったのかチェックしましょう。
(問1) 次の訓読分を書き下し文ににしましょう。
(問2) 「七十にして心の欲する所に従えども、矩を踰えず」の「矩」とはなんでしょう。
(問3) 「六十にして耳順ふ。」の現代語訳として、最も適当なものを選びましょう。
1.六十歳で人の考えが理解できるようになった。
2.六十歳で人の意見を聞くようになった。
3.六十歳で私の思想が人の耳に届くようになった。
4.六十歳で耳が遠くなった。
(問4) 次の訓読分を書き下し文ににしましょう。
(問5) 「故きを温めて」の意味として、正しいものを選びましょう。
1.故郷を大事にして
2.古い知識を大切にして
3.昔からの友情を温めて
4.故人を思い出して
-解答-
(問1) 七十にして心の欲する所に従えども、
(問2) 人の道理
(問3) 2
(問4) 以て師と為るべし」と。
(問5) 2